【Yellowjackets（イエロージャケッツ）・Will Kennedy】風ドラムサウンドの作り方＋使用機材セッティングまとめ｜セット・スネア・シンバル・ペダル

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【Will Kennedy】Yellowjackets（イエロージャケッツ） 始めに

Will Kennedyは、ジャズ・フュージョンバンド「Yellowjackets（イエロージャケッツ）」の屋台骨を支える実力派ドラマーです。1987年から参加し、一時期バンドを離れた時期もありましたが、2010年に再加入して以降、その緻密かつダイナミックなプレイでグループのサウンドに欠かせない存在となっています。

彼のドラミングスタイルは、繊細なブラシワークから力強いバックビートまで幅広いダイナミクスを持ち、複雑なリズムパターンとポリリズムを自在に操ります。特にYellowjacketsの「Greenhouse」や「Man Facing North」などの楽曲では、緻密なタイムキープと同時に曲の展開に合わせた表現力豊かなプレイが際立っています。

Yellowjacketsは1977年に結成され、ジャズ、R&B、ファンク、フュージョンなど多様な音楽的要素を融合させた独自のサウンドで知られています。Kennedyのリズム感とグルーヴ感はバンドの進化するサウンドに完璧にフィットし、彼の多彩な表現力と技術の高さは、現代フュージョンドラマーとしての地位を確立させました。

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使用ドラムセット（シェル）一覧と特徴【Yellowjackets（イエロージャケッツ）・Will Kennedy】

Will Kennedyは主にPearlのドラムを愛用しており、そのセットアップは彼のジャズフュージョンスタイルを反映している。Collector’s Seriesはメイプル材のシェルを採用し、22×16のバスドラムに12×8、13×9、16×16のタムを組み合わせ、ドラムクラフトの集大成として精緻な音作りを実現。このセットはYellowjacketsのダイナミックな演奏に対応する強さと繊細さを兼ね備えている。

また、Reference Pureシリーズではエキゾチックなナチュラルフィニッシュのメイプルシェルを使用。22×16のバスドラムに10×7、12×8、14×14、16×16のタムという構成で、クリアな高音域と豊かな低音を両立させている。このセットアップはスタジオレコーディングでの音の分離感にも優れ、複雑なフレーズも明瞭に表現できる。

Mastersシリーズはパワフルなサウンドで知られ、22×18のバスドラムと10×8、12×9、14×14、16×16のタムという構成。メイプル材の太い音色はYellowjacketsの力強いグルーヴを支える。一方、Reference Seriesはバーチ材を採用し、22×18のバスドラムと10×8、12×9、16×16のタムにより、重厚感とクリアなサウンドを両立。Will Kennedyはこれらを場面に応じて使い分け、多彩な音楽表現を実現している。

使用ドラムセット（シェル）機材表【Yellowjackets（イエロージャケッツ）・Will Kennedy】

使用スネアドラムの種類と特徴【Yellowjackets（イエロージャケッツ）・Will Kennedy】

Will Kennedyのメインスネアとして活躍するのは、Yamaha PHX（メイプル製、14×5.5インチ）で、イエロージャケッツでの演奏に最適化されたモデルです。メイプル素材と絶妙な深さが生み出す温かみのあるトーンと、Remoコーテッドヘッド採用によるバランスの取れたアタックとサスティンが特徴です。一方、スタジオレコーディングでは主にYamaha Recording Custom（バーチ製、14×5.5インチ）を使用し、バーチ特有の明瞭な音色とレコーディング環境での発音性の高さを活かしています。

ライブパフォーマンスでは、Canopus RBH（メイプル製、14×6.5インチ）を愛用しており、その6.5インチという深さがもたらす豊かな低音と太いサウンドが特徴です。Evans G1ヘッドとの組み合わせにより、ライブ会場での存在感ある音色を実現しています。初期のイエロージャケッツ時代には、Yamaha Maple Custom（メイプル製、14×5インチ）を使用していたことも知られており、比較的浅めのシェルによる素早いレスポンスが当時の演奏スタイルに合致していました。

個性的なコレクションとして、50〜60年代のビンテージモデルであるGretsch Vintage（ブラス製、14×6.5インチ）も所有しています。メタル素材であるブラス特有の鋭いアタックと豊かな倍音、深めのシェルによる低音の厚みが、ウッドシェルのスネアとは一線を画す音色バリエーションを提供しています。Kennedyはこれらのスネアを状況に応じて使い分け、ジャズフュージョンからポップまで多彩な音楽性を表現しています。

使用スネアドラム機材表【Yellowjackets（イエロージャケッツ）・Will Kennedy】

使用シンバルの構成と種類と特徴【Yellowjackets（イエロージャケッツ）・Will Kennedy】

フュージョン界の重要バンド「イエロージャケッツ」のドラマー、ウィル・ケネディは、Zildjianの中でも特に洗練された「K Zildjian Constantinople」シリーズを中心に組み合わせています。14″のハイハットはビンテージスタイルの音色が特徴で、16″と18″のクラッシュシンバルはそれぞれダークでドライな音色と深みのある響きを提供しています。22″ライドは複雑な倍音と深い響きを持ち、ジャズからフュージョンまで幅広く対応します。

アクセント用として10″のK Zildjianスプラッシュを配置し、エフェクト系として19″のK Custom Hybridチャイナを使用。さらに17″のK Custom Darkシンバルをクラッシュライドとして活用することで、繊細なニュアンスからダイナミックな表現まで可能にしています。この構成はジャズ・フュージョンの複雑な楽曲に必要な表現力をサポートします。

特筆すべきは、ほぼ全てのシンバルがZildjianのKシリーズから選ばれている点です。Constantinopleシリーズの暖かみのあるダークトーンが基調となり、K Customシリーズのモダンな音色要素が加わることで、伝統と革新が融合したサウンドパレットを構築しています。これらの組み合わせにより、イエロージャケッツの洗練された音楽性に完璧に調和する多様な音色を生み出しています。

使用シンバル機材表【Yellowjackets（イエロージャケッツ）・Will Kennedy】

使用ペダル・ハードウェアの構成と種類と特徴【Yellowjackets（イエロージャケッツ）・Will Kennedy】

Will Kennedyは、Yellowjackets（イエロージャケッツ）での演奏において、DW5000TDダブルペダルをストレートアクションで使用しています。このペダルはレスポンスが良く、ジャズフュージョンからファンクまで対応可能な踏み心地で、彼の複雑なフットワークを支えています。耐久性の高いGibraltar 9000 Seriesのハイハットスタンドとスネアスタンドは、長時間のライブでも安定したセッティングを維持します。

シンバルセッティングにはDW 9000 Seriesブームスタンドを採用し、ポジショニングの自由度を確保。タムマウントにはRIMS Mount Systemを使用することで、タムの共鳴を最大限に引き出し、Yellowjacketsのサウンドの透明感を実現しています。さらにGibraltar Rack Systemを部分的に取り入れ、複雑な配置のハードウェアをすっきりと整理しています。

長時間のスタジオセッションやツアーに対応するため、Roc-N-Socのサドル型ドラムスローンで快適な演奏姿勢を保持。また、Evans Torque Keyを使用したチューニングへのこだわりも、Kennedyのサウンドクオリティを支える重要な要素です。これらのハードウェア選択は、ジャズフュージョンの複雑な演奏スタイルに対応するための機能性と信頼性を重視したものとなっています。

使用ペダル・ハードウェア機材表【Yellowjackets（イエロージャケッツ）・Will Kennedy】

使用スローン（椅子）＆スティック種類と特徴【Yellowjackets（イエロージャケッツ）・Will Kennedy】

Will Kennedyは長年YellowjacketsでDWのドラムハードウェアを愛用しています。特に彼が選ぶDW5000TDダブルペダルはストレートアクションの特性が活きる設計で、ジャズフュージョンの繊細なフットワークを可能にします。これに加え、DW 9000シリーズのブームタイプシンバルスタンドを使うことで、複雑な配置でも最適なポジショニングが実現可能です。

Gibraltarのハードウェアも彼のセットアップに重要な役割を果たしています。Gibraltar 9000シリーズのハイハットスタンドは高い耐久性と安定感があり、激しいプレイでもぶれません。同じく9000シリーズのスネアスタンドはバスケットタイプで調整性に優れ、様々な演奏スタイルに対応します。また、Gibraltar Rack Systemの採用で、ステージスペースを効率的に使いながら高いカスタマイズ性を実現しています。

細部にもこだわるKennedyは、Evans Torque Keyを使って正確なテンション調整を行い、RIMSマウントシステムでタムの共鳴を最大限に引き出します。また長時間の演奏でも快適なRoc-N-Socのサドル型ドラムスローンを使用することで、体への負担を軽減させながら、Yellowjacketsの複雑なアレンジメントを支える精密なドラミングを維持しています。

チューニング・サウンドメイク・EQの工夫と特徴【Yellowjackets（イエロージャケッツ）・Will Kennedy】

Will Kennedyのドラムチューニングは、ジャズフュージョン向けの明瞭さと暖かみを両立させた特徴があります。スネアは打面を中高音（約380Hz）にチューニングし、裏面をやや低め（320Hz前後）に調整することで、アタックと芯のあるサウンドを実現。タムは打面と裏面をほぼ同じピッチに揃え、わずかに裏面を低くすることでサスティーンを確保しつつ、ゴースト音符の表現力を高めています。ミュート処理は最小限で、スネア裏面にのみ薄いテープを1枚貼る程度に抑えています。

EQ処理においては、スネアは800Hz〜1.2kHzを+2〜3dB持ち上げてアタックを強調し、200Hz付近を軽く抑えて濁りを除去。キックは60Hz付近を強調しながら、400Hz帯をカットして中域の籠もりを防ぎます。オーバーヘッドマイクでは10kHz以上を+3dBほど持ち上げて空気感を出し、シンバルの輝きを強調。コンプレッションは軽めの設定（比率2:1、アタック20ms程度）で音楽性を損なわないよう配慮しています。

ライブとレコーディングでは明確な使い分けがあり、ライブではアタックを重視した調整を行いつつ、シンバルの残響を適度に残してジャズらしい空間表現を維持。一方レコーディングではルームマイクを効果的に使用し、3〜6dBほど低めのゲートスレッショルドでナチュラルなサスティーンを確保。Yellowjacketsの複雑なアンサンブルの中でも埋もれないよう、250〜500Hzを控えめにしながら、スティックアタックが明瞭に聞こえるよう4kHz付近を強調するのが特徴です。

比較的安価に音を近づける機材【Yellowjackets（イエロージャケッツ）・Will Kennedy】

Will Kennedyのパワフルでクリアなドラムサウンドを手頃な価格で再現するには、Pearl Mastersシリーズがおすすめです。メイプルシェルの22×18/10×8/12×9/14×14/16×16構成は、Kennedyのような音楽性に必要なパワーと抜けの良さを両立しています。Mastersは高級シリーズのReference Pureより手頃でありながら、プロユースに十分な音質を持ち、ジャズフュージョンからロックまで幅広く対応できます。

予算をさらに抑えたい場合は、Pearl Reference Seriesのバーチシェルモデルも検討価値があります。22×18/10×8/12×9/16×16のセットアップで、重厚感とクリアなサウンドが特徴で、Yellowjacketsのような複雑なアンサンブルの中でも埋もれない音を実現できます。バーチシェルは比較的リーズナブルながら、メイプルに近い音色特性を持っています。

最高のサウンドを求めるなら、Pearl Collector’s SeriesのメイプルキットもKennedyのサウンドに近づける選択肢です。22×16/12×8/13×9/16×16のセットアップは、彼のプレイスタイルに合った反応の良さとダイナミクスの広さを提供します。ドラムクラフトの集大成と言われるこのシリーズは、プロフェッショナルな現場でも通用する音質と耐久性を兼ね備えています。

比較的安価に音を近づける機材表【Yellowjackets（イエロージャケッツ）・Will Kennedy】

ライブセットアップについて【Yellowjackets（イエロージャケッツ）・Will Kennedy】

Will Kennedyのステージセットアップは、イエロージャケッツの融合ジャズスタイルに適応した配置が特徴的です。通常、ドラムセットはステージ中央やや右側に配置され、他のメンバーと密接なアイコンタクトができる位置関係を重視しています。特にベーシストのDane Aldersonとの視線の交わりが容易なセッティングで、即興演奏時のコミュニケーションを円滑にしています。

マイキングについては、各タムにはオーバーヘッドマイク、バスドラムには専用のマイクを使用し、繊細なダイナミクスと複雑なポリリズムを正確に拾う工夫がされています。特にシンバルワークは重要視され、ライドシンバルとハイハットには専用のマイクを配置することで、Kennedyの特徴的な音色を忠実に再現しています。

代表的なライブ映像では、「Cohearence」や「Why Is It」などの演奏中に見られるKennedyのソロパートが見どころです。特にゴーストノートを交えたリムショットの技術や、複雑なポリリズムを軽快に演奏する様子は必見です。バンドの音楽性を支えながらも、時折見せる技巧的なソロは、Kennedyの高い演奏力を実感できる瞬間となっています。

総括まとめ【Yellowjackets（イエロージャケッツ）・Will Kennedy】

Will Kennedyはフュージョンバンド「Yellowjackets」のドラマーとして、繊細かつダイナミックな演奏で知られる。彼のドラミングの核はジャズとR&Bの要素を融合させた表現力豊かなグルーヴと、複雑なリズムパターンを自在に操る技術力にある。

彼のサウンドを再現するポイントは、明るく輪郭のはっきりしたスネアサウンドと、クリアなアタックを持つシンバルの選択にある。セットアップはコンパクトながらも機能的で、特にタムのチューニングは高めで明るい音色を特徴としている。

しかし、Kennedy自身は機材に依存しすぎない姿勢を持ち、どんな環境でも自分らしい音楽性を表現できる適応力を重視している。彼のプレイスタイルの本質は、テクニックの披露ではなく、常にバンドの音楽全体に貢献するアンサンブル重視の姿勢にあるのだ。

本記事参照サイト【Yellowjackets（イエロージャケッツ）・Will Kennedy】

本記事は下記公式サイト等を参照して作成しています。

• Evans Drumheads (Official Manufacturer)
• HMV (Media)
• mikiki (Media)
• TOWER RECORDS (Media)