【Tool（ツール）・Danny Carey】風ドラムサウンドの作り方＋使用機材セッティングまとめ｜セット・スネア・シンバル・ペダル

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【Danny Carey】Tool（ツール） 始めに

Danny Careyは、プログレッシブ・メタルバンドTool（ツール）のドラマーとして、複雑なポリリズムと数学的なアプローチを駆使した演奏スタイルで知られています。彼のドラミングは精密で力強く、奇数拍子や変拍子を自在に操り、バンドの複雑な楽曲構造の土台を形成しています。

ジャズやフュージョンの影響も色濃いCareyの演奏は、高度なテクニックと共に独自の神秘的な雰囲気を醸し出します。彼の巨大なドラムセットと電子パーカッションの融合は、Toolの壮大なサウンドスケープに欠かせない要素となっています。

「Pneuma」や「Schism」などの代表曲では、彼の緻密なポリリズムとダイナミクスの操作が際立っており、プログレッシブ・メタルというジャンルの可能性を広げています。Toolの実験的かつ哲学的な音楽性において、Careyのドラミングは単なる伴奏ではなく、表現の中心的要素として機能しています。

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使用ドラムセット（シェル）一覧と特徴【Tool（ツール）・Danny Carey】

Toolのドラマー、Danny Careyは主にSonor社のドラムを愛用している。彼のシグネチャーモデル「Sonor Danny Carey Signature」はブロンズ製で重厚な音色を誇る特別仕様だ。ツアーでは「Sonor Designer Series」のメイプルキットを多用し、24インチのバスドラムに8、10、12インチのタムタム、14、18インチのフロアタムという大型構成で迫力のあるサウンドを生み出している。

スタジオレコーディングでは「TAMA Starclassic Maple」を採用することもあり、メイプル材特有の温かみのある音色を活かしている。また「Sonor SQ2」のビーチ材キットはベビーブルー仕上げで視覚的にも美しく、独特の中音域の響きを持つ。これらのドラムセットは同様の大口径構成を基本としながらも、素材による音色の違いを使い分けている。

特筆すべきは「Sonor Cast Bronze」という特注の重量級キットで、全てのシェルがブロンズ製という贅沢な仕様。このドラムセットから生み出される音は圧倒的な存在感と響きの深さを持ち、Careyの複雑なポリリズムを支える土台となっている。いずれのキットも大口径かつ多数のタムを使用する構成で、Toolの複雑な楽曲にフィットする幅広いダイナミクスを実現している。

使用ドラムセット（シェル）機材表【Tool（ツール）・Danny Carey】

使用スネアドラムの種類と特徴【Tool（ツール）・Danny Carey】

Danny Careyは複数のスネアドラムを使い分けており、中でもSonor製のブロンズスネアを好んで使用しています。ツアーの主力となるSonor Danny Carey Signature（14×8インチ）は、Remo Controlled Soundヘッドとカスタムスナッピーを組み合わせ、巨大な響きと強烈な存在感を放ちます。また、Paiste Signature Bronzeは14×5インチと比較的浅めで、Remo CSヘッドによるメタリックで明るい音色が特徴です。

木製スネアではSonor Designer Seriesのメイプル製（14×6インチ）を愛用しており、Remo Emperorヘッドと42本のスナッピーを組み合わせることで、ウォームでありながらパワフルな音色を実現しています。この木製スネアは金属製と比べてアタックが柔らかく、中低域が豊かな特性があります。Paiste Bronze Series（14×6.5インチ）はRemo Ambassadorヘッドを使用し、様々なプロジェクトに応じて使い分けています。

Sonor Artist Seriesのブロンズスネア（14×8インチ）も彼の代表的な楽器で、Remo CSヘッドとカスタムスナッピーによる重厚かつ明瞭な音色を持ち、ライブでの存在感を高めています。Careyのセッティングでは深めのブロンズスネアをメインに据える傾向があり、複雑なポリリズムやダイナミクスの激しい楽曲において、アタックの明瞭さと豊かなサステインを両立させています。

使用スネアドラム機材表【Tool（ツール）・Danny Carey】

使用シンバルの構成と種類と特徴【Tool（ツール）・Danny Carey】

Danny Careyは重厚かつプログレッシブな音楽性を特徴とするToolのサウンドを支える存在として、Paisteシンバルを一貫して愛用しています。彼のセットアップは21″のSignature Dry Heavy Rideを中核に、明瞭なピンポイントの定義と乾いたサウンドが特徴的です。クラッシュシンバルには18″のPaiste 2002 Crashに加え、19″と20″のSignature Reflector Heavy Full Crashを配置し、パワフルなアクセントと豊かな倍音を生み出しています。

ハイハットには14″のPaiste Signature Sound Edgeを採用し、シャープな切れ味と確かなフットワークをサポート。また、中国シンバルには22″のSignature Traditionals Thin Chinaと20″のSignature Dry Heavy Chinaを使用し、エクスプロージョン的なエフェクトから繊細なニュアンスまでを表現しています。このコントラストに富んだ組み合わせは、Toolの複雑なリズムパターンとダイナミクスの表現に不可欠です。

さらに、8″と10″のPaiste 2002 Splashで細かなアクセントを加え、全体の音色構成を完成させています。このPaiste主体のセットアップは、ブライトでありながらドライな音色特性と、プログレッシブ・メタルの複雑な楽曲構成に対応する多様性を兼ね備えています。彼の独特な7 stone kitでも使用される21″のDry Heavy Rideは、彼の個性的な演奏スタイルを象徴するシンバルとして知られています。

使用シンバル機材表【Tool（ツール）・Danny Carey】

使用ペダル・ハードウェアの構成と種類と特徴【Tool（ツール）・Danny Carey】

Danny Careyは幾何学的なドラムセットアップで知られており、その中核をSonorのハードウェアが支えています。キックペダルにはSonor Giant Step Single Bass Drum Pedalを使用し、そのソフトなプレイ感とパワフルな反応性が彼の複雑なフットワークを可能にしています。また特注の長いフットボードが特徴のSonor Giant Step Double Pedalも使い分け、Tool特有の重厚なリズムパターンを生み出しています。 ハイハットスタンドにはSonor HH 680を採用し、激しいプレイ中でも安定性を保持。スネアスタンドはSonor SS 678で、彼の強力なリムショットにも耐える堅牢性を備えています。シンバルはSonor Cymbal Stand CS 675の調整性に優れたブームスタンドで支えられ、Paiste Cymbals Wallという壁状の特殊なシンバルラックに大型シンバルを配置する独創的なセットアップを実現しています。 Dannyのセットアップの要となるのはSonor Custom Drum Rackで、彼の幾何学に基づいたドラム配置を可能にしています。キックドラムはSonor Bass Drum Riserで最適な高さと角度に調整され、長時間のライブパフォーマンスではSonor Drum Throne 6000が快適なプレイをサポートしています。彼の複雑かつパワフルなプレイスタイルを支えるこれらの機材選択は、Toolのサウンドにとって不可欠な要素となっています。

使用ペダル・ハードウェア機材表【Tool（ツール）・Danny Carey】

使用スローン（椅子）＆スティック種類と特徴【Tool（ツール）・Danny Carey】

Danny Careyのセットアップは、Sonor製ハードウェアで構成された幾何学的なアレンジが特徴です。彼のドラミングスタイルを支えるのが、Sonor Giant Step Single Bass Drum PedalとDouble Pedalで、特に特注の長いフットボードを持つダブルペダルは、彼の複雑なフットワークに対応するソフトなプレイ感とパワフルな反応性を兼ね備えています。また、Sonor HH 680 Hi-Hat Standは安定性が高く、激しいプレイ中でもしっかりと支えます。

Danny独自の幾何学的なセットアップを可能にしているのが、Sonor Custom Drum Rackです。このラックは彼の特殊な配置に対応するために特注されており、Sonor Bass Drum Riserと組み合わせることで、彼独自のキックドラム配置を実現しています。また、Sonor Cymbal Stand CS 675は調整性に優れたブームスタンドで、彼の複雑なセッティングに柔軟に対応します。

長時間に及ぶToolのライブパフォーマンスを支えるのが、快適性に優れたSonor Drum Throne 6000です。さらに、彼の象徴的な壁状シンバル配置を支えるのがPaiste Cymbals Wallで、このスタンドシステムにより多数の大型シンバルを効率的に配置することができます。Sonor SS 678 Snare Standはハードなプレイにも耐える堅牢性で知られ、彼のダイナミックなスネアワークをしっかりとサポートしています。

チューニング・サウンドメイク・EQの工夫と特徴【Tool（ツール）・Danny Carey】

Danny Careyのチューニングは特徴的で、タムの打面は比較的タイト、裏面はややルーズに調整し、広がりのある倍音を生み出しています。スネアは14″x6.5″のブロンズシェルを使用し、打面をやや高めに張り、裏面を適度に緩めることでクラック感と豊かな低域を両立。タムとスネアにはムーンジェルを1〜2個配置して不要な倍音を抑制し、特にライブでは残響をコントロールしています。バスドラムはポートなしの構成で、フロントヘッドには専用のダンピングを施し、深い低域と明確なアタックを共存させています。

ミックス処理においては、スネアに80-120Hz付近をブーストして芯を出し、3-5kHzのアタック感を強調。タムは250-400Hz帯を少し削り、キックは60Hz付近に厚みを持たせつつ4kHz帯でビーターのアタックを際立たせます。コンプレッションは特にキックに対してアタックタイムを遅め（20-30ms）に設定し、自然な立ち上がりを維持。定位は空間的な広がりを意識し、オーバーヘッドマイクを広く配置。特にTOOLの楽曲ではリバーブやディレイを効果的に使い、広大なサウンドスケープを構築しています。

レコーディングとライブでは明確な違いがあり、スタジオでは各ドラムに複数のマイクを配置し、特にルームマイクを多用して空間的な広がりを重視。「Lateralus」や「Fear Inoculum」のアルバムではドラムの自然な鳴りを活かす処理が特徴です。一方ライブでは、アタック感を強調するためにゲートをやや強めに設定し、スネアやキックの輪郭をはっきりさせるEQ処理（スネアは5-8kHz、キックは4-5kHz付近を強調）を行い、大きな会場でも明瞭さを損なわないサウンドメイクを実現しています。

比較的安価に音を近づける機材【Tool（ツール）・Danny Carey】

Danny Careyのサウンドに近づくなら、メイプルシェルのキットがコスト面でも入手しやすいでしょう。TAMA Starclassic Mapleは彼がレコーディングで使用するモデルに近い音色を、比較的手頃な価格で実現できます。Sonor Designer Seriesほど高価ではないものの、深みのある低音とクリアな中高域を持ち、Toolサウンドの土台となるドラムセットとして優れています。

キックとタムのセッティングは、Dannyのような22〜24インチのキックと、8、10、12インチのラックタム、14インチと16インチのフロアタムという構成を目指すと良いでしょう。Sonor SQ2のような高級モデルは手が届きにくいですが、メイプルシェルのミドルクラスモデルでも、チューニングと適切なヘッド選びで驚くほど近いサウンドが得られます。彼のような大口径構成は、Toolの広がりのあるサウンドに欠かせない要素です。

シンバルとハードウェアにも注目が必要です。Danny Careyのセットアップは複雑ですが、まずは基本となるライドとクラッシュ、ハイハットに投資し、徐々に拡張していくアプローチが現実的です。Sonor Cast Bronzeのような特注ブロンズシェルは予算的に難しいですが、メイプルシェルとブロンズシンバルの組み合わせで、彼のダイナミックなプレイスタイルに近づけるサウンドが実現できるでしょう。

比較的安価に音を近づける機材表【Tool（ツール）・Danny Carey】

ライブセットアップについて【Tool（ツール）・Danny Carey】

Danny Careyのステージセットアップは、通常中央に配置され、巨大なSonor製ドラムキットが特徴的である。彼の複雑なセットには一般的に、メインキックドラム、複数のタムタム、2つのスネア、そして多数のシンバルが含まれている。ステージ上では、幾何学的なデザインや神秘的なシンボルがバックドロップとして使用されることが多く、これは彼の神秘主義への関心を反映している。

マイキングに関しては、各ドラムに個別のクローズマイクを設置し、オーバーヘッドマイクも複数配置する徹底ぶりが見られる。特にキックドラムには内側と外側の両方にマイクが設置され、彼独特の深みのある音を捉えている。また、電子パーカッションのトリガーも多用しており、それぞれに適切なピックアップが施されている。

ライブパフォーマンスの見どころは、「Pneuma」や「Chocolate Chip Trip」でのポリリズムを駆使した演奏技術だ。特に「Chocolate Chip Trip」では電子パーカッションと音響ドラムを融合させた即興的なソロを披露し、彼の技術的な熟練度が際立つ。また、7/8拍子や5/4拍子などの変拍子を操る「Schism」や「Forty Six & 2」などの楽曲でも、彼の卓越したタイムキーピング能力と表現力が堪能できる。

総括まとめ【Tool（ツール）・Danny Carey】

Danny Careyの音作りの核は、幾何学的なセッティングと数学的アプローチによる複雑なポリリズムにある。彼の演奏は正確さと創造性を兼ね備え、Toolのプログレッシブメタルサウンドの重要な要素となっている。

彼の音を再現する上で重要なのは、Sonorのブロンズシェルスネアの深みと、Paysteシンバルの複雑な倍音だ。特徴的なドラムセットは幾何学的に配置され、タブラやエレクトロニクスも取り入れた多彩な音色を実現している。

しかしCareyは機材に依存する姿勢は持たず、どんな環境でも自身の個性を表現できる技術を重視している。彼の真髄は高度な技術と音楽的センスにあり、機材はあくまでその表現を助けるツールに過ぎないという哲学を体現している。

本記事参照サイト【Tool（ツール）・Danny Carey】

本記事は下記公式サイト等を参照して作成しています。

• Modern Drummer
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