【Evanescence（エヴァネッセンス）・Will Hunt】風ドラムサウンドの作り方＋使用機材セッティングまとめ｜セット・スネア・シンバル・ペダル

関連記事

【Dream Theater（ドリーム・シアター）・Mike Portnoy】風ドラムサウンドの作り方＋使用機材セッティングまとめ｜セット・スネア・シンバル・ペダル

2025.11.18

【Cornelius・あらきゆうこ】風ドラムサウンドの作り方＋使用機材セッティングまとめ｜セット・スネア・シンバル・ペダル

2025.11.14

【MONOEYES・一瀬正和】風ドラムサウンドの作り方＋使用機材セッティングまとめ｜セット・スネア・シンバル・ペダル

2025.11.03

【Will Hunt】Evanescence（エヴァネッセンス） 始めに

Will Huntは、アメリカのロックバンド・Evanescence（エヴァネッセンス）のドラマーとして知られており、力強くダイナミックなプレイスタイルが特徴です。彼のタイトなグルーヴ感とアグレッシブなフットワークは、バンドのゴシック/オルタナティブメタルサウンドの土台を形成しています。

Evanescenceの楽曲において、Huntのドラミングはシンフォニックな要素とヘヴィなロックサウンドを絶妙にバランスさせる重要な役割を担っています。代表曲「Bring Me To Life」や「Call Me When You’re Sober」では、繊細なパッセージから爆発的なパワーへの展開を、ダイナミクスの幅広い表現力で支えています。

技術的に高い演奏力と洗練されたサウンドメイクで、バンドの壮大なサウンドスケープに不可欠な存在となっているHunt。Amy Leeの特徴的なボーカルとの相性も抜群で、Evanescenceの独自の世界観を作り上げる重要な音楽的要素となっています。

YouTubeでWill Huntのプレイをチェック → こちら

使用ドラムセット（シェル）一覧と特徴【Evanescence（エヴァネッセンス）・Will Hunt】

Evanescenceのドラマー、Will Huntは主にPearlドラムを愛用しています。ライブでは Masters MCX (22″x18″/10″x8″/12″x9″/14″x14″/16″x16″)をメインセットとして使用し、そのメイプル素材から生み出されるパワフルなサウンドが彼の激しいプレイスタイルを支えています。また、バンド再結成時には Masters Premium (22″x18″/10″x8″/12″x9″/16″x16″)を採用し、メイプル/バーチの組み合わせによる豊かな音響特性を活かしました。

レコーディングにおいては、Reference Pure (22″x18″/10″x8″/12″x9″/16″x16″)を好んで使用。そのメイプル素材からは音の分離が良く録音に適した明瞭なトーンが得られます。また、Masters Custom (22″x18″/10″x8″/12″x9″/14″x14″/16″x16″)からはパワフルかつダイナミックなサウンドを引き出し、バンドのヘヴィなサウンドに貢献しています。

さらに、Reference (22″x18″/10″x9″/12″x10″/14″x14″/16″x16″)セットではメイプル/バーチ混合の特性を活かし、豊かな低音と明瞭なアタックバランスを実現。Huntは楽曲やシチュエーションに応じてこれらのキットを使い分け、Evanescenceのダイナミックなサウンドを支える重要な役割を担っています。

使用ドラムセット（シェル）機材表【Evanescence（エヴァネッセンス）・Will Hunt】

使用スネアドラムの種類と特徴【Evanescence（エヴァネッセンス）・Will Hunt】

Evanescenceのドラマー、Will Huntのメインスネアは、パワフルで明るい音色が特徴のPearlのMasterwork Customアクリルスネア(14×6.5)です。Remoコーテッドヘッドと20本のPearlスナッピーを組み合わせることで、バンドのヘヴィな楽曲に対応する抜けの良さを実現しています。ライブでは特に明瞭度が求められる場面でPearlのFree Floatingブラススネア(14×5)も使用し、Remoパワーストロークヘッドとの組み合わせで優れた音の通りを得ています。

Evanescenceのレコーディングでは、Ludwigの名器Black Beautyブラスシェル(14×6.5)を愛用。Remoパワードットヘッドとピューレサウンドスナッピーの組み合わせにより、シャープなアタックと豊かな倍音を生み出しています。一方、多目的に使えるPearlのReference Pureメイプルスネア(14×5.5)はRemoアンバサダーコーテッドヘッドで暖かい音色を提供し、楽曲のダイナミクスに応じて使い分けられています。

ウッドシェルの中でも特に個性的なのが、Brady Jarrahスネア(14×6.5)です。オーストラリア産のジャラ材を用いたこのスネアは、Remoエンペラーエックスヘッドと20本のPuresoundスナッピーワイヤーとの組み合わせにより、深い低音と豊かな倍音のバランスを実現。Huntはこれらのスネアをセッティングや楽曲に応じて使い分け、Evanescenceのゴシックメタルサウンドの基盤を支えています。

使用スネアドラム機材表【Evanescence（エヴァネッセンス）・Will Hunt】

使用シンバルの構成と種類と特徴【Evanescence（エヴァネッセンス）・Will Hunt】

Evanescenceのドラマー、Will Huntは全てSABIANブランドのシンバルを使用しています。彼のセットアップでは、14″のHHX Dark Hatsをハイハットに採用し、ダークな音色としっかりとしたシズル感で曲の土台を支えています。ライドシンバルには21″のHHX Groove Rideを使用し、温かみのある音色と明瞭なピン音がWillの繊細なプレイをサポートしています。

クラッシュシンバルは複数のAAX X-Plosionシリーズを配置しており、16″、18″、19″の3種類を使い分けています。特に18″と19″のX-Plosion Crashはブライトな音色と高い切れ味が特徴で、Evanescenceの楽曲のダイナミックな展開に効果的です。さらに10″のAAX Splashを使い、繊細なアクセントを加えています。

エフェクト系シンバルとして18″と19″のAAXtreme Chinaを採用しており、アグレッシブな楽曲で威力を発揮します。これらは速い減衰とエッジの効いたアタック音が特徴で、バンドのヘヴィなサウンドを強調する役割を担っています。SABIANの多彩なシリーズを組み合わせることで、ロックからメタルまで幅広い表現力を実現しています。

使用シンバル機材表【Evanescence（エヴァネッセンス）・Will Hunt】

使用ペダル・ハードウェアの構成と種類と特徴【Evanescence（エヴァネッセンス）・Will Hunt】

Evanescenceのドラマー、Will Huntは激しいプレイスタイルに最適なハードウェアを選択している。特にPearlのDemon Driveダブルペダルは、彼の高速かつパワフルなフットワークに欠かせない装備だ。このペダルは反応性に優れており、メタルコアサウンドの要となるツインバスドラムのフレーズを正確に刻むことができる。また、930 Seriesハイハットスタンドは安定性と耐久性を兼ね備え、激しいライブパフォーマンスでも安定したコントロールを可能にしている。

スネアドラムには1030 Seriesスネアスタンドを採用し、重量級のスネアでも確実に支える高剛性設計を活かしている。シンバルセットアップには930 Seriesシンバルスタンドを複数使用し、容易なブーム調整と高い安定性を確保。長時間の演奏でも疲労を軽減するためにEliminatorドラムスローンを使用している。

さらに、Hunt氏はOptiMountタムホルダーを採用しており、これはタムの共鳴を最大限に引き出す取り付け方式として知られている。大規模なドラムセットを効率的に配置するためにIcon Rack Systemを使用し、カスタマイズ性の高いセッティングを実現。また、Tom/Cymbal Standを活用することで、限られたスペースでも多くのシンバルをセッティングできる工夫をしている。このようなPearlハードウェアの組み合わせが、彼の力強いサウンドとパフォーマンスを支えている。

使用ペダル・ハードウェア機材表【Evanescence（エヴァネッセンス）・Will Hunt】

使用スローン（椅子）＆スティック種類と特徴【Evanescence（エヴァネッセンス）・Will Hunt】

Evanescenceのドラマー、Will Huntは激しいプレイスタイルに最適なハードウェアを選択している。特にPearlのDemon Driveダブルペダルは、彼の高速かつパワフルなフットワークに欠かせない装備だ。このペダルは反応性に優れており、メタルコアサウンドの要となるツインバスドラムのフレーズを正確に刻むことができる。また、930 Seriesハイハットスタンドは安定性と耐久性を兼ね備え、激しいライブパフォーマンスでも安定したコントロールを可能にしている。

スネアドラムには1030 Seriesスネアスタンドを採用し、重量級のスネアでも確実に支える高剛性設計を活かしている。シンバルセットアップには930 Seriesシンバルスタンドを複数使用し、容易なブーム調整と高い安定性を確保。長時間の演奏でも疲労を軽減するためにEliminatorドラムスローンを使用している。

さらに、Hunt氏はOptiMountタムホルダーを採用しており、これはタムの共鳴を最大限に引き出す取り付け方式として知られている。大規模なドラムセットを効率的に配置するためにIcon Rack Systemを使用し、カスタマイズ性の高いセッティングを実現。また、Tom/Cymbal Standを活用することで、限られたスペースでも多くのシンバルをセッティングできる工夫をしている。このようなPearlハードウェアの組み合わせが、彼の力強いサウンドとパフォーマンスを支えている。

チューニング・サウンドメイク・EQの工夫と特徴【Evanescence（エヴァネッセンス）・Will Hunt】

Will Huntはエヴァネッセンスの重厚なサウンドを支えるため、スネアは打面を高めに張り、裏面はやや緩めにチューニングして音の抜けを確保している。スネアにはムーンジェルを1〜2個配置し、不要な倍音を抑制しながらアタックを際立たせる工夫を施す。特にバラード曲ではリムショットの音色を重視し、テープによる最小限のミュートで残響をコントロールしている。

レコーディング時のミックス処理では、キックドラムは80Hz付近をブーストして低域の厚みを出しつつ、4kHz帯を強調してビーターのアタック感を引き出している。スネアは200Hz付近をカットして箱鳴りを抑え、3〜5kHzを持ち上げてスナッピーの存在感を強調。タイトなゲート設定とニー値を低めにしたコンプレッションで、バンドの激しい楽曲でも埋もれないドラムサウンドを実現している。

ライブとレコーディングでは明確な使い分けがあり、ライブではアタックを重視したチューニングと素早いゲート設定で曲間の短いセットリストに対応。一方レコーディングでは部屋の特性を活かした自然な残響を取り入れ、特に「Bring Me To Life」などの代表曲ではオーバーヘッドマイクの配置を工夫して立体的な音像を構築している。ハイハットとライドシンバルは定位を左右に振り分け、楽曲の広がりを演出している。

比較的安価に音を近づける機材【Evanescence（エヴァネッセンス）・Will Hunt】

Will Huntのドラムサウンドを再現するには、Pearlのドラムセットが基本となります。エントリーモデルでも、Masters CustomやMasters MCXの特徴であるメイプルシェルを採用したものを選べば、彼のパワフルなサウンドに近づけられます。特にMCXで使用される22″x18″のバスドラムサイズは、エヴァネッセンスの楽曲に必要な豊かな低音域を生み出す要素として重要です。

スネアドラムについては、Referenceシリーズで使用されているメイプル/バーチ混合のシェルを参考にすると良いでしょう。Masters Premiumのような明瞭なアタック感が特徴的なスネアを選ぶことで、エヴァネッセンスの楽曲に見られる繊細かつパワフルな表現が可能になります。エヴァネッセンス再結成時に使用されたセットアップを参考にすることで、サウンドの方向性を掴めるはずです。

タムやフロアタムについては、Reference Pureのような音の分離が良いモデルを意識すると録音時の音質に近づきます。10″x8″、12″x9″、16″x16″というサイズ構成はWill Huntの基本セットに近く、メイプルシェルのモデルを選ぶことで温かみのある音色を実現できます。フロアタムは低音の豊かさを重視し、全体のバランスを整えることがWill Huntサウンド再現の鍵となります。

比較的安価に音を近づける機材表【Evanescence（エヴァネッセンス）・Will Hunt】

ライブセットアップについて【Evanescence（エヴァネッセンス）・Will Hunt】

Will Huntはエヴァネッセンスのライブでは、通常ステージ中央後方の高台に配置されたドラムセットを使用している。彼のパールドラムセットはバンドの壮大なサウンドに合わせて、大口径のタムと22インチのバスドラムを採用し、迫力ある音響空間を作り出す。複数のシンバルを効果的に配置し、エヴァネッセンスの劇的な楽曲展開をサポートしている。

マイキングについては、各ドラム個別にマイクが設置され、特にスネアには上下からマイクが配置されることが多い。オーバーヘッドマイクは全体のシンバルワークを捉えるよう広角に設置され、ライブミックスではバスドラムと共にスネアが強調される傾向にある。バンドのシンフォニックな要素を支えるため、細かな音の粒立ちが重視されている。

代表的なライブ映像としては「Rock in Rio」や「Revolver Golden Gods」でのパフォーマンスが挙げられる。これらの映像では、「Bring Me To Life」や「Call Me When You’re Sober」などの楽曲で、Amy Leeのヴォーカルとドラムの息の合った掛け合いが見どころとなっている。特にバラード曲からヘヴィなパートへの展開時には、Huntの力強いドラミングがバンドのダイナミクスを支える重要な役割を果たしている。

総括まとめ【Evanescence（エヴァネッセンス）・Will Hunt】

Will Huntはエヴァネッセンスにおいて、強靭なパワーと緻密なコントロールを両立させたドラミングを展開している。彼のプレイスタイルの核は、アグレッシブなヘヴィロックとメロディアスな要素を融合させた表現力にあり、バンドのダイナミックレンジを支える重要な役割を担っている。

彼のサウンドを再現するポイントは、太くパワフルなキックサウンド、シャープでありながら芯のあるスネア、そして明瞭なアタックと適度な残響を持つシンバルワークにある。特にスネアドラムの調整には定評があり、曲の雰囲気に合わせた絶妙なチューニングを心がけている。

Hunt自身は機材依存よりも演奏技術を重視し、「どんなドラムセットでも自分らしい音を出せる」という姿勢を貫いている。彼のプレイングの本質は、使用する機材よりも音楽への理解と表現力、そして確かなテクニックにこそある。この機材に左右されない確かな演奏基盤が、様々なセッションワークでも高い評価を得ている要因となっている。

本記事参照サイト【Evanescence（エヴァネッセンス）・Will Hunt】

本記事は下記公式サイト等を参照して作成しています。

• Pearl Drums Official Site
• Drums Magazine
• Evanescence Reference
• HMV Music Media