【Kiss（キッス）・Eric Singer】風ドラムサウンドの作り方＋使用機材セッティングまとめ｜セット・スネア・シンバル・ペダル

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【Eric Singer】Kiss（キッス） 始めに

Eric Singerは1992年から断続的に、そして2004年から正式メンバーとしてKiss（キッス）のドラマーを務めています。彼のプレイスタイルはパワフルかつ安定したリズムキープが特徴的で、KISSのステージパフォーマンスを支える強固な土台となっています。特に正確なタイム感と派手すぎないテクニカルさがバランス良く融合した演奏は高く評価されています。

Kiss（キッス）の楽曲において、Singerは「Detroit Rock City」や「Rock And Roll All Nite」などの代表曲で、ロックンロールの躍動感を損なわないソリッドなビートを提供しています。彼のダブルバスドラムを使ったパワフルなフットワークはバンドのハードロックサウンドに不可欠な要素となっています。また、Pearlとのシグネチャーモデルドラムキットも彼の実力と人気を象徴しています。

Kiss（キッス）の音楽性はハードロックを基調としながらも、キャッチーなメロディとシンプルで力強いリズムを特徴としています。その中でEric Singerは前任者のPeter CrissやEric Carrの個性を尊重しながらも、自身の個性を発揮し、バンドの象徴的な楽曲に新たな生命を吹き込む重要な役割を果たしています。

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使用ドラムセット（シェル）一覧と特徴【Kiss（キッス）・Eric Singer】

Eric Singerは長年Pearlとのコラボレーションを続けており、Pearl Masters Maple Reserveをメインに使用しています。22″x18″のバスドラムを中心とした5ピースセットアップが基本で、メイプル素材の温かみのある音色とパワフルな鳴りがKissのロックサウンドに最適な組み合わせとなっています。

ライブパフォーマンスではPearl Masterworksも愛用し、24″サイズのバスドラムを含むメイプル/バーチのハイブリッドシェルで、より大きな会場でも存在感のある音圧を実現。特にKissの壮大なステージに映えるPearl Limited Edition KISS Drum Kitは、バンドのロゴとキャットメイクをフィーチャーした特別仕様で注目を集めています。

スネアドラムはPearl Eric Singer Signature Snareを使用し、14″x6.5″のスティール製で、クリアでパワフルなアタックと切れ味の良いサウンドが特徴です。さらにPearl Reference Pureもレコーディングやライブで使用しており、そのハイブリッド構造から生まれる豊かな倍音とバランスの取れた音色は、多様なミュージカルシーンに適応しています。

使用ドラムセット（シェル）機材表【Kiss（キッス）・Eric Singer】

使用スネアドラムの種類と特徴【Kiss（キッス）・Eric Singer】

KISSのドラマー、エリック・シンガーは主にPearl社の多様なスネアドラムを使い分けています。メインとなるシグネチャーモデル「ES16465SC」はスチール製14×6.5インチで、KISSロゴとスカルデザインが特徴的。Remoのクリスタルヘッドと20本のPowerDotスナッピーにより、鮮明で力強いアタックとサスティンを実現しています。

サブとして使用する「Free Floating Snare」はブラス製14×3.5インチの浅胴モデル。浮動式マウントと20本のアンバサダースナッピーにより、明瞭度の高い抜けの良いサウンドを生み出します。また「Reference Pure」はメイプル製14×5.5インチで、コーテッドヘッドとカスタムスナッピーの組み合わせにより、中音域に優れたバランスの良い音色を提供します。

さらに「Master Custom Snare」はバーチ材の14×5インチモデルで、エンペラーヘッドと16本のスナッピーを装備。強い中低域が特徴で、よりパワフルなサウンドを必要とする楽曲で活躍します。シンガーはこれらの異なる特性を持つスネアを楽曲に合わせて選択し、KISSの迫力あるステージパフォーマンスを支えています。

使用スネアドラム機材表【Kiss（キッス）・Eric Singer】

使用シンバルの構成と種類と特徴【Kiss（キッス）・Eric Singer】

KISSのドラマーとして知られるエリック・シンガーは、SABIANシンバルの豊富なラインナップを活用し、ロックサウンドを力強く支えています。彼のセットアップの中心となるのは、15″シグネチャーモデルのハイハットとクラッシュライド、そして22″ AA Rockライドで、重厚感のあるサウンドが特徴です。

クラッシュシンバルは多彩なサイズを使い分け、16″、19″、20″のAA Rockシリーズを配置。特に19″と20″はパワフルな音色でロックサウンドに最適な選択となっています。16″は切れ味鋭いアタックが特徴で、フレーズの区切りを明確にします。

さらにエフェクト系として18″ AA Chineseをアクセント用に配置し、独特の音色でフレーズを彩ります。また、10″ AA Splashと12″ AA Mini Holy Chinaを使い分け、クイックなアクセントや特徴的なエフェクト音を生み出しています。これらの組み合わせにより、KISSの楽曲に必要なパワフルかつダイナミックな表現を可能にしています。

使用シンバル機材表【Kiss（キッス）・Eric Singer】

使用ペダル・ハードウェアの構成と種類と特徴【Kiss（キッス）・Eric Singer】

KissのドラマーEric Singerは、Pearlのハードウェアを主に使用しています。特に足元では、Eliminator Proシリーズのレッドカム仕様のP-3002PLダブルペダルを愛用し、そのダイレクトな踏み心地と高速連打の実現性で知られています。ハイハットスタンドにはH-2050 Eliminatorシリーズを採用し、ライブでの激しい演奏でも安定したフットワークを可能にしています。

スタンド類ではS-1030スネアスタンドのスナッピーテンション機能が特徴的で、音色調整の幅を広げています。シンバル設置にはB-2000ブームスタンドとC-1030ストレートスタンドを併用し、複雑なセッティングを実現。タム配置にはTC-930タムホルダーを使用し、安定した演奏環境を構築しています。

特筆すべきは彼のシグネイチャーモデルであるES-16465SCドラムスローンで、長時間のパフォーマンスでも疲労を軽減する設計になっています。また、スネアドラムにはOCDP Signature Snareを使い、彼独自のサウンドを生み出しています。これらのハードウェア選択は、Kissのダイナミックなステージパフォーマンスを支える重要な要素となっています。

使用ペダル・ハードウェア機材表【Kiss（キッス）・Eric Singer】

使用スローン（椅子）＆スティック種類と特徴【Kiss（キッス）・Eric Singer】

KissのドラマーEric Singerは、Pearl製ハードウェアを中心に構成された高品質なセットアップを愛用しています。特にダブルペダルはPearl P-3002PL Eliminator Proレッドカムを使用し、そのスムーズな踏み心地と俊敏なレスポンスにより、Kissの激しいパフォーマンスを支えています。このペダルは調整機能に優れており、彼の繊細かつパワフルなフットワークを可能にしています。

スタンド類もPearlで統一されており、H-2050 Eliminatorハイハットスタンド、B-2000ブームスタンドやC-1030ストレートスタンドを使用。特にスネアスタンドS-1030はスナッピーテンション機能を備え、ライブ中の素早い調整を可能にしています。これらの安定性に優れたハードウェアは、彼の激しいプレイスタイルを支えるための重要な要素となっています。

注目すべきは彼のシグネイチャーモデルであるPearlのES-16465SCドラムスローンと、OCDPのSignature Snareドラムです。タムはTC-930ホルダーでマウントされ、ラックシステムは使用せず、個別のスタンドで構成されています。このセットアップにより、Singer特有のパワフルかつクリアなサウンドと、KISSのショーに欠かせない機動性の高いパフォーマンスを実現しています。

チューニング・サウンドメイク・EQの工夫と特徴【Kiss（キッス）・Eric Singer】

Eric Singerはパワフルなロックサウンドを生み出すため、スネアドラムは打面をやや強めに張り、裏面はミディアムテンションで調整しています。キスのステージングに合わせ、スネアの縁にはごく少量のムーンジェルを1〜2箇所配置し、不要な倍音を抑えつつ、アタック感を損なわない絶妙なバランスを実現。特に「Detroit Rock City」などの疾走感あるナンバーでは、14インチブラスシェルスネアを使用し、60-120Hzの低域と3-5kHzのアタック部分を強調したチューニングを施しています。

ミックスにおいては、キックドラムに80Hzを+3dB程度ブーストし、2kHzのアタック感も強調。同時に200-300Hz帯域を-2dB程度カットして箱鳴り感を抑制しています。スネアには圧縮比4:1、アタックタイム5ms、リリースタイム100msほどのコンプレッションを施し、トムには軽めのゲート処理（スレッショルド-25dB、アタック3ms）を使用。ドラム全体の定位は、キックとスネアをセンターに据え、ハイハットを10時、フロアタムを4時方向に配置する伝統的なステレオイメージを採用しています。

レコーディングとライブでは明確に異なるアプローチをとっており、スタジオではルームマイクを効果的に活用し、2-3kHz帯域を強調した抜けの良いサウンドを追求。一方、アリーナやスタジアムでのライブでは、スネアのアタック感を4-6kHz帯域でブーストし、600-800Hz付近をカットして混濁を防ぎます。Pearl社のシグネチャースネア「Eric Singer Signature Snare ES1465SC」は、こうしたSingerの音作りの集大成として、コントロールされた強烈なアタックと適度な残響のバランスが特徴的です。

比較的安価に音を近づける機材【Kiss（キッス）・Eric Singer】

Eric Singerのパワフルで洗練された音を再現するなら、Pearl Referenceシリーズに近い音質のPearl Masters Maple Reserveがコストパフォーマンスに優れています。メイプルシェルの温かみのある低音と明瞭な中高域が特徴で、KISSのアリーナロックサウンドに最適です。リーズナブルな価格帯でありながら、プロフェッショナルな音質が得られるでしょう。

スネアドラムは、Pearl Eric Singer Signature Snareの14″x6.5″スティールシェルが理想ですが、予算を抑えるならPearlのスタンダードなスティールスネアでも十分です。Singerサウンドの要となるシャープなバックビートとリムショットの輝きを実現できるでしょう。パワフルなロックドラミングには、深めのシェル構造が有効です。

キックドラムは22″か24″のバスドラムを選び、KISSの楽曲に合わせた低音の響きを追求しましょう。Pearl Limited Edition KISS Drum Kitのようなデザイン性は二の次として、Pearl Reference Pureのメイプル/バーチハイブリッド構造に近い音色のキットを選べば、見た目よりも本質的なSingerサウンドに近づけます。タムはメイプルシェルの10″、12″、14″、16″の組み合わせが定番です。

比較的安価に音を近づける機材表【Kiss（キッス）・Eric Singer】

ライブセットアップについて【Kiss（キッス）・Eric Singer】

Eric Singerはキッスのステージでは常に重要な位置を占めており、通常バンドの中央奥に配置されたドラムセットで演奏します。彼のセットアップはPearlのシグネチャーモデルを中心に構成され、シンメトリカルな配置が特徴的です。2台のバスドラムを中心に、多数のタムとシンバルを取り囲むように配置し、360度どの角度から見ても映えるようデザインされています。

マイクの配置については、各ドラムに個別のマイクを設置する徹底ぶりが特徴です。特にキックドラムには複数のマイクを使用し、力強い低音を確実に捉える工夫がなされています。また、オーバーヘッドマイクは彼のダイナミックな演奏スタイルに合わせて高めに設置され、シンバルワークの繊細さと豪快さの両方を拾うよう調整されています。

代表的なライブ映像では、「Detroit Rock City」や「Rock And Roll All Nite」などの演奏中、完璧なタイミングとパワフルなビートを維持しながら、同時にショーマンシップを発揮する姿が印象的です。特に印象的なのは、ドラムソロの際に火花を発するスティックや、ドラムセット全体が上昇するという視覚的効果を交えたパフォーマンスで、観客を魅了します。彼のプレイスタイルはテクニカルでありながらも、KISSの音楽性に完璧にフィットしています。

総括まとめ【Kiss（キッス）・Eric Singer】

Eric Singerは、派手なメイクと衣装で知られるハードロックバンドKissのドラマーとして、力強くパワフルなドラミングを披露している。彼のサウンドの核は、明確なビートとタイトなグルーヴ感にあり、Kissのショーの盛り上がりに貢献している豪快さと正確さのバランスが特徴だ。

Singerのサウンド再現には、パールドラムを中心としたセットアップが鍵となる。彼の代表的なシグネチャースネアはクリアな輪郭と力強い芯のある音色を持ち、ライブパフォーマンスでの存在感を高めている。また、明るく鋭いアタック感を持つシンバルセレクションも、Kissの楽曲における彼のドラミングスタイルを特徴づけている。

しかし、彼のプレイスタイルの本質は機材よりも、ハードロックドラマーとしての確かなテクニックと表現力にある。どんな機材であっても、しっかりとしたタイム感と演奏技術を磨くことが、彼のような力強さと安定感を得るための基本だ。過度な機材依存ではなく、基本に忠実な練習と演奏姿勢こそが、彼のようなプロフェッショナルなサウンドを生み出す鍵となる。

本記事参照サイト【Kiss（キッス）・Eric Singer】

本記事は下記公式サイト等を参照して作成しています。

• Pearl Drums (Official Manufacturer)
• 島村楽器 (Official Retailer)
• YouTube (Official Media)
• Wikipedia – エリック・シンガー
• Wikipedia – キッス