【ART-SCHOOL・藤田勇】風ドラムサウンドの作り方＋使用機材セッティングまとめ｜セット・スネア・シンバル・ペダル

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【藤田勇】ART-SCHOOL 始めに

藤田勇は、福岡出身のドラマーとして知られ、ART-SCHOOLの楽曲を支える重要な存在です。そのドラミングは、パワフルかつ繊細なテクニックと、ロック特有のダイナミクスを兼ね備えており、バンドのサウンドに不可欠な要素となっています。彼の安定した正確なビートキープと緻密なフットワークは、ART-SCHOOLの楽曲の骨格を形成しています。

ART-SCHOOLのオルタナティヴロックサウンドにおいて、藤田のドラムは単なるリズムキープに留まらない表現力を持ち、バンドの音楽性を高次元に引き上げています。特に「或る街の群青」や「GHOSTSCENE」といった代表曲では、繊細なニュアンスからダイナミックな爆発力まで、幅広い表現でバンドの世界観を支えています。ボーカルの戸高の歌声と絶妙に絡み合うドラムワークは、バンドの魅力の一つです。

ART-SCHOOLは1997年に結成され、日本のインディーロックシーンを代表するバンドとして長年活動を続けています。藤田勇のドラミングスタイルは、時にストレートなロックビートを刻み、時に複雑なリズムパターンを展開するなど、多彩な表現力でリスナーを魅了し続けています。彼の技術と感性は、ART-SCHOOLの音楽的アイデンティティを形成する重要な要素となっています。

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使用ドラムセット（シェル）一覧と特徴【ART-SCHOOL・藤田勇】

ART-SCHOOLのドラマー藤田勇は、様々なドラムセットを状況に応じて使い分けている。TAMAの「Star Classic」はバーチ材を使用した22×18/10×8/12×9/16×16構成で、艶やかな音色と反応性に優れたサウンドを生み出している。また、同じくTAMAの「Masterworks」はメイプル製で青ラメ塗装が施された22×16/10×8/12×9/16×14のカスタムキットを使用しており、ライブでの映えるルックスと明るい音質を両立させている。

初期にはTAMAの「IMPERIAL STAR」を使用していたが、キャリアを重ねるごとにDWの「Collector’s Series」やTAMAの「Star Series」など、より表現力の高いキットへと移行した。特に「Star Series」はメイプル製の22×16/12×8/16×14構成で、アクリル製のスネアと組み合わせることで、バンドの音楽性に合った輪郭のはっきりしたサウンドを実現している。

さらに、ddrumの「Bubinga Elite」は20×16/10×7/12×8/14×14/16×16構成で、ブビンガ材特有の美しい木目と重厚な音を特徴としており、特にレコーディングでの深みのある音作りに貢献している。藤田は楽曲やアルバムの方向性に合わせて、これらのキットを選択。TAMAとの長い付き合いを軸に、音楽表現の幅を広げるために様々なシェル素材やサイズ構成を使い分けている。

使用ドラムセット（シェル）機材表【ART-SCHOOL・藤田勇】

使用スネアドラムの種類と特徴【ART-SCHOOL・藤田勇】

藤田勇はART-SCHOOLのドラマーとして多彩なスネアドラムを使い分けています。メインで使用するLudwigの「Black Beauty LM417」はブラススシェルで、14×6.5インチの太く深い響きが特徴です。コーテッドヘッドと20本スナッピーにより、バンドサウンドの芯となる存在感を放っています。 ライブではPearlの「Masters Premium Maple」や「Joey Jordison Signature」も活用。前者はメイプル素材で温かみのあるパワフルな鳴りを持ち、後者はスティールシェルの13×6.5インチで高域のアタック感に優れています。TAMAの「Starphonic」メイプルモデルはバランスの取れた中高音が魅力で、バンドの繊細なアレンジに対応します。 レコーディング時には音の明瞭さが求められるため、YAMAHAの「Recording Custom」バーチシェルや、Keplingerの真鍮スネアを使用。特にKeplingerスネアはライトスナッピーとの組み合わせで、繊細なニュアンスを表現できるため、スタジオワークで重宝しています。藤田のドラミングは、これらのスネアを曲想に合わせて選び分ける緻密さが光ります。

使用スネアドラム機材表【ART-SCHOOL・藤田勇】

使用シンバルの構成と種類と特徴【ART-SCHOOL・藤田勇】

ART-SCHOOLのドラマー藤田勇は、Zildjian社のシンバルを幅広く活用している。基本セットアップとして14インチのZ Master Hi-hatは明るめのカットが効いたサウンドで楽曲の基礎を形成。アタックと減衰のバランスに優れた17インチK Custom Darkと、低音域でボリューム感のある19インチK Custom Darkのクラッシュを使い分け、曲の展開を表現している。

中心となる22インチのK Constantinople Rideはウォームで多彩な表現が可能なサウンドキャラクターを持ち、繊細なニュアンスから力強いアクセントまで幅広く対応する。アクセント用には素早い減衰が特徴の10インチK Custom Dark Splashを配置し、エフェクト的な使い方として16インチのOriental Trash Chinaを「ゴミゴミした質感」を活かして使用している。

さらに存在感のある中音域の18インチK Custom Crashと、足開き時の抜けの良い15インチK Light Hi-hatを組み合わせることで、ART-SCHOOLの楽曲に不可欠な繊細かつ力強い表現を実現。これらZildjianシンバルの多様な音色特性が、藤田のダイナミックな演奏スタイルを支えている。

使用シンバル機材表【ART-SCHOOL・藤田勇】

使用ペダル・ハードウェアの構成と種類と特徴【ART-SCHOOL・藤田勇】

藤田勇の選ぶハードウェアは緻密なプレイに適した構成が特徴的です。キックペダルはDW 9000を主に使用し、パワフルなキックサウンドを生み出しながらもコントロール性に優れた踏み心地を実現。バンドのダイナミックなアプローチに対応するため、時にはAxis Longboards A21も取り入れ、スピーディな連打を要する楽曲で活用しています。 ハイハット周りではDW 5000ハイハットスタンドを採用し、細かいニュアンスを表現できる繊細なフットワークを実現。シンバルスタンドにはPearlのCB-90Fを使い、フラットベース設計により安定感を確保しています。またスネアスタンドもDW 9000を使用し、激しいライブパフォーマンスでも安定したセッティングを維持しています。 長時間のライブでも体力を温存できるよう、TAMA 1st Chairのドラムスローンを採用。さらにPearlのTHH13Fタムホルダーでタムの安定性を確保しつつ、Roland TD-50モジュールも取り入れることで、スタジオワークでの音色の幅を広げています。これらの選択は、ART-SCHOOLの音楽性に合わせた藤田のこだわりが表れています。

使用ペダル・ハードウェア機材表【ART-SCHOOL・藤田勇】

使用スローン（椅子）＆スティック種類と特徴【ART-SCHOOL・藤田勇】

藤田勇の選ぶハードウェアは緻密なプレイに適した構成が特徴的です。キックペダルはDW 9000を主に使用し、パワフルなキックサウンドを生み出しながらもコントロール性に優れた踏み心地を実現。バンドのダイナミックなアプローチに対応するため、時にはAxis Longboards A21も取り入れ、スピーディな連打を要する楽曲で活用しています。 ハイハット周りではDW 5000ハイハットスタンドを採用し、細かいニュアンスを表現できる繊細なフットワークを実現。シンバルスタンドにはPearlのCB-90Fを使い、フラットベース設計により安定感を確保しています。またスネアスタンドもDW 9000を使用し、激しいライブパフォーマンスでも安定したセッティングを維持しています。 長時間のライブでも体力を温存できるよう、TAMA 1st Chairのドラムスローンを採用。さらにPearlのTHH13Fタムホルダーでタムの安定性を確保しつつ、Roland TD-50モジュールも取り入れることで、スタジオワークでの音色の幅を広げています。これらの選択は、ART-SCHOOLの音楽性に合わせた藤田のこだわりが表れています。

チューニング・サウンドメイク・EQの工夫と特徴【ART-SCHOOL・藤田勇】

藤田勇氏はスネアの打面にコーテッドのエバンスG1、裏面にハーフミュートでエバンスレゾナントを使用。バスドラムはEMD系を好み、打面にはミュート用のブランケットを入れて倍音を抑制。特にスネアは繊細なダイナミクスが持ち味で、ゴーストノートの表現力を損なわないよう、エッジには極薄くムーンジェルを一部配置するのみの最小限のミュート。タムはEVANSのG2やオノフをセットし、残響時間をコントロール。

ミックス処理では独特のアプローチが見られる。スネアは200-250Hzのローミッドを若干持ち上げて芯の太さを強調し、3-5kHzで皮の鳴りとスナッピーのサウンドを引き出す。ハイハットは8-12kHzを強調し、バスドラムは60-80Hzを基調に50Hz以下をカットしてタイトさを確保。コンプはスネアに1.5:1〜2:1の緩めの設定でアタック10-15ms、リリース100ms前後を基本とし、全体の定位はトラディショナルな配置を意識。

レコーディングとライブでのアプローチに差があり、レコーディングではルームマイクを効果的に使用し、ゲートはスレッショルド-20dB程度と緩めに設定して自然な余韻を残す工夫が見られる。一方ライブでは、タイトな残響制御のためにマイクの位置を打点に近づけてアタック感を強調し、ミックスでもゲートの設定を強めにして明確なアタックを重視。特に「in the shape」や「FAKE WORLD」などの曲ではスネアのチューニングを高めに調整し、独特の緊張感を生み出している。

比較的安価に音を近づける機材【ART-SCHOOL・藤田勇】

藤田勇のパンチの効いたドライブ感あるサウンドは、Pearl Referenceシリーズを基調としていますが、Pearl Decade Mapleなど中価格帯のメイプルキットでも近い音作りが可能です。スネアはパールのBrassやSteel Sensitoneがコスパ良く、藤田氏が好むパリッとした歪み感を表現できます。深さは14×5.5インチがバランス良く、中域から高域にかけての抜けを意識しましょう。

シンバルは藤田氏がZildjian A Customを使用していますが、入門者なら同じZildjianのZBTシリーズやSシリーズでもロック向けの明るい倍音が得られます。特にクラッシュは16〜18インチを選べば、ART-SCHOOLの曲で頻繁に登場する歯切れの良いアクセントが表現可能です。ハイハットは14インチの標準サイズでタイトな閉じ方を意識すると近づけます。

藤田氏の力強いフットワークには高級ツインペダルが使われていますが、Pearl P-930やTama Iron Cobraのシングルペダルでも十分なドライブ感が得られます。ヘッドは打面にRemo Emperor、裏面にPowerstrokeを組み合わせれば、適度なアタック感と丸みのあるサステインのバランスが取れます。マイキングの工夫でさらに藤田サウンドに近づけるでしょう。

比較的安価に音を近づける機材表【ART-SCHOOL・藤田勇】

ライブセットアップについて【ART-SCHOOL・藤田勇】

ART-SCHOOLのドラマー藤田勇は、ステージ右側後方に配置されることが多く、リズムセクションとして福富幸宏（ベース）と連携した安定感のあるグルーヴを生み出している。ドラムセットは4点セットを基本としながらも、シンバル類を効果的に配置し、繊細かつパワフルな演奏を可能にするセッティングが特徴的だ。ライブではBD（バスドラム）にメインマイクを設置し、スネア上部とハイハットにもマイクを配置して、クリアなサウンドを追求している。

マイキングにおいては、シンバル類にはオーバーヘッドマイクを使用し、空間的な広がりを表現。特にスネアドラムに対しては、上面と下面の両方にマイクを設置するダブルマイキング方式を採用することも多く、アタック感と粒立ちの良いサウンドを実現している。代表曲「エレクトリック・サーカス」や「Tightrope」などのライブパフォーマンスでは、その緻密なセッティングによる表現力の幅広さが際立っている。

代表的なライブ映像の見どころとしては、2019年の「MASH A&R presents “Discover The New”」や2018年の「CONNECT歌舞伎町」でのパフォーマンスが挙げられる。特に印象的なのは、激しいセクションでのダイナミックなフットワークと繊細なフレーズの切り替えの鮮やかさだ。また、20周年記念ライブや近年のワンマンツアーでは、長年のキャリアで培われた安定感と表現力が融合した演奏を披露しており、バンド全体のサウンドを下支えする確かな技術が見て取れる。

総括まとめ【ART-SCHOOL・藤田勇】

藤田勇のドラミングは、ART-SCHOOLの楽曲を支える要となる繊細かつダイナミックなグルーヴが特徴的だ。シンプルなビートの中にも緻密なニュアンスやアクセントを織り込み、バンドサウンドに立体感を与えている。ロック/オルタナティブの文脈で培われた彼の音楽性は、ときに激しく、ときに儚い表現力で楽曲の世界観を完成させる。

再現するならば、シンバルのチョイスと使い分けが重要だ。輪郭のはっきりしたハイハットワークとライドシンバルの粒立ちが彼の音の特徴。スネアも曲調によって使い分け、特に繊細なゴーストノートと力強いバックビートのコントラストに注目したい。セットアップはスタンダードながらも、オープンチューニングから低めのチューニングまで曲の世界観に合わせた調整を行っている。

藤田は機材に依存するのではなく、楽曲やバンドの音楽性を優先した演奏アプローチを大切にしている。複雑なフレーズの羅列よりも楽曲全体のグルーヴ感や空気感を重視し、シンプルでありながらも楽曲に深みを与えるプレイスタイルは、機材よりも演奏技術と音楽的センスによって成り立っている点が彼のドラミングの本質だ。

本記事参照サイト【ART-SCHOOL・藤田勇】

本記事は下記公式サイト等を参照して作成しています。

• Roland Blog (Manufacturer)
• SPICE (Media)
• BARKS (Media)
• ART-SCHOOL Official Blog