【THE NOVEMBERS・吉木諒祐】風ドラムサウンドの作り方＋使用機材セッティングまとめ｜セット・スネア・シンバル・ペダル

【吉木諒祐】THE NOVEMBERS 始めに

吉木諒祐はポストロック・オルタナティブロックバンド「THE NOVEMBERS」のドラマーとして活動しています。彼の特徴的なドラミングは、力強いビートワークと繊細なダイナミクスの使い分けにあります。

バンドのダークでアトモスフェリックなサウンドを支える吉木のプレイスタイルは、曲の展開に合わせた緻密なアレンジと爆発的なエネルギーを併せ持ちます。特にライブパフォーマンスでは、バンドの楽曲の世界観を拡張する重要な役割を担っています。

THE NOVEMBERSの音楽性は日本のオルタナティブシーンの中でも独自の立ち位置を確立しており、吉木のドラミングはその暗黒と光の対比を表現するバンドサウンドの根幹を形成しています。彼のテクニカルかつ感情豊かなプレイは、バンドの代表曲で顕著に表れています。

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使用ドラムセット（シェル）一覧と特徴【THE NOVEMBERS・吉木諒祐】

THE NOVEMBERSの吉木諒祐は主にTAMA製ドラムを愛用しています。STAR Classicはメイプル素材で22×16/12×8/16×16の構成を採用し、クリアな仕上げによりスティックアタックが強調される音作りを実現。STAR Bubingaは22×14/10×7/12×8/16×14のサイズ構成で、ブビンガ材特有のダークでローな音色と優れた分離感が特徴です。 また、STAR Walnutは22×16/12×8/14×14/16×16の構成で、ウォルナット素材により中低域に太いレスポンスを持たせています。スネアドラムとしては、14×5.5のStarclassic Quilted Mapleを使用し、深みのある音色を実現。さらに、14×6.5のStarclassic ブラススネアも併用し、ブライトなアタック音と豊かな倍音特性を活かしています。これらの複数のキットを状況に応じて使い分け、THE NOVEMBERSの多彩な音世界を支えています。

使用ドラムセット（シェル）機材表【THE NOVEMBERS・吉木諒祐】

使用スネアドラムの種類と特徴【THE NOVEMBERS・吉木諒祐】

THE NOVEMBERSの吉木諒祐は複数のスネアドラムを状況に応じて使い分けています。メインスネアとして2台を愛用しており、TAMA Starclassic Quilted Maple（14×6.5インチ）は複雑な音色を持ち、もう1台のTAMA Bronze Shell（14×6.5インチ）と共にコーテッドヘッドと20本のスナッピーで調整されています。TAMA Starphonic Brass（14×6インチ）は強い倍音と明るい音色が特徴で、同じくコーテッドヘッドと20本のスナッピーを採用。一方、Canopus Bubinga（14×5.5インチ）はウッドシェルならではの温かみのある低音を生み出し、24本のスナッピーで調整されています。さらにSAKAE Acrylic（14×5.5インチ）はアクリル素材特有のパンチが効いた鋭い音を提供。吉木はこれらの異なる音色特性を持つスネアを楽曲の雰囲気に合わせて選択し、THE NOVEMBERSのサウンドを支えています。

使用スネアドラム機材表【THE NOVEMBERS・吉木諒祐】

使用シンバルの構成と種類と特徴【THE NOVEMBERS・吉木諒祐】

THE NOVEMBERSのドラマー吉木諒祐は、主にZildjianとPaisteのシンバルを組み合わせて独自の音作りを行っています。基本セットアップとしてZildjian A Customシリーズの14″ハイハットを使用し、明瞭なアタックと輝かしいサウンドが特徴です。メインライドにはPaiste A シリーズの20″を採用し、クリアでピンポイントなサウンドを生かしたプレイを展開。クラッシュはZildjian A Customの17″（明るく立ち上がりの速いサウンド）とZildjian Kの18″（よりダークで複雑な音色）を使い分けています。アクセント用には10″のA Custom Splashを配置。さらに深みのあるヴィンテージ風サウンドを得るために16″のK Constantinopleクラッシュ、エフェクト系として18″のA Custom Chinaも活用しており、繊細かつダイナミックな演奏をサポートしています。

使用シンバル機材表【THE NOVEMBERS・吉木諒祐】

使用ペダル・ハードウェアの構成と種類と特徴【THE NOVEMBERS・吉木諒祐】

THE NOVEMBERSのドラマー吉木諒祐は、Pearl製品を中心にハードウェアを構成しています。キックペダルにはPearl P-1000（Eliminator Redlineシリーズ）を採用し、その精密な調整機能と安定した踏み心地を活かしたプレイを展開。ハイハットスタンドもPearl H-2000とP-101TWを使い分け、曲調に応じた繊細なコントロールを実現しています。 また、ドラムスローンはDW 9000 SeriesとTama 1st Chairを併用し、長時間のライブでも疲労を軽減。シンバルスタンドはYamaha CS-865のブームタイプを採用し、セッティングの自由度を高めています。スネアスタンドにはYamaha SS950を使用し、高さ調節が容易なクロス型で素早いセッティング変更が可能です。 練習時にはKorgのRhythm Watchを活用し、正確なテンポキープを徹底。これらのハードウェアは彼の複雑なリズムパターンと独特のグルーヴ感を支える重要な要素となっています。

使用ペダル・ハードウェア機材表【THE NOVEMBERS・吉木諒祐】

使用スローン（椅子）＆スティック種類と特徴【THE NOVEMBERS・吉木諒祐】

THE NOVEMBERSのドラマー吉木諒祐は、Pearl製品を中心にハードウェアを構成しています。キックペダルにはPearl P-1000（Eliminator Redlineシリーズ）を採用し、その精密な調整機能と安定した踏み心地を活かしたプレイを展開。ハイハットスタンドもPearl H-2000とP-101TWを使い分け、曲調に応じた繊細なコントロールを実現しています。 また、ドラムスローンはDW 9000 SeriesとTama 1st Chairを併用し、長時間のライブでも疲労を軽減。シンバルスタンドはYamaha CS-865のブームタイプを採用し、セッティングの自由度を高めています。スネアスタンドにはYamaha SS950を使用し、高さ調節が容易なクロス型で素早いセッティング変更が可能です。 練習時にはKorgのRhythm Watchを活用し、正確なテンポキープを徹底。これらのハードウェアは彼の複雑なリズムパターンと独特のグルーヴ感を支える重要な要素となっています。

チューニング・サウンドメイク・EQの工夫と特徴【THE NOVEMBERS・吉木諒祐】

THE NOVEMBERSのドラマー吉木諒祐は、スネアドラムのチューニングに独特のアプローチを採用している。打面は比較的高めに調整し、裏面はやや緩めにチューニングすることで、シャープなアタック音と適度な余韻を両立させている。メインスネアとして使用するTAMA Starclassic Quilted Mapleでは、打面の外周部にムーンジェルを1〜2個配置し、不要な倍音を抑制。バスドラムは低音の芯を強調するため、フロントヘッドにはポート加工を施し、内部にはフェルト製のダンパーを使用して、バンドのダークな音像に合わせた重厚なサウンドを実現している。

レコーディング時のミックス処理では、スネアドラムに80-120Hz帯を+2〜3dB持ち上げて芯の太さを強調し、2-4kHz帯を+3dB程度ブーストしてアタック感を引き出している。同時に、不要な中低域（300-500Hz）はカットして明瞭さを確保。ハイハットとシンバルには10kHz以上を緩やかに持ち上げてエアー感を演出しながら、2-3kHzあたりにも山を作り、バンドサウンドの中でも埋もれないよう調整。コンプレッションは比較的控えめで、アタックタイム10ms前後、リリースタイム150ms程度の設定で自然な粒立ちを保ちつつ、ゲートはタイト過ぎない設定で空気感を残している。

ライブとレコーディングでは、特にタムとシンバルのアプローチに差異が見られる。ライブではタムのサスティーンを活かすためミュートを最小限に抑え、シンバルの倍音の広がりを重視。対照的にレコーディングでは、タムに若干多めのミュートを施してアタックを強調し、余計な残響を抑制。特に低音域では、客観的な聴感に基づいてEQ処理を丁寧に行い、バスドラムは50-60Hz帯を強調しつつも、80-100Hz帯でのパンチ感も確保。このようにして、THE NOVEMBERSの特徴的な音像の中でドラムが存在感を発揮しながらも、バンド全体のサウンドバランスを損なわないよう緻密に調整している。

比較的安価に音を近づける機材【THE NOVEMBERS・吉木諒祐】

THE NOVEMBERSの吉木諒祐の鋭くも深みのあるドラムサウンドは、TAMA Starclassic Quilted Mapleスネアを中心に構築されています。同様の音質を目指すなら、TAMA S.L.P.シリーズのメイプルスネア（3〜4万円）が価格を抑えた選択肢として有効です。深めのチューニングと適切なミュート処理により、ポストロック的なアタック感と豊かな低域を両立させることができるでしょう。

シンバルはMEINL Byzanceシリーズを愛用していますが、初期投資を抑えるならMEINL ClassicsカスタムシリーズやZildjian Aカスタムの中古品（2〜3万円）が代替になります。ダークでありながら適度な切れ味を持つこれらのシンバルは、吉木氏のダイナミックな演奏表現に近づける鍵となります。シンバルの選択では暗めの音色を持ちつつも、スティックレスポンスの良いモデルを意識すると良いでしょう。

セット全体のセッティングではTAMA SUPERSTARシリーズ（中古で10〜15万円）が妥協点となり、ペダルは反応の良いDW 5000などの中級モデル（1.5〜2万円）がおすすめです。THE NOVEMBERSのサウンドの特徴はタイトな低音と明確なアタック感にあるため、ドラムヘッドはRemo Emperor（クリア）のバスドラム用とRemo Ambassador（コーテッド）のスネア用を組み合わせることで、コストパフォーマンスに優れたセットアップが可能になります。

比較的安価に音を近づける機材表【THE NOVEMBERS・吉木諒祐】

ライブセットアップについて【THE NOVEMBERS・吉木諒祐】

THE NOVEMBERSの吉木諒祐はステージ中央奥に位置し、演奏中は立ったまま演奏するスタイルが特徴的です。ドラムセットアップは主にTAMA社製のドラムキットを使用し、STARCLASSIC Quilted Mapleのスネアを含む2台のスネアを使い分けることで繊細かつ力強いサウンドを実現しています。

マイキングはオーバーヘッドに2本、スネアの上下、キックドラム内部、各タムにマイクを設置する基本セッティングです。特にスネアは上面と下面の両方にマイクを配置することで、芯のあるアタック音とスナッピーの繊細な振動音を両立させています。ライブハウスでは比較的シンプルなマイキングながら、大規模会場ではより多くのマイクを用いた立体的な音作りを行います。

代表的なライブ映像では、曲の展開に合わせて力強いバスドラムのキックと緻密なシンバルワークの対比が見どころです。特に激しいパートでは立ち上がるようにプレイし、繊細なパートではドラムスティックの持ち方を変えることで音色の変化をつけています。ポストロックからノイズロックまで幅広いダイナミクスを表現する演奏スタイルが特徴です。

総括まとめ【THE NOVEMBERS・吉木諒祐】

THE NOVEMBERSのドラマー吉木諒祐の音作りは、メロディアスさと荒々しさを兼ね備えた独特の質感が特徴だ。バンドのダークでノイジーなサウンドを支える要として、繊細かつダイナミックなプレイスタイルを確立している。彼の音作りの核は、楽曲の空気感を重視した音量バランスとタイム感覚にある。

再現する際のポイントは、TAMA製スネアを中心とした丁寧なチューニングとバランスの取れたセッティングだ。2台のスネアを使い分けるなど、楽曲に合わせた使い分けも特徴的。シンバルワークも独特で、楽曲の世界観を拡げる重要な要素となっている。特にライブでの音作りには、彼独自の感性とアプローチが反映されている。

吉木の姿勢で注目すべきは、機材への過度な依存ではなく、楽曲に寄り添った演奏スタイルを追求する点だ。THE NOVEMBERSの音楽性に合わせた音色選びと演奏アプローチを常に模索し、バンドのサウンドに貢献している。機材よりも演奏者としての感性や技術を重視する姿勢は、彼のドラミングの本質と言える。

本記事参照サイト【THE NOVEMBERS・吉木諒祐】

本記事は下記公式サイト等を参照して作成しています。

• NEO Magazine – THE NOVEMBERS ライブレポート
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