【Kiss（キッス）・Peter Criss】風ドラムサウンドの作り方＋使用機材セッティングまとめ｜セット・スネア・シンバル・ペダル

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【Peter Criss】Kiss（キッス） 始めに

Peter Crissは、ハードロックバンド・Kiss（キッス）のオリジナルドラマーとして知られています。彼のドラミングスタイルはジャズの影響を受けた柔軟なグルーヴが特徴で、キッチリとしたタイム感とスウィング感を兼ね備えています。キスの楽曲において、彼のプレイはバンドのハードでありながらもグルーヴィーなサウンドの土台を支えました。

「ベスト・ドラマー・イン・キッス」と称されることも多いPeter Crissは、特に「Beth」や「Black Diamond」などの代表曲で彼の才能を発揮しています。彼のプレイスタイルは派手さよりも楽曲のグルーヴを重視した演奏で、キスのロックンロールサウンドに不可欠な要素となっていました。また、彼はドラマーとしてだけでなく、ボーカリストとしての才能も持ち合わせていました。

キャットマンのメイクで知られるPeter Crissのドラミングは、1970年代のハードロック黄金期において独自の存在感を放ちました。彼のバックビートは力強くも繊細で、キスの初期の成功に大きく貢献しました。キスが創り出した劇場型ロックの世界観において、彼のドラムスタイルはバンドの音楽的基盤を確立する重要な役割を果たしたのです。

YouTubeでPeter Crissのプレイをチェック → こちら

使用ドラムセット（シェル）一覧と特徴【Kiss（キッス）・Peter Criss】

ピーター・クリスは、KISSの初期メンバーとして「キャット・マン」のペルソナで知られるドラマーです。彼のシグネチャーサウンドを支えたのは主にLudwigドラムで、初期のKISSレコーディングではLudwig Super Classicを愛用し、メイプルシェルによる温かみのある響きが特徴でした。その後、1970年代にはLudwig Vistaliteというアクリル素材のドラムセットに移行し、透明な外観と鮮明な音色がステージ映えするものとなりました。

「キャット・キット」と呼ばれる象徴的なLudwig 1970sセットは22×14インチのバスドラム、13×9インチのタムタム、16×16インチのフロアタムという構成で、メイプル材の深い響きがKISSのパワフルな楽曲を支えました。また、Rogers Dynasonicも使用しており、60年代後期にはこのメイプルシェルによる鋭い攻撃性と温かみのあるサウンドでプレイしていました。

1996年のリユニオン時にはLudwig Classic Mapleを選択し、24×14インチの大型バスドラムにより低音域が強化され、ヘヴィな音響特性でKISSの復活を印象づけました。さらに、Pearl Crystal Beatというアクリルドラムも使用し、その透明なシェルが視覚的にも印象的でした。Gretsch USA Customもピーターのコレクションには含まれており、ブロック・バッジ時代のこのモデルは、独特の鳴りとサステインでKISSのサウンドに多様性をもたらしました。

使用ドラムセット（シェル）機材表【Kiss（キッス）・Peter Criss】

使用スネアドラムの種類と特徴【Kiss（キッス）・Peter Criss】

ピーター・クリスは、KISSの初期メンバーとしてキャリアをスタートさせた際、Pearl Jupiterメイプルスネア(14×5)を主に使用していました。コーテッドヘッドと20本スナッピーの組み合わせで、初期KISSの録音における温かみのあるトーンを実現。その後70年代にはLudwig Supraphonic(14×6.5)を採用し、アルミ素材とコーテッドヘッド、20本スナッピーによって明瞭なアタックと適度なサスティンを獲得しました。

80年代初期にはPearl CZX(14×5.5)へと移行し、メイプル材と厚めのコーテッドヘッド、40本スナッピーという組み合わせで、よりパワフルなサウンドと豊かなトーンのバランスを追求。キャリア後期にはDW Collector’s Seriesメイプルスネア(14×6)を採用し、コーテッドヘッドと20本スナッピーによる温かく深みのある音色を好んで使用しました。

ソロ活動時にはPork Pie Brass Patina(14×6)を選択し、ブラス素材特有の明るく力強い音色とコーテッドヘッド、24本スナッピーの組み合わせで表現の幅を広げました。またライブパフォーマンスでは、Yamaha Signatureバーチスネア(13×6)をサブスネアとして使用し、パワードットヘッドと20本スナッピーによる明瞭な高音域のカットを実現していました。

使用スネアドラム機材表【Kiss（キッス）・Peter Criss】

使用シンバルの構成と種類と特徴【Kiss（キッス）・Peter Criss】

KISSの初代ドラマーPeter Crissは、主にPaisteシンバルを愛用していました。彼のセットアップの中心は、クリアなピンポイントのベル音が特徴的なFormula 602シリーズの20″ライドと、同シリーズの14″ハイハットでした。このハイハット選択はジャズドラマーの影響を受けたものであり、彼の多様な音楽的バックグラウンドを反映しています。

クラッシュシンバルには、バランスの良い中高音域を持つFormula 602の18″と、より力強い音色で存在感のある2002シリーズの16″を使い分けていました。さらにアクセント用として2002シリーズの18″チャイナと10″スプラッシュを配置し、楽曲の要所で効果的なアクセントを生み出していました。

これらPaisteシンバルの組み合わせは、KISSの劇的なロックサウンドと彼自身のジャズ的感性を融合させるのに理想的でした。特に2002シリーズの鮮明でパワフルな音色は、大規模な会場でも埋もれることなく、Formula 602シリーズの洗練された音色との対比が、Peter Crissのドラミングに独特の表現力を与えていました。

使用シンバル機材表【Kiss（キッス）・Peter Criss】

使用ペダル・ハードウェアの構成と種類と特徴【Kiss（キッス）・Peter Criss】

Peter Crissは初期にLudwigのSpeed Kingを愛用していましたが、KISSのドラム録音ではPearlのEliminatorキックペダルを採用しました。このペダルはパワーと正確さのバランスに優れ、「Beth」などの繊細な楽曲から「Detroit Rock City」のようなハードな曲まで対応できる万能性を備えていました。

ハードウェア面では、1970年代にはPearlのPro Clutchハイハットスタンドを使用し、安定したオープン/クローズコントロールを実現。シンバルスタンドはDestroyerツアー(1976-77年)でLudwigのAtlasを採用し、その堅牢性がKISSの派手なステージパフォーマンスを支えました。またLudwigのJupiterドラムスローンはKISS在籍時の主力座台でした。

タムマウントシステムにおいては、LudwigのRail Mount Systemを採用してフロアタムをラック化。これにより機動的なセッティングが可能となり、ショーの視覚的インパクトも向上しました。リユニオンツアーではDWのCombination Standを導入し、さらに進化したステージセットアップを構築。スネアスタンドはLudwigのSuper Classicを使い続け、ヴィンテージハードウェアへの強いこだわりを示しました。

使用ペダル・ハードウェア機材表【Kiss（キッス）・Peter Criss】

使用スローン（椅子）＆スティック種類と特徴【Kiss（キッス）・Peter Criss】

Peter Crissは初期にLudwigのSpeed Kingを愛用していましたが、KISSのドラム録音ではPearlのEliminatorキックペダルを採用しました。このペダルはパワーと正確さのバランスに優れ、「Beth」などの繊細な楽曲から「Detroit Rock City」のようなハードな曲まで対応できる万能性を備えていました。

ハードウェア面では、1970年代にはPearlのPro Clutchハイハットスタンドを使用し、安定したオープン/クローズコントロールを実現。シンバルスタンドはDestroyerツアー(1976-77年)でLudwigのAtlasを採用し、その堅牢性がKISSの派手なステージパフォーマンスを支えました。またLudwigのJupiterドラムスローンはKISS在籍時の主力座台でした。

タムマウントシステムにおいては、LudwigのRail Mount Systemを採用してフロアタムをラック化。これにより機動的なセッティングが可能となり、ショーの視覚的インパクトも向上しました。リユニオンツアーではDWのCombination Standを導入し、さらに進化したステージセットアップを構築。スネアスタンドはLudwigのSuper Classicを使い続け、ヴィンテージハードウェアへの強いこだわりを示しました。

チューニング・サウンドメイク・EQの工夫と特徴【Kiss（キッス）・Peter Criss】

Peter Crissのドラムサウンドは70年代ロックの代表的な音色として知られています。彼はスネアドラムの打面を適度にタイトに張り、裏面はやや緩めに調整することで、パンチと温かみのあるサウンドを実現していました。特にバラードでは、スネアの打面にタオルを一部かぶせることで倍音を抑制し、よりドライな音を作り出していたのが特徴です。「Beth」などの楽曲では、タムにもテープを貼ってサステインを抑え、クリアな音像を確保していました。

ミックス面では、スネアドラムに400〜800Hz帯を+3dB程度ブーストし、中低域の厚みを強調。キックドラムは60Hz付近を強調しつつ、250Hz帯を-3dB程度カットして泥濁りを防いでいました。コンプレッサーの設定はアタック4〜8ms、リリース0.2〜0.3秒とやや遅めに設定し、楽曲の激しさに合わせて調整。ゲートはタイトに効かせず、自然な減衰を残すよう配慮していました。定位は当時のスタンダードな振り分けで、ハイハットを右、ライドを中央よりやや右に配置していました。

スタジオレコーディングとライブでは明確な違いがありました。スタジオではアタック感と分離を重視し、各ドラムパーツごとに細かくEQ調整を行う傾向が強かった一方、ライブではよりアグレッシブな設定を採用。特に「Detroit Rock City」などの楽曲ではキックとスネアのアタックを強調し、2〜4kHz帯を+4dB程度ブーストして抜けの良さを確保。観客を前にした際の迫力あるパフォーマンスを音でも表現するため、スタジオよりも全体的にコンプレッションを強めに効かせ、一貫したパワーを維持していました。

比較的安価に音を近づける機材【Kiss（キッス）・Peter Criss】

Peter Crissの象徴的なキャット・キットとして知られるLudwig 1970sのサウンドに近づけるには、Ludwig Super Classicが比較的手頃な選択肢です。メイプルシェルのウォームさと抜けの良さがKISSの初期録音で使用されたサウンドの特徴を再現でき、サイズも22×14/13×9/16×16の標準的な構成なので扱いやすいでしょう。

シンバルとスネアはPeter Crissの音作りの重要な要素であり、Ludwig Vistaiteのアクリル製スネアを使えば、彼特有のパンチと明瞭さを手に入れられます。Pearl Crystal Beatのような透明なアクリルキットも視覚的インパクトと共に、クリアで力強い音を生み出せるため、代替としておすすめです。

足回りではロックドラマーとしての力強いキックサウンドが重要で、Ludwig Classic Mapleの24インチバスドラムを導入するのも一案です。リユニオンツアーでも使用されたこの構成は、よりパワフルなKISSサウンドを再現できるでしょう。Gretsch USA Customも木目の美しさとバランスの良いサウンドで、Peter Crissの多彩な演奏スタイルに対応可能です。

比較的安価に音を近づける機材表【Kiss（キッス）・Peter Criss】

ライブセットアップについて【Kiss（キッス）・Peter Criss】

Peter Crissのドラムセットはステージ上で常に重要な位置を占め、通常はリフトされた中央後方に配置されていました。KISSの初期のライブでは、彼の「Cat」パーソナを強調するようなセットアップで、ドラムキットはバンドのロゴやショーの世界観と一体化するよう装飾されていました。特に1970年代のツアーでは、ドラムセットは演出効果を高めるため、時に油圧リフトで持ち上げられることもありました。

マイキングについては、キックドラム、スネア、タムにはそれぞれ専用のマイクが設置され、さらにオーバーヘッドマイクでシンバルの音を拾う配置が一般的でした。彼のボーカル担当曲「Beth」などの際には、ハンドマイクを使用するか、ドラムセットから離れてステージ前方に立ち、観客との距離を縮めるスタイルを取っていました。このセットアップは、彼の歌とドラムの両方の才能を最大限に引き出すよう考慮されていました。

代表的なライブ映像としては、1977年の「KISS Alive II」ツアーが挙げられます。このツアーでは、Crissの「100,000 Years」でのドラムソロが見どころで、彼のドラムスティックを高く投げ上げるパフォーマンスや、ドラムセットが舞台から上昇するダイナミックな演出が特徴的です。また、1996年のリユニオンツアーでも、彼の正確なタイミングとショーマンシップが際立ち、メイクアップと衣装を含めた「キャットマン」キャラクターの完全復活が多くのファンを魅了しました。

総括まとめ【Kiss（キッス）・Peter Criss】

Peter Crissは、Kissのオリジナルドラマーとして独自のグルーヴ感と演奏スタイルでバンドのサウンドを支えた。彼の音作りの核はシンプルで力強いビートと繊細なダイナミクスの使い分けにあり、特に「Beth」や「Hard Luck Woman」などのバラードでは優れた表現力を発揮した。

Crissの再現には、温かみのあるヴィンテージ系のドラムセットと、乾いた鳴りのスネアドラムが重要だ。シンバルワークもKissのハードロックサウンドを特徴づける要素で、明るく伸びのある音色が特徴的である。彼のプレイスタイルはテクニカルというよりも、曲を支える「土台」としての役割を重視していた。

何よりもCrissが教えてくれるのは、高価な機材に依存せずとも、自分らしいグルーヴと表現力で個性を発揮できるということだ。彼はシンプルなセットアップでも、Kissの世界的成功に不可欠な要素となるサウンドを創り出した。テクニックよりも音楽性と感情表現を重視する彼の姿勢は、多くのドラマーにとって重要な教訓となっている。

本記事参照サイト【Kiss（キッス）・Peter Criss】

本記事は下記公式サイト等を参照して作成しています。

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