【Metallica（メタリカ）・Lars Ulrich】風ドラムサウンドの作り方＋使用機材セッティングまとめ｜セット・スネア・シンバル・ペダル

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【Lars Ulrich】Metallica（メタリカ） 始めに

Lars Ulrichはスラッシュメタルを代表するバンド「Metallica（メタリカ）」の創設メンバーであり、その特徴的なドラミングスタイルでバンドのサウンドを支える重要な存在です。パワフルで直線的なビートと、特にダブルバスドラムの効果的な使用が彼の演奏の特徴となっています。彼のタイトなスネアサウンドとドライブ感のあるグルーヴは、メタリカの楽曲に独特の緊張感をもたらしています。

「Enter Sandman」や「Master of Puppets」などの代表曲では、彼の力強いバックビートとダイナミックなフィルインがバンドの楽曲構造を明確に形作っています。テンポ変化や複雑なアレンジにも柔軟に対応し、時にシンプルながらも効果的なパターンで曲の骨格を支えるプレイスタイルは多くのドラマーに影響を与えてきました。

メタリカの音楽性は、ヘヴィメタルの枠を超えて常に進化を続けており、Lars Ulrichのドラミングもその変遷に合わせて成長してきました。彼のプレイは技巧派というよりも、楽曲全体のエネルギーと方向性を的確に表現する音楽的アプローチが特徴で、それがメタリカのサウンドに不可欠な要素となっています。

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使用ドラムセット（シェル）一覧と特徴【Metallica（メタリカ）・Lars Ulrich】

メタリカのラーズ・ウルリッヒは、その独特のドラミングスタイルで知られています。80年代には主にTAMA ARTSTAR IIシリーズを使用し、22×14インチのバスドラム、10×8、12×8、13×9インチのタムタム、そして16×16インチのフロアタムというバーチ材のセットアップで、メタリカ初期の激しいサウンドを作り上げました。

その後、Ludwig Classic Maple Seriesへと移行し、メイプル材の暖かみのある音色に、より大きなサイズ構成（追加の18×16インチフロアタム含む）を組み合わせることで、ヘビーメタルに最適化された力強い低音と明確なアタックを実現しています。このセットアップはメタリカのヘビーなサウンドを支える重要な要素となっています。

特にスネアドラムに関しては、TAMA LU1465シリーズのシグネチャーモデルを愛用しており、14×6.5インチのスチールシェルをベースに、LU1465BK（ブラックスティール）や40周年記念限定モデル、さらにはハンドハンマード加工が施されたLars Ulrich Signature Snare Drumなど、様々なバリエーションを使い分けています。特に限定モデルのLU1465BBはベルブラスシェルでラーズのサイン入りという貴重なものです。

使用ドラムセット（シェル）機材表【Metallica（メタリカ）・Lars Ulrich】

使用スネアドラムの種類と特徴【Metallica（メタリカ）・Lars Ulrich】

メタリカのドラマー、Lars Ulrichは主にTAMAのメタル系スネアを愛用しています。メインとして使われるLars Ulrich Artist Series Snareはベル・ブラスの14×6.5インチモデルで、コーテッドヘッドと20本スナッピーの組み合わせにより、強烈なアタック感と適度なサスティンを実現。Black Album Snareのスチール素材の14×6.5インチモデルも特徴的で、クリアなアタックとパンチの効いた音色が彼のプレイスタイルを支えています。

40周年記念限定モデルであるLars Ulrich Signature Snare（ベル・ブラス14×8インチ）は、通常より深胴設計により低音の豊かさと強烈な存在感を発揮。一方、ツアーでよく使用されるLars Ulrich Signature Diamond Plateは、ダイヤモンドプレート素材の14×6.5インチモデルで、視覚的インパクトと共に明瞭なアタックと反響を生み出します。

WorldWiredツアーで使用されたLars Ulrich WorldWired Snareは、ステンレススチール素材の14×6.5インチモデルで、Remo Emperor Xという特別なヘッドとカスタムスナッピーを組み合わせることで、大音量のライブ環境でも埋もれない明瞭さと耐久性を両立させています。これらのスネアは全て、Lars特有の力強いバックビートを支える重要な要素となっています。

使用スネアドラム機材表【Metallica（メタリカ）・Lars Ulrich】

使用シンバルの構成と種類と特徴【Metallica（メタリカ）・Lars Ulrich】

メタリカのドラマー、ラーズ・ウルリッヒは長年Zildjianを愛用しており、その組み合わせはメタルドラミングの代名詞となっています。21″のHeavy Dry Rideは特徴的なドライな音色で、激しいメタル演奏でも破綻しないバランスの良さが持ち味です。14″のA Custom Mastersoundハイハットはカットされたボトム面が特徴で、クリアなカット感とシャープなサウンドを生み出します。

ラーズのセットアップには複数のA Customクラッシュ（17″、18″、19″）が含まれており、明るい音色と優れた抜け感が、メタリカの楽曲で重要な役割を果たしています。これらのクラッシュは音の立ち上がりが速く、バンドサウンドの中でも埋もれることなく主張できるのが特徴です。トラッシュな効果音として19″のOriental Chinaも使用し、アクセント用に10″のA Custom SplashやZilbjian独特の9.5″ Zil-Bellも配置しています。

この構成は、メタリカの初期の疾走感あるスラッシュメタルから、後期のより重厚なサウンドまで幅広く対応できる汎用性を持っています。特にA Customシリーズの明るい音色はラーズの主張の強いプレイスタイルを支え、Heavy Dry Rideのドライな特性は速いダブルバスドラムのフレーズでもクリアに音が分離する点が評価されています。この組み合わせが、メタリカの力強いサウンドの一端を担っているのです。

使用シンバル機材表【Metallica（メタリカ）・Lars Ulrich】

使用ペダル・ハードウェアの構成と種類と特徴【Metallica（メタリカ）・Lars Ulrich】

Lars Ulrichのドラミングスタイルを支えるハードウェア選択は彼の演奏スタイルと密接に関連しています。初期にはLudwigのSpeed Kingペダルを愛用し、その軽量な踏み心地が彼の俊敏なフットワークと相性が良かったことが知られています。2004年以降はTamaのIron Cobra 900シリーズに移行し、より力強いキック音を実現。近年では40周年記念モデルでSpeed Cobra HP910LWNを採用し、スピードと安定性を両立させています。

シンバルセットアップではTamaのRoadpro Boom Standを使用し、激しいライブパフォーマンス中でも安定性を確保。ハイハットスタンドにはHH905を選び、彼の特徴的なハイハットワークをサポートしています。座り心地を重視したドラムスローンMS756LBKは、長時間のパフォーマンスでも快適さを維持できる高さ調整機能を備えています。

タムのセッティングにはMTH900ホルダーを使用し、Starclassicシリーズドラムの安定した保持を実現。また、スネアスタンドにはTamaのClassic Hardwareを使用することで、彼のパワフルな演奏スタイルに耐えうる堅牢性を確保しています。これらのハードウェア選択は、彼の独特なドラミングスタイルと音作りに不可欠な要素となっています。

使用ペダル・ハードウェア機材表【Metallica（メタリカ）・Lars Ulrich】

使用スローン（椅子）＆スティック種類と特徴【Metallica（メタリカ）・Lars Ulrich】

Lars Ulrichのドラミングスタイルを支えるハードウェア選択は彼の演奏スタイルと密接に関連しています。初期にはLudwigのSpeed Kingペダルを愛用し、その軽量な踏み心地が彼の俊敏なフットワークと相性が良かったことが知られています。2004年以降はTamaのIron Cobra 900シリーズに移行し、より力強いキック音を実現。近年では40周年記念モデルでSpeed Cobra HP910LWNを採用し、スピードと安定性を両立させています。

シンバルセットアップではTamaのRoadpro Boom Standを使用し、激しいライブパフォーマンス中でも安定性を確保。ハイハットスタンドにはHH905を選び、彼の特徴的なハイハットワークをサポートしています。座り心地を重視したドラムスローンMS756LBKは、長時間のパフォーマンスでも快適さを維持できる高さ調整機能を備えています。

タムのセッティングにはMTH900ホルダーを使用し、Starclassicシリーズドラムの安定した保持を実現。また、スネアスタンドにはTamaのClassic Hardwareを使用することで、彼のパワフルな演奏スタイルに耐えうる堅牢性を確保しています。これらのハードウェア選択は、彼の独特なドラミングスタイルと音作りに不可欠な要素となっています。

チューニング・サウンドメイク・EQの工夫と特徴【Metallica（メタリカ）・Lars Ulrich】

Lars Ulrichは独特のチューニングを実践しており、スネアドラムは高めの張りでアタックを出すことで知られています。特に1991年の『Black Album』では打面はタイトに、裏面は適度にルーズに調整し、ムーンジェルを少量使用して不要な倍音をコントロールしています。バラードではテープやタオルでミュートを強めに施し、硬質なアタック感を生み出す一方、速いテンポの楽曲では残響をやや残して音の存在感を確保しています。

ミックス処理においては特徴的なEQを施し、スネアは5-7kHzでクリック感を強調、200-400Hz帯域をやや持ち上げることで芯の太さを表現しています。キックドラムは60Hz付近をブーストして低域の重みを出し、4-5kHz帯域で明瞭なアタック感を追加。タイトなゲーティングと強めのコンプレッション（比率4:1以上）が特徴で、『Death Magnetic』以降のアルバムでは左右にやや広がりを持たせたステレオ定位も採用しています。

ライブとレコーディングでは明確な違いがあり、スタジオ作業ではパンチ感と明瞭さを重視したチューニングとエフェクト処理が施されます。対照的にライブではより低めにチューニングし、音量とパワーを優先する傾向があります。特に近年のライブではタムの残響を多めに残し、広がりのあるルームサウンドを取り入れることで、スタジアムなど大きな会場でも迫力のあるドラムサウンドを実現しています。

比較的安価に音を近づける機材【Metallica（メタリカ）・Lars Ulrich】

メタリカのドラマー、Lars Ulrichサウンドに近づけるなら、まずはTAMAのドラムセットを検討するのが王道です。特に80年代に彼が使用していたTAMA ARTSTAR IIは象徴的ですが、コスト重視なら一般的なバーチシェルのセットでも十分アプローチできます。シェルサイズは22インチバスドラムに10、12インチのタム、16インチフロアタムという構成が基本となります。

スネアドラムはLars Ulrichの特徴的なサウンドの要となりますが、TAMAのLU1465スチールシェルモデルに憧れつつも、予算を抑えるならスチールシェルの14×6.5インチのスネアを選びましょう。シグネチャーモデルであるLU1465BKのハンドハンマード加工が特徴的ですが、一般的なスチールスネアでもチューニング次第でLarsサウンドに近づけることは可能です。

シンバル選びはメタリカのヘビーメタルサウンドに合わせ、明るく鋭い音色の製品を選ぶのが良いでしょう。ペダルに関しては、Larsのパワフルなバスドラムサウンドを再現するために、しっかりとした打感のモデルを選ぶことをお勧めします。全体として、Ludwigの Classic Maple Seriesのようなメイプルシェルの構成も、予算に余裕があれば検討する価値があるでしょう。

比較的安価に音を近づける機材表【Metallica（メタリカ）・Lars Ulrich】

ライブセットアップについて【Metallica（メタリカ）・Lars Ulrich】

ラーズ・ウルリッヒのドラムセットは、ライブでは通常ステージ中央やや後方に配置され、バンドメンバーとの距離感を重視したセッティングが特徴的です。彼の象徴的なセットアップはTAMA製ドラムとZildjian製シンバルで構成され、多数のタムを円形に配置することで、彼のダイナミックな演奏スタイルをサポートしています。マイキングに関しては、パワフルなキックドラムサウンドを得るため、複数のマイクをバスドラムに使用し、スネアには上下からマイクを設置しています。

ライブでの音響設定では、彼独自の「クリック音のないタイトなサウンド」を実現するため、専属エンジニアがミックスに細心の注意を払います。彼の鮮やかなシンバルワークを捉えるため、オーバーヘッドマイクが戦略的に配置され、彼のダイナミックな演奏スタイルの全てのニュアンスを拾い上げます。特筆すべきは、40周年記念モデルのブラックニッケルスネアドラムで、ライブパフォーマンスでの彼の個性的な音色の核となっています。

代表的なライブ映像では、S&M2やGlastonburyでのパフォーマンスが彼のドラミングスタイルを理解する上で見どころです。特にMaster of Puppetsでの演奏では、彼特有の前のめりなタイミングと、曲の展開に合わせたダイナミクスの使い分けが顕著に表れています。彼のパフォーマンスの特徴は、テクニカルな正確さよりも、バンド全体のグルーブと楽曲のエネルギーを高めることに重点を置いている点にあり、それがメタリカのライブの迫力を支えています。

総括まとめ【Metallica（メタリカ）・Lars Ulrich】

Lars Ulrichのドラミングの核は、テクニック偏重ではなくメタリカの楽曲に最適な「グルーヴ感」と「力強さ」にある。彼のシンプルかつ効果的なプレイスタイルは、バンドのリズムセクションとして30年以上にわたり機能し続けている。

彼のサウンド再現において重要なのは、TDARによる鮮明でパワフルなスネアサウンド、そして彼特有のライドワークとクラッシュシンバルの使い方だ。特にダブルバスではなく単発的なキックと組み合わせたタイトなグルーヴが特徴的である。

Larsは長年TAMAのドラムキットを使用し、シグネチャースネアも発表しているが、彼の音楽性の本質は機材依存ではなく、メタリカの曲想に最適なリズムとエネルギーを生み出す姿勢にある。テクニカルな側面より音楽的な表現を優先する彼のアプローチは、多くのドラマーに影響を与え続けている。

本記事参照サイト【Metallica（メタリカ）・Lars Ulrich】

本記事は下記公式サイト等を参照して作成しています。

• TAMA Drums (Manufacturer)
• Drums Magazine (Media)
• Wikipedia
• Drums Magazine (Media)