【Scorpions（スコーピオンズ）・Mikkey Dee】風ドラムサウンドの作り方＋使用機材セッティングまとめ｜セット・スネア・シンバル・ペダル

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【Mikkey Dee】Scorpions（スコーピオンズ） 始めに

Mikkey Dee（ミッキー・ディー）はパワフルで精密なプレイスタイルを持つドラマーであり、2016年からScorpions（スコーピオンズ）の正式メンバーとして活動しています。元Motörheadのドラマーとして知られる彼は、テクニカルな叩き方と力強いダブルバスドラムのテクニックが特徴で、ハードロックやヘヴィメタルの世界で高い評価を得ています。

スコーピオンズに加入後も、彼のダイナミックなドラミングは「Rock Believer」などのアルバムで存分に発揮され、バンドに新たなエネルギーをもたらしています。バンドの代表曲では、メロディアスな楽曲の中にも力強いビートを提供し、Klaus Meineのボーカルと絶妙なバランスを保ちながらバンドのサウンドを支えています。

スウェーデン出身のMikkey Deeは、長年の経験に裏打ちされた確かな技術と表現力で、ドイツが誇る伝説的ロックバンド・スコーピオンズの音楽に新たな側面を加えました。彼の参加により、クラシカルなハードロックからモダンなヘヴィネスまで幅広いサウンドを表現できる懐の深さがバンドの魅力をさらに引き立てています。

YouTubeでMikkey Deeのプレイをチェック → こちら

使用ドラムセット（シェル）一覧と特徴【Scorpions（スコーピオンズ）・Mikkey Dee】

Scorpionsのドラマー、Mikkey Deeは複数のハイエンドドラムを使い分けています。主にSonor SQ2（22×18/12×8/16×16/18×16）をメインに使用し、ヨーロピアンメイプルとゴールドハードウェアによる豪華な仕様が特徴です。ツーリングではYamaha Absolute Hybridのバーチ/メイプルハイブリッドシェル（22×18/12×8/14×14/16×16）を耐久性の高さから採用しています。

スタジオレコーディングではPearl Masters Customメイプルキット（22×18/10×7/12×8/14×14/16×16）を好み、時にはダブルバスドラム構成でも演奏。また、英国製のPremier Genista（22×18/12×9/16×16）メイプルキットは深い低音とアタック感を活かしたパワフルな演奏に使用しています。

ハードロックサウンドを支えるため、DW Collector’s Seriesのメイプル/マホガニー構成（24×18/12×9/16×16）のカスタム仕様も愛用。大音量のライブパフォーマンスではTama Starclassicバーチキット（22×18/10×8/12×9/16×16）をサスティーンの豊かさから選択し、Scorpionsの重厚なサウンドを支えています。

使用ドラムセット（シェル）機材表【Scorpions（スコーピオンズ）・Mikkey Dee】

使用スネアドラムの種類と特徴【Scorpions（スコーピオンズ）・Mikkey Dee】

Scorpions（スコーピオンズ）のドラマー、Mikkey Deeはメインスネアとして Brady Snare Drum (ジャラウッド 14×5.5″)を使用しています。Remo Emperorヘッドとカスタムスナッピーの組み合わせにより、明るく芯のある音色を実現。ハードロックの強烈なバックビートに必要な切れ味を持ちながら、スタジアムサイズの会場でも埋もれない音色特性を誇ります。

サブスネアとしては、Sonor Vintage Series (ブナ/ポプラ 14×5.75″)と Brady Alloy (ブロンズ 14×6.5″)を状況に応じて使い分けています。SonorはクラシックスタイルのスナッピーとRemo Ambassadorヘッドで深みのある中低域を、Bradyのメタルスネアは42本スナッピーとPowerstrokeヘッドでクリアな高域を引き出しています。

さらにスタジオやセッションでは、DW Beech Custom (ビーチ 14×6″)、Pearl Reference Pure (メイプル 14×5″)、Tama Starclassic (バーチ 14×6″)も使用。DWはEvans G2とカスタムスナッピーでパワフルなアタック、Pearlは標準スナッピーとControlled Soundでバランスの良いオールラウンドな音色、Tamaは純正パーツとEvans HD Dryでタイトでパンチのある音を実現し、多彩な音楽性を支えています。

使用スネアドラム機材表【Scorpions（スコーピオンズ）・Mikkey Dee】

使用シンバルの構成と種類と特徴【Scorpions（スコーピオンズ）・Mikkey Dee】

Scorpionsのドラマー、Mikkey Deeは完全にPaisteシンバルを使用しており、特にクラシックな2002シリーズを中心としたセットアップを採用しています。14″のPaiste 2002 Hi-hatは明るく伸びのある音色でロックミュージックに最適な特性を持ち、16″と18″のクラッシュシンバルはそれぞれパンチの効いたアタックとパワフルな中音域を提供しています。20″のライドシンバルはピンポイントで明確なスティックの音を届けられるクリアさが特徴です。

Mikkey Deeのセットアップにはエフェクト用のシンバルも充実しており、10″のスプラッシュは素早い反応と短い残響で細かいフレーズに彩りを加え、18″のチャイナは特徴的なトラッシュサウンドでアクセントを生み出します。さらに18″のRUDE Novo Chinaはよりアグレッシブな音色で力強いパートで存在感を放ち、19″の2002 Wildはユニークな不規則ハンマリングによる複雑な音色で楽曲に深みを与えています。

Paiste 2002シリーズを基調としたMikkeyのシンバルセレクションは、Scorpionsのパワフルなハードロックサウンドを支える重要な要素となっています。明るく力強い基本音色をベースにしながらも、エフェクト系シンバルで多彩な表現を加えることで、彼の豪快かつテクニカルなドラミングスタイルを支えています。彼のシンバル構成はハードロックドラマーにとって理想的な音色バランスと表現力を実現しています。

使用シンバル機材表【Scorpions（スコーピオンズ）・Mikkey Dee】

使用ペダル・ハードウェアの構成と種類と特徴【Scorpions（スコーピオンズ）・Mikkey Dee】

Scorpionsのドラマー、Mikkey Deeはライブでの激しいプレイスタイルに対応するため、DW 9000キックペダルを愛用しています。高速プレイに適した反応性が特徴で、特にダブルキックが必要な楽曲では、MCD（Movable Control Drive）搭載のDW 9000 Double Pedalを使用し、瞬発力と持続力を兼ね備えたプレイを実現しています。

ハードウェアについては、Sonor Giant Stepハイハットスタンドをセットアップの中心に配置。クイックリリース機能により素早いセッティング変更が可能で、長時間のライブでも安定したパフォーマンスを発揮します。シンバル周りではDW 9000 Seriesのスタンドを採用し、クイックリリースシステムによりツアー時の素早いセッティングに貢献しています。

タム周りにはSonor Pro Techタムホルダーを使用し、調整幅の広いポジショニングにより自身の演奏スタイルに最適化。スネアはSonor 600 Seriesのスタンドで支え、デュアルレッグ設計による安定感を確保しています。大規模なステージではTama Roadproドラムラックを採用し、ツアー仕様の頑丈な構造でハードな演奏にも耐える環境を整えています。

使用ペダル・ハードウェア機材表【Scorpions（スコーピオンズ）・Mikkey Dee】

使用スローン（椅子）＆スティック種類と特徴【Scorpions（スコーピオンズ）・Mikkey Dee】

Scorpionsのドラマー、Mikkey Deeはライブでの激しいプレイスタイルに対応するため、DW 9000キックペダルを愛用しています。高速プレイに適した反応性が特徴で、特にダブルキックが必要な楽曲では、MCD（Movable Control Drive）搭載のDW 9000 Double Pedalを使用し、瞬発力と持続力を兼ね備えたプレイを実現しています。

ハードウェアについては、Sonor Giant Stepハイハットスタンドをセットアップの中心に配置。クイックリリース機能により素早いセッティング変更が可能で、長時間のライブでも安定したパフォーマンスを発揮します。シンバル周りではDW 9000 Seriesのスタンドを採用し、クイックリリースシステムによりツアー時の素早いセッティングに貢献しています。

タム周りにはSonor Pro Techタムホルダーを使用し、調整幅の広いポジショニングにより自身の演奏スタイルに最適化。スネアはSonor 600 Seriesのスタンドで支え、デュアルレッグ設計による安定感を確保しています。大規模なステージではTama Roadproドラムラックを採用し、ツアー仕様の頑丈な構造でハードな演奏にも耐える環境を整えています。

チューニング・サウンドメイク・EQの工夫と特徴【Scorpions（スコーピオンズ）・Mikkey Dee】

Mikkey Deeはスコーピオンズにおいて、打面は中高音を強調する中テンション、裏面はややルーズにチューニングし、スネアには2.5cmほどの位置にムーンジェルを1つ配置してサステインを抑制しています。タムには裏面中央に小さめのテープを貼り、キックドラムは打面側に小さなポートホールを設け、ヘッドの振動を最適化。これにより80-100Hz帯域の低音の芯を保ちながら、スネアの170-250Hz帯の温かみと3-5kHzのアタック感を両立させています。

ミックス処理では、キックドラムに60Hz付近を+3dB程度ブーストし、400Hz周辺を-2dBカットして箱鳴り感を抑制。スネアには2.5kHz帯を強調しつつ、200-300Hzにかけて緩やかなプレゼンスブーストを施します。コンプレッサーはキックに4:1、アタック5ms、リリース80ms程度の設定で、ゲートはタムに適用してブリード（漏れ音）を防止。ステレオイメージではハイハットは右寄り25%、タムは左から右へ30-70%の範囲でパン配置されています。

ライブとレコーディングでは、ライブではアタックを重視して3-6kHz帯を強調し、会場の反響に合わせて200Hz以下の低域を適宜カット。一方レコーディングでは「Return To Forever」や「Rock Believer」アルバムで聴けるように、アンビエンスマイクを効果的に使い、部屋の自然な反響を活かしながらも、250-400Hzの中低域にわずかなノッチフィルターを入れて明瞭度を確保。厳密なゲート設定と200Hz以下の段階的なハイパスフィルターで、他の楽器とのミックスバランスを最適化しています。

比較的安価に音を近づける機材【Scorpions（スコーピオンズ）・Mikkey Dee】

Mikkey Deeのパワフルなドラミングを手頃な価格で再現するなら、Pearl Masters Customを基本セットとして検討するのが良いでしょう。メイプルシェルによる温かみのある低音とアタック感が特徴で、Deeのダブルバスドラム仕様に対応できる汎用性を持っています。シンバルはSonorのハードウェアとの相性も良く、Scorpionsのヘヴィなサウンドを支える基盤となります。

スネアドラムは厚みのあるアタックが特徴的なTama Starclassicがコスト効率に優れています。バーチ素材の明瞭な音色はミックス内で埋もれにくく、ライブパフォーマンスでも存在感を発揮するでしょう。Mikkey Deeのようなダイナミックレンジの広い演奏には、サスティーン重視の設計が効果的に機能します。

フットワーク重視のプレイヤーには、Yamaha Absolute Hybridシリーズがツーリングの耐久性とコストパフォーマンスのバランスで優れています。バーチとメイプルのハイブリッドシェルは、DW Collector’s Seriesに近い音色特性を持ちながら価格を抑えられる点が魅力です。Premier Genistaも英国製の深い低音が特徴で、Scorpionsのハードロックサウンドに適した選択肢となるでしょう。

比較的安価に音を近づける機材表【Scorpions（スコーピオンズ）・Mikkey Dee】

ライブセットアップについて【Scorpions（スコーピオンズ）・Mikkey Dee】

Scorpionsのドラマー、Mikkey Deeはステージ中央やや後方に大型ドラムセットを配置するスタイルが特徴的です。彼のセットアップは360度見渡せる設計になっており、複数のタムとシンバルを効率的に配置し、ハードロックからヘビーメタルまで幅広いダイナミクスに対応できるよう工夫されています。特にダブルバスドラムの迫力あるサウンドは、バンドのパワフルな楽曲を支える重要な要素となっています。

マイク配置においては、各ドラム個別の集音に加え、オーバーヘッドマイクを複数使用して立体的なサウンドキャプチャを実現しています。特にMikkeyの激しいプレイスタイルに対応するため、タムやバスドラムには耐久性の高いダイナミックマイクが使われ、シンバルにはコンデンサーマイクが配置される傾向があります。また、ライブではモニタリングシステムも充実しており、他のメンバーとの正確なタイミング合わせを可能にしています。

代表的なライブ映像では、「Return To Forever」ツアーや「MTV Unplugged」での演奏が見どころです。特に「Rock You Like A Hurricane」や「Wind of Change」などの代表曲での演奏中、Mikkeyはショーマンシップとテクニカルな演奏を両立させています。カメラワークも彼のダイナミックな動きを捉えるため、ドラムソロ時には複数アングルから撮影され、その圧巻のパフォーマンスと精密な技術を観客に伝える工夫がなされています。

総括まとめ【Scorpions（スコーピオンズ）・Mikkey Dee】

Mikkey Deeのドラミングの核は、スコーピオンズの楽曲に完璧にフィットする強靭なパワーと高度な技術の融合にある。元モーターヘッドの経験を活かしつつ、ヘヴィロックとハードロックの要素をバランス良く取り入れた演奏スタイルは、バンドに新たな活力を吹き込んでいる。

彼の音の再現には、パワフルな低音を出せるバスドラム、シャープなアタックと豊かな倍音を持つスネア、そして明瞭な定位感を持つシンバルセットが重要だ。特にライブでの迫力あるサウンドを支える太いスティックワークと正確なフットワークは、彼の代名詞とも言える要素である。

しかし、Mikkey Deeの真髄は機材への依存ではなく、長年培われた演奏技術と音楽性にある。どんな環境でも一貫したクオリティを保つ適応力と、バンドメンバーとの緊密なコミュニケーションを通じた音楽表現こそが、彼の卓越した演奏を支える本質的な要素である。

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