【MOSHIMO・高島一航】風ドラムサウンドの作り方＋使用機材セッティングまとめ｜セット・スネア・シンバル・ペダル

関連記事

【ヒトリエ・ゆーまお】風ドラムサウンドの作り方＋使用機材セッティングまとめ｜セット・スネア・シンバル・ペダル

2025.10.31

【Mahavishnu Orchestra（マハヴィシュヌ・オーケストラ）・Billy Cobham】風ドラムサウンドの作り方＋使用機材セッティングまとめ｜セット・スネア・シンバル・ペダル

2025.11.24

【The Police（ザ・ポリス）・Stewart Copeland】風ドラムサウンドの作り方＋使用機材セッティングまとめ｜セット・スネア・シンバル・ペダル

2025.11.21

【高島一航】MOSHIMO 始めに

高島一航はバンド「MOSHIMO」のドラマーとして、シンプルながらも曲の歌メロを活かすグルーヴ感のあるドラミングが特徴です。彼のプレイは過度な主張を避けつつも、メロディとリズムを巧みに結びつけ、MOSHIMOの楽曲に確かな骨格を与えています。

MOSHIMOの楽曲に見られる女性ボーカルの透明感のある歌声と共に、高島のドラミングは楽曲の土台を築き上げています。特にバンドのポップさと切なさが同居する楽曲において、彼のドラムは感情の起伏を適切に表現し、聴き手の心に直接訴えかける効果を生んでいます。

ライブパフォーマンスにおいても安定したテンポキープと適度な抑揚で楽曲を支え、MOSHIMOのサウンドに欠かせない存在感を示しています。彼のプレイスタイルはテクニカルな面よりも、楽曲全体のバランスを重視した心地よいリズムワークに主眼を置いているのが特徴的です。

YouTubeで高島一航のプレイをチェック → こちら

使用ドラムセット（シェル）一覧と特徴【MOSHIMO・高島一航】

MOSHIMOのドラマー高島一航は、複数のドラムセットを状況に応じて使い分けています。メインで長く使用していたPremierの「PREMIER SIGNIA」（22×16/13×11/16×16）はメイプル材で温かみのある音色が特徴で、バンドの初期から中期の音楽性を支えました。2023年頃からはCanopusの「One of Four」（22×16/13×10/16×16）をメインに使用し、アメリカンウォルナットとバーチの組み合わせによる深みのある音色でバンドサウンドに新たな要素を加えています。

ライブでは時にPearlの「Masters Maple」（22×14/12×8/16×14）も登場し、メイプル材ならではの暖かみと抜けの良さを発揮。一方、レコーディングではYAMAHAの「RECORDING CUSTOM」（22×16/10×8/12×8/16×14）のバーチ材特有のタイトな音質とパワフルな低音を活かしています。この使い分けは、ライブとスタジオでの音響環境の違いに対応するための工夫といえるでしょう。

過去にはSONORの「Designer Series」（22×18/12×9/16×16）も使用経験があり、バーチ材の鳴りの良さとパワフルなサウンドを重視していた時期も。高島のドラムセット選択は、MOSHIMOの楽曲の世界観を表現するために細部まで考え抜かれており、素材とサイズ構成の特性を理解した上での選択が伺えます。

使用ドラムセット（シェル）機材表【MOSHIMO・高島一航】

使用スネアドラムの種類と特徴【MOSHIMO・高島一航】

MOSHIMOのドラマー高島一航は自作スネアを含む多彩なスネアを使い分けています。メインとなる「MOSHIMO」(13×5.5)は自作バスドラム・タム製作時のスネアで、小口径ながらRemoのCoatedヘッドとの組み合わせによりパンチのある音色を実現。もう一つの自作スネア「マホガニースネア」(14×5.5)はウッド特有の温かみのある音色が特徴です。

TAMAの「Jett Black Magic」(メイプル14×6.5)はサイン会などのイベントで使用され、深めのシェルによる豊かな低音とAmbassadorヘッドによる明瞭なアタックを持ちます。同じくTAMAの「Artwood Custom」(メイプル14×6)は4thアルバムのレコーディングで活躍し、Coatedヘッドとの相性で温かさとアタックのバランスに優れています。

近年は「MOSHIMO II」(バーチ14×5.5)をMVや新曲レコーディングに使用。バーチ材の持つバランスの良さとAmbassadorヘッドの組み合わせにより、明瞭なアタックと適度なサスティンを兼ね備えた万能な音作りを実現しています。高島はこれらのスネアを曲調や演奏シーンに応じて巧みに使い分けています。

使用スネアドラム機材表【MOSHIMO・高島一航】

使用シンバルの構成と種類と特徴【MOSHIMO・高島一航】

MOSHIMOのドラマー高島一航は、Zildjiian社のKシリーズを中心としたセットアップを採用しています。ハイハットには14″のK Customを使用し、クラッシュライドのような特性を活かした繊細な表現を可能にしています。ライドシンバルには22″のK Constantinopleを選び、その深みのある音色でバンドサウンドに厚みを与えています。

クラッシュシンバルは多彩なラインナップを揃え、16″と17″のK Custom Darkで繊細さと華やかさを表現しながら、18″のK Dark Medium Thinで存在感のある音色、18″のA Customでは明るい音色を引き出しています。これらを場面によって使い分けることで、MOSHIMOの楽曲に幅広い表現力をもたらしています。

さらにアクセント用として10″のK Custom Dark Splashを配置し、エフェクト的な役割を担う16″のOriental Trash Chinaも取り入れています。このようなZildjianのKシリーズを中心とした暗めで繊細な音色のシンバル構成は、MOSHIMOの叙情的かつダイナミックな楽曲と高島のプレイスタイルに見事にマッチしているといえるでしょう。

使用シンバル機材表【MOSHIMO・高島一航】

使用ペダル・ハードウェアの構成と種類と特徴【MOSHIMO・高島一航】

MOSHIMOのドラマー・高島一航は、Tamaのハードウェアを中心に構成している。キックペダルにはTama「Demon」を使用し、そのロングボード設計による軽めの踏み心地を活かして繊細なフットワークを実現。ハイハットスタンドには定番の「Iron Cobra」、ドラムスローンには「Speed Cobra」を採用し、長時間のライブでも体への負担を軽減している。

シンバル周りではYAMAHAの「ATLAS Straight」スタンドを使用し、その重量による安定感を重視。Pearl「CYMBAL MATE」も併用し、持ち運びやすさと機能性を両立させている。スネアスタンドにはDWの「DW-9000」を選び、激しいプレイでもしっかりとスネアを固定。Tamaの「STAR2000」シンバルブームでシンバル配置の自由度を確保している。

タムのセッティングにはYAMAHA「TH04M」タムホルダーを使い、自分好みのポジションに微調整している。これらのハードウェア選定により、MOSHIMOの楽曲に求められる繊細さと力強さの両方を表現できるセットアップを実現。特にライブでの激しいプレイスタイルを支える堅牢性と、セッティングの再現性を重視した構成となっている。

使用ペダル・ハードウェア機材表【MOSHIMO・高島一航】

使用スローン（椅子）＆スティック種類と特徴【MOSHIMO・高島一航】

MOSHIMOのドラマー・高島一航は、Tamaのハードウェアを中心に構成している。キックペダルにはTama「Demon」を使用し、そのロングボード設計による軽めの踏み心地を活かして繊細なフットワークを実現。ハイハットスタンドには定番の「Iron Cobra」、ドラムスローンには「Speed Cobra」を採用し、長時間のライブでも体への負担を軽減している。

シンバル周りではYAMAHAの「ATLAS Straight」スタンドを使用し、その重量による安定感を重視。Pearl「CYMBAL MATE」も併用し、持ち運びやすさと機能性を両立させている。スネアスタンドにはDWの「DW-9000」を選び、激しいプレイでもしっかりとスネアを固定。Tamaの「STAR2000」シンバルブームでシンバル配置の自由度を確保している。

タムのセッティングにはYAMAHA「TH04M」タムホルダーを使い、自分好みのポジションに微調整している。これらのハードウェア選定により、MOSHIMOの楽曲に求められる繊細さと力強さの両方を表現できるセットアップを実現。特にライブでの激しいプレイスタイルを支える堅牢性と、セッティングの再現性を重視した構成となっている。

チューニング・サウンドメイク・EQの工夫と特徴【MOSHIMO・高島一航】

高島一航は独自のチューニングで特徴的なドラムサウンドを構築している。スネアは打面を標準的な張りにしつつも、裏面はやや緩めに調整し、ムーンジェルを2つ配置して不要な倍音を抑制。特にバラード系楽曲では、テープを裏面に貼ることでドライなアタック感を強調している。タムは残響を抑え、バスドラムはフロントヘッドにポート加工を施し、内部にクッション材を入れることで低域の抜けを良くしている。

ミックスにおいては、スネアの100-200Hz帯をやや持ち上げて芯を作りつつ、3-5kHz帯を強調してアタック感を引き出す工夫が見られる。バスドラムは60Hz付近と4kHz周辺を持ち上げ、200-300Hz帯を少しカットしてモコモコ感を排除。オーバーヘッドマイクからは500Hz付近を適度に下げ、10kHz以上をブーストしてシンバルの抜けを向上させている。全体にゲートとコンプレッションを効かせ、ステレオ感を保ちながらも中央にしっかりと定位させている。

レコーディングとライブでは異なるアプローチを採用。レコーディングではより精密なチューニングとマイキングにこだわり、後処理を前提としたドライなサウンドを追求。対照的にライブでは、ホールの響きを考慮して若干高めのチューニングを施し、アタック感を重視。特に「幽霊」や「架空の恋人」など速いテンポの楽曲では、タイトで明瞭なサウンドを意識して、シングルペダルの特性を活かした正確なバスドラムのコントロールを実現している。

比較的安価に音を近づける機材【MOSHIMO・高島一航】

MOSHIMOの高島一航氏は様々なドラムキットを使い分けていますが、予算を抑えて彼の音に近づくなら Pearl Masters Maple がおすすめです。メイプルシェルの温かみのある音色が特徴で、高島氏のライブサウンドに近い音作りが可能です。シェルのサイズ感も比較的スタンダードなため、初心者でも扱いやすく、手に入れやすい価格帯です。

スネアやシンバルにこだわりたい場合、YAMAHA RECORDING CUSTOMのバーチ素材のスネアも検討価値があります。バーチ素材特有の芯のある音は、レコーディング時の高島氏のクリアな音作りを再現するのに適しています。また、SONOR Designer Seriesも彼が使用していた経歴があり、中古市場で探すとコストパフォーマンスに優れた選択肢となるでしょう。

音作りの際は素材の特性を理解することが重要です。高島氏が使用するPREMIER SIGNIAやCanopus One of Fourのような高級機材でなくても、メイプルやバーチの特性を活かしたチューニングで近いサウンドを目指せます。特にバスドラムとフロアタムのサイズ感を優先し、Pearl Masters Mapleを基本にチューニングを工夫することで、限られた予算内でもMOSHIMOらしい音に近づけることが可能です。

比較的安価に音を近づける機材表【MOSHIMO・高島一航】

ライブセットアップについて【MOSHIMO・高島一航】

MOSHIMOのドラマー高島一航は、ステージ上では基本的にバックポジションを取りながらも、バンドの中心的存在感を放っている。ドラムセットは比較的シンプルな構成ながら、要所で効果的なアクセントを加えるスタイルが特徴だ。マイキングについては、スネアとキックに重点を置いた配置が多く、特にスネアのクリアな音質を大切にしている様子が伺える。

ライブでは高島のパワフルかつ正確なプレイが目を引く。特にタイトなグルーヴ感と、ボーカルの松本恵の歌とシンクロするような繊細なダイナミクス処理が彼の持ち味だ。また、演奏中の表情や姿勢からも音楽への没入感が伝わってくるのもファンに支持される理由の一つとなっている。

代表的なライブ映像では「ふたりごと」や「シンデレラ」などの楽曲で見せる集中力の高いパフォーマンスが印象的だ。激しい楽曲では力強いビートを刻む一方、繊細な楽曲ではブラシやマレットを効果的に使い分ける技術も光る。特に間奏や展開部分での緩急をつけたプレイは、バンドの音楽性を高める重要な役割を果たしている。

総括まとめ【MOSHIMO・高島一航】

高島一航はMOSHIMOのドラマーとして、シンプルでありながら楽曲の骨格をしっかり支える演奏を特徴としている。音作りの核は「人間味のあるグルーヴ感」であり、プログラムされたような完璧さよりも、手数を抑えながらも曲の世界観を表現する繊細なニュアンスを大切にしている。

再現ポイントは、スネアの芯のあるアタック感とシンバルの粒立ちの良い響きだ。特にタイトに調整されたスネアと選び抜かれたシンバルの組み合わせが、MOSHIMOの楽曲に必要な抜けの良さと温かみを同時に実現している。ライブでの音作りはシンプルながらも、楽曲が求める表現力を重視している。

機材への依存よりも、自身の身体能力や感覚を磨くことを重視する姿勢が特徴的だ。どんなセッティングでも「自分らしさ」を表現できるよう、基礎力の向上に取り組み続けている。この姿勢は、様々なレコーディング環境やライブ現場で柔軟に対応し、常に安定したパフォーマンスを発揮することにつながっている。

本記事参照サイト【MOSHIMO・高島一航】

本記事は下記公式サイト等を参照して作成しています。

• 高島一航 Official Note
• UtaTen – MOSHIMO
• Guitar Magazine – MOSHIMO インタビュー
• BARKS – MOSHIMO 記事