【赤い公園・歌川菜穂】風ドラムサウンドの作り方＋使用機材セッティングまとめ｜セット・スネア・シンバル・ペダル

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【歌川菜穂】赤い公園 始めに

歌川菜穂は、女性ロックバンド「赤い公園」のドラマーとして、安定感のあるグルーヴ感とパワフルなプレイで知られています。彼女の叩くドラムは、曲の骨格をしっかりと支えながらも躍動感があり、バンドサウンドに重要な役割を果たしています。

赤い公園のオルタナティブロックサウンドにおいて、歌川のドラミングは単にリズムキープだけでなく、バンドの楽曲に独特の色彩を加えています。特に「東京」や「フラッシュバック」などの代表曲では、緻密なハイハットワークと印象的なフィルインが楽曲の躍動感を高めています。

彼女のプレイスタイルは正確さとエネルギーのバランスが取れており、ボーカル津野米咲の伸びやかな歌声やギターとベースの織りなすメロディに絶妙に寄り添っています。歌川のドラムは、赤い公園の音楽の特徴である爽快感と叙情性を支える重要な基盤となっているのです。

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使用ドラムセット（シェル）一覧と特徴【赤い公園・歌川菜穂】

赤い公園のドラマー歌川菜穂は、複数のドラムセットを場面に応じて使い分けています。赤い公園加入初期には、Pearl社のMasters Maple Complete（22/10/12/16インチ構成）を使用し、その後同シリーズのMCXモデル（22×18/12×9/16×16）をレッドスパークルカラーで採用。Yamahaからは、バーチ材のRecording Custom（22/10/12/16）をライブで、メイプル材のMaple Custom Absolute（22/10/12/16）をスタジオレコーディングで使用するなど、状況に応じた使い分けが特徴です。

初期には、Yamahaの「YD9000」（22/12/16）というメイプル素材のセットを使用していました。現在ではTAMAのStarclassic Maple（22/10/12/16）も所有しており、このドラムはヴィンテージな音色が特徴とされています。使用するドラムキットは常に進化していますが、22インチのバスドラムを基本に、10〜12インチのタム、16インチのフロアタムという構成を好んで使用する傾向があります。

素材については、メイプル材のシェルを多く使用しており、明るく豊かな音色を求める傾向が見られます。特にPearlのMasters Maple CompleteシリーズとYamahaのMaple Custom Absoluteは、彼女の音楽性を表現するための重要な楽器として活躍しています。サウンドメイキングにおいては、楽曲やライブ・レコーディングなど演奏環境に応じて最適なキットを選択する柔軟性を持っています。

使用ドラムセット（シェル）機材表【赤い公園・歌川菜穂】

使用スネアドラムの種類と特徴【赤い公園・歌川菜穂】

赤い公園のドラマー歌川菜穂は、主にLudwigのメタルスネアを愛用しています。ライブでよく使われる「Supraphonic LM402」(アルミ/14×6.5)は明瞭なアタックとバランスの良いサスティンが特徴で、録音時には同じくアルミ製の「Ludwig Acrolite」(14×5)を使用し、よりタイトな音作りを実現しています。いずれもコーテッドヘッドと20本のスナッピーで安定感のある音色を確保しています。

木製スネアとしては、「Ludwig Black Magic」(スチール/14×6.5)のアンバーグロウフィニッシュが目を引き、力強いアタックと豊かな倍音が持ち味です。また、ヴィンテージ感溢れる「Slingerland」(メイプル/14×5)は、柔らかな音色でバラードなどの楽曲で活躍します。これらの組み合わせにより、曲調に合わせた繊細な音色表現を可能にしています。

近年では「TAMA Starphonic」(メイプル/14×6)も導入し、温かみのある自然な鳴りを活かした演奏も増えています。深めのシェルと厳選されたメイプル材により、中低域が豊かで抜けの良いサウンドを実現。全てのスネアでコーテッドヘッドを使用し、20本のスナッピーで一貫した音作りをベースにしながらも、素材や深さによる音色の違いを巧みに使い分けています。

使用スネアドラム機材表【赤い公園・歌川菜穂】

使用シンバルの構成と種類と特徴【赤い公園・歌川菜穂】

赤い公園のドラマー歌川菜穂は、主にSABIANとZildjianのシンバルを組み合わせた構成を採用しています。ハイハットにはタイトなサウンドが特徴のSABIAN HHX Evolution 14″を使用し、ライドにはAA Rock 20″を選び明るく輪郭のはっきりしたピンポイントのサウンドを実現しています。

クラッシュシンバルは多彩なラインナップを揃え、SABIAN AAX O-Zone 16″でクラッシュとチャイナの中間的なサウンドを、AA Rock 18″でパワフルなアタック、HHX X-Plosion 18″でダークで温かみのあるサウンドを使い分けています。さらにZildjian K Custom 19″も加え、ダークなサウンドで存在感のある音色も取り入れています。

エフェクトシンバルとしては、立ち上がりの速いSABIAN AAX Aero Splash 10″と、トラッシュなサウンドが特徴のSABIAN AAX China 18″を配置。これらの組み合わせにより、赤い公園の楽曲に合わせた繊細かつパワフルなドラミングを支える音色バリエーションを実現しています。

使用シンバル機材表【赤い公園・歌川菜穂】

使用ペダル・ハードウェアの構成と種類と特徴【赤い公園・歌川菜穂】

赤い公園のドラマー歌川菜穂は、TAMAのハードウェアを愛用しています。キックペダルは主にIron Cobra Rolling Glideを使用し、重厚なサウンドを生み出しています。ツインペダルが必要な楽曲では、Speed Cobra Rolling Glideを採用し、軽快なアクションによる素早いフットワークを実現しています。

スタンド類はSTAGE MASTERシリーズのハイハットスタンドとスネアスタンドを基本に構成。特にハイハットスタンドは安定感があり、激しいライブパフォーマンスでも安心して演奏できる点を重視しています。シンバルスタンドはブーム型のHC83BWを使用し、自由度の高い配置でコンパクトなセッティングを可能にしています。

快適な演奏環境のため、1st Chair Round Riderのドラムスローンを選択し、長時間のライブでも疲れにくい環境を整えています。タムの取り付けにはMTH900BMタムホルダーを使用し、クランプ式の手軽さでセッティング時間の短縮にも貢献しています。これらの組み合わせにより、ライブでの機動力と音楽性の両立を実現しています。

使用ペダル・ハードウェア機材表【赤い公園・歌川菜穂】

使用スローン（椅子）＆スティック種類と特徴【赤い公園・歌川菜穂】

歌川菜穂は赤い公園でのライブパフォーマンスを支えるハードウェア選びに定評があります。キックペダルには重厚なサウンドが特徴のTAMA Iron Cobra Rolling Glideを使用し、ツインペダル構成時には軽快なアクションで知られるTAMA Speed Cobra Rolling Glideを組み合わせることで、様々な楽曲に対応できる表現力を獲得しています。

シンバルワークの要となるスタンド類には、安定感に優れたTAMA STAGE MASTERハイハットスタンドと同シリーズのスネアスタンドを採用。さらに配置の自由度が高いブーム型のTAMA HC83BWシンバルスタンドを使うことで、コンパクトながらも理想的なセッティングを実現しています。

長時間のライブでも疲れにくいTAMA 1st Chair Round Riderをスローンに選び、タムの取り付けにはクランプ式のTAMA MTH900BMタムホルダーを使用。ラックシステムは使わず、各スタンドの配置を工夫することで機動性と安定性を両立させた実用的なセットアップを構築しています。

チューニング・サウンドメイク・EQの工夫と特徴【赤い公園・歌川菜穂】

歌川菜穂は赤い公園でのドラミングにおいて、バスドラムの打面は適度なアタックと低域を両立させるためやや緩めに調整し、スネアは歯切れの良さを重視した高めのテンションを採用しています。特にスネアではリム付近にムーンジェルを1〜2個配置し、不要な倍音を抑制。タムには裏面中央にテープを貼り、サスティンをコントロールすることで、タイトなロックサウンドの基礎を形成。これにより楽曲「絶対零度」のような疾走感のあるパートでも芯のあるサウンドを実現しています。

ミックス処理では、スネアに400Hz付近をやや持ち上げて存在感を出しつつ、2.5kHz〜4kHzのアタック部分を強調。バスドラムは60Hz周辺の低域を豊かに残しながら、100〜120Hz帯域を抑えることでモコモコ感を排除しています。コンプはスネアに対して比較的強めのセッティング（スレッショルド-18dB、レシオ4:1程度）を施し、ゲートはタムに使用して不要な鳴り続けを制御。定位はハイハットをやや右寄り（R15%程度）に配置することで広がりのある音場を実現しています。

ライブとレコーディングでは明確な使い分けがあり、ライブではアタック重視のチューニングと打感を採用し、スネアのテンションをさらに高めに設定。一方レコーディングでは「風邪をひいた」のようなバラード曲ではスネアのヘッドをやや緩め、マルチマイクでの収録時にはシンバルの音漏れを考慮し、ハイハットの開きを抑えるなど繊細な調整を行っています。この緻密なアプローチが「ARKITECHT」や「モニカ、夜明けだ」などの楽曲で独特のドラムサウンドを生み出す鍵となっています。

比較的安価に音を近づける機材【赤い公園・歌川菜穂】

赤い公園の歌川菜穂のドラムサウンドを手頃な価格で再現するなら、まずはYamahaのドラムセットから始めるのがおすすめです。特にYD9000は彼女が初期に使用していたモデルで、メイプル素材の温かみのある音色が特徴的です。現行モデルでは入門〜中級向けのYamahaキットを選び、シェルをメイプル材のものにすることで、Recording Customに近い音質の基礎を作れます。

スネアやバスドラムの音作りでは、Pearl Masters Maple Completeシリーズの特徴であるパンチの効いた音を参考にしましょう。歌川さんのMCXモデルはレッドスパークルカラーという個性的な外観も特徴ですが、音質においては標準的なメイプルシェルのスネアを選び、チューニングで近づけることができます。TAMAのStarclassic Mapleのようなヴィンテージ感のある音も参考になります。

シンバルやペダルの選択では、歌川さんのライブやスタジオでの使用状況を考慮すると、汎用性の高いモデルが良いでしょう。彼女はYamaha Maple Custom Absoluteをレコーディングでも使うことがあるため、ライブとスタジオの両方で使える中堅クラスのハードウェアがバランス良いでしょう。Pearl Masters Maple Completeシリーズのハードウェアも参考になる選択肢です。

比較的安価に音を近づける機材表【赤い公園・歌川菜穂】

ライブセットアップについて【赤い公園・歌川菜穂】

歌川菜穂のドラムセットは、ステージ上の配置において比較的シンプルな構成を取っており、多くの場合ステージ後方中央に位置している。この配置は赤い公園の他のメンバーとの距離感を適切に保ちながらも、バンド全体のサウンドバランスを重視したものだ。特にボーカル津野米咲との視線の交わりがパフォーマンスの一体感を生み出している。

マイクに関しては、キックドラムにはダイナミックマイクを使用し、スネアには上下からマイクを配置することが多い。オーバーヘッドマイクは左右対称に2本設置され、シンバルやタムの音をバランスよく拾う工夫がなされている。この配置により、彼女特有の繊細かつダイナミックな叩き方が音に反映されている。

代表的なライブ映像では、「SOFA」や「絶対零度」などの演奏における彼女の情熱的な演奏スタイルが見どころとなっている。特に腕を高く上げてからのキレのあるヒットや、曲の盛り上がりに合わせて徐々に力強さを増していく表現力は注目に値する。また、他のメンバーとの呼吸を合わせたタイミングの取り方も、バンドの一体感を生み出す重要な要素となっている。

総括まとめ【赤い公園・歌川菜穂】

歌川菜穂のドラミングは、シンプルながら力強さと繊細さを兼ね備えたプレイスタイルが特徴的だ。「バンドサウンドにフィットするリズム」という姿勢を貫き、赤い公園の楽曲に最適な土台を提供している。インディーズ時代から培ったグルーヴ感は、メジャーデビュー後も変わることなく彼女のアイデンティティとなっている。

セットアップはコンパクトながら効果的で、特にスネアドラムの調整にこだわりを持つ。シンバルワークは主張しすぎず、バンドの世界観を壊さない繊細なアプローチが魅力。14インチのハイハットと20インチのライドを中心としたセッティングで、楽曲の雰囲気に合わせた音作りを重視している。

機材への依存ではなく、自身の感性と技術でサウンドを構築する姿勢が印象的。「良い音は良い演奏から生まれる」という考えのもと、どんな環境でも一定のクオリティを保つ実力派。楽器との対話を大切にし、常に進化し続ける姿勢が、バンドの成長とともに彼女のドラミングを深化させている。

本記事参照サイト【赤い公園・歌川菜穂】

本記事は下記公式サイト等を参照して作成しています。

• 赤い公園 Official Site
• 赤い公園 Official YouTube
• Music Voice
• OTOTOY