【羊文学・フクダヒロア】風ドラムサウンドの作り方＋使用機材セッティングまとめ｜セット・スネア・シンバル・ペダル

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【フクダヒロア】羊文学 始めに

羊文学のドラマー、フクダヒロアは、バンドの実験的なサウンドを支える重要な存在です。クリーンかつダイナミックなプレイスタイルが特徴で、リズムに絶妙な緩急をつけながらバンドの楽曲に深みを与えています。特にテクニカルなフィルインと安定したグルーヴ感が彼の演奏の魅力と言えるでしょう。

羊文学の代表曲「青」や「光るとき」などでは、塩塚モエカのギターとボーカル、大上陽平のベースと絶妙に絡み合いながら、独特の世界観を創り出しています。彼のドラミングは派手さよりも楽曲の空気感を大切にする繊細さがあり、バンド全体のサウンドバランスを支えています。

羊文学のインディーロックを基調とした実験的な音楽性において、フクダのドラミングはテクニカルな側面と感情表現の両立が見事です。彼のリズムワークは曲の展開に合わせて変化し、時に激しく、時に繊細に楽曲の世界観を広げる役割を果たしています。

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使用ドラムセット（シェル）一覧と特徴【羊文学・フクダヒロア】

羊文学のドラマー、フクダヒロアはCanopusを中心に複数のドラムセットを使い分けています。ツアーやレコーディングでは主にCanopusのRecording Customを愛用し、22×16インチのバスドラム、10×8インチのタム、14×14/16×16インチのフロアタムというバーチ材のセットアップで力強く安定したサウンドを実現しています。 同じくCanopusのBirch Seriesも同様の構成で使用しており、アカデミックで正確な音色が特徴です。一方、メイプル材のJ.S. Classicsは20×14インチのバスドラム、12×8インチのタム、14×14インチのフロアタムという少し小ぶりな構成で、オイルフィニッシュによる温かみのある響きを活かしています。New Yaiba II Grooveもメイプル材ですが、フロアタムにフープダンパーを採用し、コントロールされた余韻が特徴です。 また、ヴィンテージテイストを求める場面では1980年代のYamahaのClub Yamahaを使用。20×14インチのバスドラム、14×14インチのフロアタム、14×6.5インチのスネアというナラ材の構成で、角型ラグが特徴的な味のあるサウンドを提供しています。これらのドラムを曲調や演奏環境に合わせて巧みに使い分けています。

使用ドラムセット（シェル）機材表【羊文学・フクダヒロア】

使用スネアドラムの種類と特徴【羊文学・フクダヒロア】

羊文学のドラマー・フクダヒロアが使用するメインスネアは、高密度で鮮明なアタック音が特徴のTAMA「Starphonic Stainless Steel」(14×7インチ)です。このステンレス製のスネアには、Remo Emperor CoatedとTrue Toneスナッピー(20本)を組み合わせ、バンドサウンドの核となる明瞭な音色を実現しています。

サブスネアとして、NakamuraEmi時代から愛用しているYAMAHA「YSS1455SG-NQN」(バーチ製14×5.5インチ)を使用。これにRemo Emperor CoatedとPuresound 20本スナッピーを組み合わせることで、木製ならではの温かみを持ちながらも芯のある音を獲得しています。

さらに、中低域の豊かな響きが特徴のCANOPUS「RLS1455」(ブビンガ製14×5.5インチ)と、温かみのある鳴りが魅力のSAKAE「Maple Custom Snare」(メイプル製14×5.5インチ)も状況に応じて使い分けています。これら4種のスネアを楽曲の雰囲気やアレンジに合わせて選択することで、羊文学特有のダイナミックなドラムサウンドを形成しています。

使用スネアドラム機材表【羊文学・フクダヒロア】

使用シンバルの構成と種類と特徴【羊文学・フクダヒロア】

羊文学のドラマー、フクダヒロアは完全にZildjian Kシリーズで統一したセットアップを使用しています。ハイハットには1970年代〜80年代のK Custom 14″を採用し、クラッシュシンバルはヴィンテージ感のあるK Custom 18″と、より暗めのサウンドを持つK Constantinople 19″を使い分けています。

ライドシンバルには、コントロールしやすい特性を持つK Constantinople 22″を選択し、アクセント用に小口径のK Constantinople 10″ スプラッシュを配置。エフェクトシンバルとしてK Constantinople 20″ チャイナを使用することで、幅広い音色表現を可能にしています。

さらに特徴的なのは、クラッシュとチャイナを重ね合わせたスタックシンバルで、独特の音色を生み出しています。全体的にKシリーズの暖かみのある音色と、Constantinople特有のヴィンテージ感が融合した、洗練されたセットアップといえるでしょう。このシンバル構成は羊文学の繊細かつダイナミックな楽曲にマッチしています。

使用シンバル機材表【羊文学・フクダヒロア】

使用ペダル・ハードウェアの構成と種類と特徴【羊文学・フクダヒロア】

羊文学のドラマー・フクダヒロアは、TAMAのIron Cobra Power Glideキックペダルを愛用しています。このペダルは、ツインペダルを左右対称に踏める設計が特徴で、フクダのダイナミックなキック演奏を支えています。また、高速プレイに対応するためTAMAのSpeed Cobraハイハットスタンドを採用しており、軽量設計によってフットワークの自由度が向上しています。

スネアスタンドは主にCanopusのNeo Vintageを使用し、クラシカルな見た目と現代的な機能性を両立。バックアップとしてYAMAHA SS-950も所有しており、安定感のある3脚タイプが特徴です。タムマウントにはCanopus CDH-1を採用し、打撃時の振動を適切に分散させることで音の伸びを確保しています。

ライブ環境での耐久性を重視し、シンバルスタンドはTAMA Roadproを選択。ツアーでの頻繁な組み立て・解体にも耐える堅牢さが魅力です。長時間のライブパフォーマンスでも安定したプレイを維持するために、TAMA 1st Chairドラムスローンを使用しており、疲れにくい設計が彼の演奏スタイルをサポートしています。

使用ペダル・ハードウェア機材表【羊文学・フクダヒロア】

使用スローン（椅子）＆スティック種類と特徴【羊文学・フクダヒロア】

フクダヒロアは、羊文学のドラマーとして精密なリズムワークを支えるハードウェア構成にこだわりを持っています。特にTAMAのIron Cobra Power Glideキックペダルを愛用しており、ツインペダルの左右対称に踏める設計により、細かいリズムパターンでも安定したプレイが可能になっています。同じくTAMA製のSpeed Cobraハイハットスタンドは高速プレイに適した軽量設計で、羊文学の疾走感のある楽曲でも素早いフットワークを実現しています。

スタンド類においては、Canopus Neo Vintageスネアスタンドを中心に据え、クラシカルな見た目と現代的機能性を両立させています。バックアップとしてYAMAHA SS-950スネアスタンドも用意し、その安定感のある3脚タイプの構造がライブ中のハードなプレイでも揺るぎない安定感を提供しています。シンバルスタンドにはTAMA Roadproを採用し、ツアーでの耐久性に優れた仕様が長期間のツアーでも安心感をもたらしています。

タム周りではCanopus CDH-1タムホルダーを使用し、打撃時の振動を適切に分散させることで音の伸びを確保。長時間の演奏においても疲労を軽減するため、TAMA 1st Chairドラムスローンを選択し、フクダの複雑なリズムパターンを支える体制づくりに貢献しています。これらの機材選定により、羊文学の独特なサウンドの土台となる安定したリズムセクションを形成しています。

チューニング・サウンドメイク・EQの工夫と特徴【羊文学・フクダヒロア】

フクダヒロアは、独特の湿り気あるドラムサウンドを実現するため、打面の調整に特にこだわりを持っている。スネアは打面をやや緩めに調整し、裏面には適度なテンションを加えることで、アタック感と余韻のバランスを取っている。特筆すべきはムーンジェルの使用法で、タムの打面端に少量配置することで、不要な倍音を抑制しつつも音の伸びを残している。キックドラムでは、レコーディング時に内部にクッション材を入れることで80-100Hz帯域の低音を強調させている。

ミックス処理では、スネアに400-800Hz帯域を+3dB程度ブーストし、ウッディな中音域を強調。同時に軽いコンプレッション（比率2:1、アタックタイム5ms程度）を加えることで、楽曲の緩急に対応できる安定感を生み出している。ハイハットは10kHz以上の高域をわずかに持ち上げ、シンバル全体の定位は左右に広がりを持たせつつも、センターに寄せることで羊文学特有の立体的なドラムサウンドを構築している。

ライブとレコーディングでは明確な使い分けがあり、ライブではアタック感を重視したチューニングでキックの60-120Hz帯域を強調。一方、レコーディングでは残響をより繊細に制御し、楽曲の世界観に合わせて3-4kHz帯域のアタックを調整している。特に羊文学の楽曲「優しさの剣」では、スネアの残響をあえて長めに設定し、曲の情感を引き立てる工夫が見られる。近年のレコーディングではゲート処理を最小限に抑え、ドラム本来の音の自然な減衰を活かす傾向にある。

比較的安価に音を近づける機材【羊文学・フクダヒロア】

羊文学のフクダヒロアが使用するCanopusドラムの音色を低予算で近づけるなら、バーチシェル採用の入門機種がおすすめだ。特にRecording Customシリーズのような音色を求めるなら、同じバーチ材の中古Yamahaを基本セットとして選ぶと、アカデミックで落ち着いた音色が得られる。Club Yamahaはヴィンテージ感のある角型ラグモデルで、古さを感じさせない上質な鳴りが特徴的だ。

スネアはCanopusのサウンドに近づけるために、14×6.5インチサイズのメイプルモデルが適している。フクダヒロアのJ.S. ClassicsやNew Yaiba IIのような繊細な表現が可能なスネアを探すなら、中古市場でも良質なものが見つかるだろう。鳴りの要となるスネアはできるだけ妥協せず、シェルの厚みやフープの種類にも注目すると良い。

シンバルセットは予算に応じて徐々に揃えることが賢明だ。フクダヒロアのセッティングを参考に、まずはライド、ハイハット、クラッシュの基本セットから始めるとよいだろう。フロアタムにはCanopusのフープダンパーのような工夫を施すことで、不要な倍音を抑制して録音向きの音作りが可能になる。

比較的安価に音を近づける機材表【羊文学・フクダヒロア】

ライブセットアップについて【羊文学・フクダヒロア】

羊文学のドラマー・フクダヒロアは、ステージでは基本的に正面中央やや後方に位置し、バンドサウンドの核となるリズムを支えています。彼のドラムセットは、Canopus製の楽器を中心に構成され、そのシンプルながらもパワフルなセットアップが特徴です。バスドラムやスネアには定番のSM系マイクが使用され、オーバーヘッドにはコンデンサーマイクが配置されています。

マイキングは、スネアドラムには上下から2本のマイクが設置されることが多く、タムやシンバルにも個別のマイクが用いられ、繊細かつダイナミックな音作りがなされています。特にライブではバスドラムのキック感を強調したセッティングが採用され、ボーカルの塩塚モエカとベーシスト・河西あみのサウンドとの絶妙なバランスが取られています。

代表的なライブ映像では、フクダのテクニカルかつ表現力豊かなプレイスタイルが魅力的に映し出されます。特に「青」や「SLAVE」などの楽曲では、彼のダイナミクスの幅広さとグルーヴ感が際立っており、バンドの世界観を支える重要な要素となっています。ライブならではの即興的なフィルインやアレンジの変化など、録音とは異なる臨場感あるパフォーマンスも見どころです。

総括まとめ【羊文学・フクダヒロア】

フクダヒロアの音作りの核は、シンプルな構成ながらバンドの音楽性を支える精確なリズムワークにある。ジャズ的な柔軟性と繊細なダイナミクスコントロールが特徴で、羊文学の楽曲に不可欠な要素となっている。

再現ポイントは、主にヴィンテージテイストのドラムセットとスネアの選択にある。シンバルワークも繊細で、特に乾いたサウンドのライドシンバルが彼の演奏の特徴を形作っている。セッティングはコンパクトながら多彩な表現を可能にしている。

注目すべきは機材に依存しすぎない姿勢だ。フクダは技術と感性を重視し、シンプルなセットアップから多彩な音色を引き出している。どんな環境でも自身のアイデンティティを失わない柔軟さこそが、彼のドラミングの本質といえるだろう。

本記事参照サイト【羊文学・フクダヒロア】

本記事は下記公式サイト等を参照して作成しています。

• Canopus Drums (Manufacturer)
• Fender News (Media)
• Guitar Magazine (Media)
• Stage Gear (Media)