【エレファントカシマシ・冨永義之】風ドラムサウンドの作り方＋使用機材セッティングまとめ｜セット・スネア・シンバル・ペダル

関連記事

【パスピエ・やおたくや】風ドラムサウンドの作り方＋使用機材セッティングまとめ｜セット・スネア・シンバル・ペダル

2025.10.31

【Megadeth（メガデス）・Dirk Verbeuren】風ドラムサウンドの作り方＋使用機材セッティングまとめ｜セット・スネア・シンバル・ペダル

2025.11.18

【GRAPEVINE・Toru Kamei】風ドラムサウンドの作り方＋使用機材セッティングまとめ｜セット・スネア・シンバル・ペダル

2025.11.04

【冨永義之】エレファントカシマシ 始めに

エレファントカシマシのドラマー冨永義之は、バンドのダイナミックなサウンドを支える強靭なビートメイカーとして知られています。彼の特徴的なプレイスタイルは力強くシンプルながらも、繊細なニュアンスを持ち合わせており、宮本浩次のパワフルなボーカルと絶妙な化学反応を起こしています。

「今宵の月のように」や「風に吹かれて」といった代表曲では、その曲の世界観を壊すことなく、バンドのグルーブを一定に保ちながら、楽曲の盛り上がりを巧みにコントロールするプレイを聴くことができます。特にライブパフォーマンスでは、安定したタイムキープと共に、曲の展開に合わせたダイナミクスの変化が冨永のドラミングの真骨頂です。

エレファントカシマシのロックンロール、フォーク、パンクなどの要素が融合した独特の音楽性は、冨永の叩き出すビートによって土台が築かれています。バンド結成当初からのオリジナルメンバーとして、彼の太く芯のあるドラミングはエレファントカシマシのサウンドの重要な一部となっているのです。

YouTubeで冨永義之のプレイをチェック → こちら

使用ドラムセット（シェル）一覧と特徴【エレファントカシマシ・冨永義之】

エレファントカシマシのドラマー冨永義之は、バンド初期から長くYamahaのRecording Customを愛用してきました。22×16/12×8/16×16のサイズ構成で、バーチ材の持つタイトでパワフルな音色がエレカシのロックサウンドの土台を支えています。ライブシーンでは、Pearl Masters Custom（22×18/12×9/16×16、メイプル）も使用し、温かみと迫力ある音を実現しています。

大規模会場向けには、Yamaha Rock Tour（24×18/13×10/16×16、バーチ）を選択し、大きなバスドラムから得られるパワフルな低域で観客を圧倒。一方、より複雑な音作りが求められるセッションでは、豊かな低域と明瞭なアタックを持つYamaha OAK Custom（22×16/10×8/12×9/14×14/16×16、オーク材）を活用しています。

近年のレコーディングでは、Yamaha Maple Custom（22×18/12×9/16×16）も使用。メイプル材特有の温かみのある音色が、エレカシの楽曲に新たな表情をもたらしています。冨永は状況に応じてこれらのキットを使い分け、30年以上にわたりバンドのリズム隊として多様な音楽性を支え続けています。

使用ドラムセット（シェル）機材表【エレファントカシマシ・冨永義之】

使用スネアドラムの種類と特徴【エレファントカシマシ・冨永義之】

エレファントカシマシのドラマー冨永義之は、Ludwig 14×6.5メタルスネアをメインに使用しています。このスネアはエレカシのサウンドを支える重要な要素となっており、REMOヘッドとの組み合わせで力強いアタックと豊かなサスティンを実現。ロック色の強いバンドサウンドに欠かせない存在です。

サブスネアとしては、YAMAHA Recording Customのバーチ14×5.5モデルも愛用しており、深みのあるサウンドが特徴。また、Pearl Free Floating Systemのメイプル14×5スネアはクリアなトーンを出せることから、楽曲の雰囲気に合わせて使い分けています。TAMA Starclassic Mapleのメイプル14×6も、その温かみのあるサウンドで重宝しています。

ライブでの切れ味を求める場面では、CANOPUS Yaiba Mapleのメイプル14×6スネアを起用することも。REMOヘッドを全モデルに採用することで、音色の一貫性を保ちながらも、各スネアの個性を活かした演奏が可能になっています。冨永のダイナミックなプレイスタイルと各スネアの特性が融合し、エレカシの独特なサウンドを形作っています。

使用スネアドラム機材表【エレファントカシマシ・冨永義之】

使用シンバルの構成と種類と特徴【エレファントカシマシ・冨永義之】

エレファントカシマシのドラマー冨永義之氏はSONORのシンバルを愛用し、バンドの力強いロックサウンドを支えています。14″のHH Specialハイハットは安定感のある音作りが特徴で、エレカシの楽曲に不可欠な土台となっています。また、18″と16″のStudio Seriesクラッシュシンバルは、アタックの強さとサステインのバランスが優れており、宮本浩次のボーカルと見事に調和しています。

冨永氏のセットアップには、20″のStudio Seriesライドシンバルも含まれており、クリアなピンポイントサウンドとウォームな響きを両立させています。これにより、エレカシの多様な楽曲に対応できる柔軟性を実現しています。さらに10″のスプラッシュシンバルをアクセントとして効果的に使用することで、曲の展開に変化をつけています。

18″のStudio Seriesチャイナシンバルは、エッジの効いた特徴的なサウンドで、エレカシの激しいパートで効果的に使われています。冨永氏のSONOR愛用シンバル構成は、30年以上にわたるバンド活動の中で培われた彼独自のサウンド作りの結晶といえるでしょう。エレカシの楽曲の情感と迫力を支える重要な要素として、SONORシンバルの音色は不可欠な存在となっています。

使用シンバル機材表【エレファントカシマシ・冨永義之】

使用ペダル・ハードウェアの構成と種類と特徴【エレファントカシマシ・冨永義之】

エレファントカシマシのドラマー冨永義之は、長年TAMAのIron Cobraキックペダルを愛用しています。このペダルは安定した踏み心地で知られ、エレカシの激しいライブパフォーマンスを支える重要な役割を果たしています。また、YAMAHAのSS662スネアスタンドはバンドの黄金期から使用され、堅牢な安定性を提供しています。

ハイハットスタンドにはYAMAHA HS1200Dを採用し、そのスムーズな動作性能が特徴的です。シンバル周りではYAMAHA CS755ブームタイプシンバルスタンドを使用し、配置の自由度を確保。さらにTAMAのCSM-01シンバルスタンドもセットアップに加え、ミニブームアーム付きの利便性を活かしています。

タム周りはYAMAHA CH750タムホルダーとTAMA TH-945Bを併用しており、MTH900シリーズと組み合わせて最適なポジショニングを実現。長時間の演奏でも疲れにくいYAMAHA DS840ドラムスローンを使用し、冨永のエネルギッシュな演奏スタイルをサポートしています。これらのハードウェアの組み合わせが、エレカシサウンドを支える重要な要素となっています。

使用ペダル・ハードウェア機材表【エレファントカシマシ・冨永義之】

使用スローン（椅子）＆スティック種類と特徴【エレファントカシマシ・冨永義之】

エレファントカシマシのドラマー冨永義之は、長年TAMAのIron Cobraキックペダルを愛用しています。このペダルは安定した踏み心地で知られ、エレカシの激しいライブパフォーマンスを支える重要な役割を果たしています。また、YAMAHAのSS662スネアスタンドはバンドの黄金期から使用され、堅牢な安定性を提供しています。

ハイハットスタンドにはYAMAHA HS1200Dを採用し、そのスムーズな動作性能が特徴的です。シンバル周りではYAMAHA CS755ブームタイプシンバルスタンドを使用し、配置の自由度を確保。さらにTAMAのCSM-01シンバルスタンドもセットアップに加え、ミニブームアーム付きの利便性を活かしています。

タム周りはYAMAHA CH750タムホルダーとTAMA TH-945Bを併用しており、MTH900シリーズと組み合わせて最適なポジショニングを実現。長時間の演奏でも疲れにくいYAMAHA DS840ドラムスローンを使用し、冨永のエネルギッシュな演奏スタイルをサポートしています。これらのハードウェアの組み合わせが、エレカシサウンドを支える重要な要素となっています。

チューニング・サウンドメイク・EQの工夫と特徴【エレファントカシマシ・冨永義之】

冨永義之のドラムチューニングは、エレカシのロックサウンドを支える要となっています。バスドラムは打面を比較的低めに、裏面をやや高めにチューニングすることでパンチと余韻のバランスを取り、タムは打面より裏面を若干低く調整して太い芯のある音を実現。スネアはリム付近にムーンジェルを1〜2箇所配置し、不要な倍音を抑制しながらもアタック感を保持しています。ライブではより太いサウンドを意識し、特にフロアタムは低音の存在感を重視したセッティングを採用しています。

ミックス処理においては、バスドラムは60Hz付近をブーストしながら200〜300Hz帯を適度に削ることで鳴りの良い低音を確保。スネアは3〜5kHzをわずかに持ち上げることでアタックを際立たせ、ハイハットやシンバルは10kHz以上の帯域をなだらかにブーストして抜けを確保。ドラムセット全体には緩やかなコンプレッション（比率2:1〜3:1程度）を施し、トランジェントを潰さないよう注意しながらもまとまりのある音圧を実現しています。定位は、タムを左から右へと自然に並べ、オーバーヘッドでの空間の広がりを大切にしています。

レコーディングとライブでは、基本的な音作りの考え方を保ちつつも違いがあります。レコーディングでは各マイクの位置やゲインをより細かく調整し、バスドラムは50Hz以下をハイパスフィルターでカットしてミックス内での明瞭さを重視。一方、ライブでは全体的にアタック感を強調し、特にスネアは400Hz付近を少し削って中域のモコつきを抑えつつ、ゲートはリリースタイムを長めに設定して自然な減衰を確保。音楽性に合わせて、「男祭り」など激しいナンバーではより攻撃的なサウンド、「今宵の月のように」などのバラードでは自然な鳴りを優先するなど、曲調に応じた微調整も特徴的です。

比較的安価に音を近づける機材【エレファントカシマシ・冨永義之】

エレカシの冨永義之サウンドに近づけるなら、まずはミディアムクラスのバーチシェルのドラムセットがおすすめです。Pearl Exportシリーズや TAMA Superstar Classicなど8〜10万円台の機材で十分再現可能です。シンバルはZildjian A CustomかSabian AAXの中〜大口径を基本セットとして揃えると、彼の力強くクリアなサウンドに近づけます。

スネアはブラスシェルの14×6.5インチが特徴的な音を出せるでしょう。Ludwigの Black Beautyは理想ですが予算を抑えるならTAMA S.L.P.シリーズのブラスモデルが3〜4万円台で入手可能です。冨永さんはリムショットを多用するので、しっかりとしたリム部分のあるモデルを選びましょう。調整次第でエレカシらしい芯のある音が出せます。

バスドラムペダルはIron CobraやDW 5000などのミドルクラスで十分対応できます。冨永さんのダイナミックな足さばきは機材より練習が重要ですが、ツインペダルより単体で強くキックできるシングルペダルの方が彼のスタイルに近づけるでしょう。どの機材も調整技術を身につければ、比較的安価なセットアップでも彼のパワフルなドラミングに近づけます。

比較的安価に音を近づける機材表【エレファントカシマシ・冨永義之】

ライブセットアップについて【エレファントカシマシ・冨永義之】

冨永義之のドラムセットアップは、エレファントカシマシのパワフルなロックサウンドを支える要として、ステージ中央後方に配置されることが多い。基本的にシンプルな構成ながら、ダブルバスドラムと複数のシンバル、タムを効果的に配置し、バンドのダイナミックな演奏に対応している。特にオーバーヘッドマイクと各ドラムパーツへの個別マイキングが丁寧に行われ、彼の繊細かつ力強いプレイを余すところなく拾い上げている。

マイク配置においては、バスドラム内部とスネアドラム上部に加え、ハイハットとタムにも個別マイクを設置。これにより彼独特のアタック感のある音色が明瞭に伝わるセッティングとなっている。また、ライブ中の激しい演奏でもマイクポジションがズレないよう、堅牢な固定方法が採用されている点も特徴的だ。エレカシのライブでは照明との連動も重視され、ドラムセクションが曲の盛り上がりに合わせて効果的に照らされる演出も見どころ。

代表的なライブ映像では、「今宵の月のように」や「悲しみの果て」などの演奏時に見られる冨永の表情豊かなプレイスタイルが必見である。特に宮本浩次のボーカルとのグルーヴ感ある絡みや、テンポ変化の激しい曲でのタイトな演奏は、長年のバンド活動で培われた技術と感性の賜物。また「ファイティングマン」などアップテンポな楽曲での安定したビートキープと独創的なフィルインは、彼のドラマーとしての実力を如実に示している。

総括まとめ【エレファントカシマシ・冨永義之】

エレファントカシマシの冨永義之は、力強くストレートなロックビートを基調としながらも、繊細なダイナミクスコントロールでバンドの曲を支える重要な存在だ。宮本浩次のボーカルと石森敏行のギターに寄り添いつつも、時に音楽を引っ張るパワフルなドラミングが特徴的である。

音作りの核は、明瞭なスネアサウンドと柔軟なタッチにある。タムのチューニングは低めに設定し、ドラムセットは必要最小限の構成を好む傾向が見られる。シンバルはやや明るめの音色で、アクセントを効かせたプレイスタイルに最適化されている。

冨永は機材への依存よりも、自身の感性とテクニックでサウンドを作り上げる姿勢を貫いている。エレカシのライブパフォーマンスで見せる情熱的なドラミングは、特定の機材によるものではなく、長年培われた音楽性と表現力の賜物だと言えるだろう。

本記事参照サイト【エレファントカシマシ・冨永義之】

本記事は下記公式サイト等を参照して作成しています。

• エレファントカシマシ Official Site
• エレファントカシマシ Official X
• Wikipedia
• YAMAHA Art Blog