【MOONRIDERS・夏秋文尚】風ドラムサウンドの作り方＋使用機材セッティングまとめ｜セット・スネア・シンバル・ペダル

【夏秋文尚】MOONRIDERS 始めに

夏秋文尚は、鈴木慶一率いるMOONRIDERS（ムーンライダーズ）のドラマーとして、バンドの実験的なサウンドを支える重要な存在です。彼のドラミングはシンプルながらも確かなグルーヴを刻み、時に前衛的な楽曲構成においても安定したリズムを提供します。

MOONRIDERSは1976年の結成以来、ロック、ポップス、実験音楽など多様なジャンルを横断する音楽性で知られています。夏秋のドラミングは、そうした幅広いスタイルに対応する柔軟性と、必要に応じて主張を抑えバンドサウンド全体を優先する姿勢が特徴的です。

代表曲「エレクトリカルパレード」や「ママ」などでは、夏秋のシンプルかつ効果的なドラムプレイが曲の骨格を形成し、鈴木慶一のユニークな楽曲世界を下支えしています。MOONRIDERSの実験精神に富んだ音楽において、夏秋文尚は時に控えめながらも、バンドサウンドには欠かせない役割を担っています。

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使用ドラムセット（シェル）一覧と特徴【MOONRIDERS・夏秋文尚】

MOONRIDERS（ムーンライダーズ）のドラマー、夏秋文尚が使用するドラムセットは、バンドの世界観に合わせて厳選されています。特にStarclassic Walnut/BirchはMOONRIDERSのレコーディングで実際に使用され、ウォルナットとバーチの組み合わせによる絶妙なバランスが特徴です。サイズ構成は22×16/10×8/12×8/16×14と、深みのあるキックサウンドと俊敏なタムが揃っています。 レコーディングでは、Ludwig Studio Seriesも愛用しており、メイプル素材による温かみのあるヴィンテージサウンドが楽曲に深みを与えています。サイズは22×14/13×9/16×16というセッティングで、特に13インチのタムが独特のミッドレンジを生み出します。一方、ライブではTama Star Classic Mapleを用いることも多く、60-70年代のロックサウンドを彷彿とさせる力強さを発揮します。 シチュエーションに応じて、Canopus Custom Beech Seriesのビーチ素材によるビンテージ感と抜けの良さを両立させた音色や、Tama Stave Shell Kitのブビンガ材による豊かな中低域と明瞭な高域を使い分けています。特にブビンガ材のセットは22×14/12×8/16×14というコンパクトな構成ながら、音の伸びの良さが特徴で、アコースティックな楽曲からロックまで幅広く対応しています。

使用ドラムセット（シェル）機材表【MOONRIDERS・夏秋文尚】

使用スネアドラムの種類と特徴【MOONRIDERS・夏秋文尚】

MOONRIDERSのドラマー夏秋文尚は、メタルとウッドの両方のスネアを使い分けている。メインとして長く愛用しているのがLudwig Supraphonic LM402で、アルミ素材の14×6.5インチ、コーテッドヘッドと20本スナッピーの組み合わせにより、バンド初期からのサウンドを支えてきた。対照的に深みのあるサウンドを求める際には、Premier 2000 Snareのメイプル14×6インチを起用し、パワーストロークヘッドで低音の厚みを引き出している。

スタジオレコーディングでは、YAMAHA Recording Customのバーチ材14×5.5インチモデルを使用。コーテッドヘッドとの組み合わせで明瞭なアタックと適度なサスティンが特徴だ。より輝かしいサウンドを求める時には、Pearl Free-Floatingブラスモデルを選択し、アンバサダーヘッドと20本スナッピーで明るい音色を引き出している。

ビンテージサウンドへのこだわりも強く、Ludwig Black Beautyのブラス14×5インチに、エバンスG1ヘッドと42本という多めのスナッピーを組み合わせて特徴的な鳴りを実現。また、国内カスタムメーカーK.C Drumsのメイプルスネア14×5インチにリモ エンペラーヘッドを使用し、16本スナッピーで日本的な繊細さを表現するなど、場面に応じて多彩なスネアを使い分けている。

使用スネアドラム機材表【MOONRIDERS・夏秋文尚】

使用シンバルの構成と種類と特徴【MOONRIDERS・夏秋文尚】

MOONRIDERSの夏秋文尚は、主にZildjianシンバルを中心とした構成を採用しています。ハイハットには14″のZildjian K Lightを使用し、クラッシュには16″と18″のK Custom Darkを配置。特に18″のK Custom Darkはソロワークでも愛用する彼の定番モデルとなっています。さらに複雑な倍音とウォームな音色が特徴の22″のK Constantinopleライドが、彼のドラミングに深みを与えています。

アクセントやエフェクト的な使い方のために、10″のZildjian A Custom Splashと18″のA Custom Chinaも効果的に配置。さらにスティックの粒立ちが良く分離感に優れる20″のK Custom Dryライドも使用しており、曲調に応じて使い分けています。Zildjian一色の中で、唯一Sabianの17″ HHX Evolutionクラッシュを採用し、輪郭のはっきりした音色で音の広がりに変化をつけています。

夏秋のシンバルセッティングは、MOONRIDERSの実験的かつメロディアスな楽曲に対応できる多彩な音色を備えています。特にZildjian Kシリーズを多用することで全体的に暖かみのあるダークな音色を基調としながらも、A CustomやSabianを織り交ぜることで、明るさとアタック感のバランスを絶妙に保っています。

使用シンバル機材表【MOONRIDERS・夏秋文尚】

使用ペダル・ハードウェアの構成と種類と特徴【MOONRIDERS・夏秋文尚】

MOONRIDERSのドラマー夏秋文尚は、Tamaの「Speed Cobra 910」ツインペダルを愛用している。このペダルの軽快な踏み心地により、彼特有の繊細かつダイナミックなキック演奏を実現している。ハイハットスタンドはヴィンテージスタイルの「HC33BW」を採用し、シンバルスタンドには安定感抜群の「HC63BW」ブームスタンドと「HC72WN」ストレートタイプを組み合わせることで、多彩なセッティングを可能にしている。

タムホルダーには1-UP仕様に最適な「MTH900AS」を使用し、スネアスタンドには確実なホールド性能を持つ「STAR Classic」を選択。ドラムスローンは長時間の演奏でも疲れにくい「HT730B」を採用している。これらTamaのハードウェアは彼のダイナミックな演奏スタイルを支える重要な要素となっている。

さらに、Pearlの「Quick-Set Cymbal Mate」も併用し、素早いセッティングを可能にしている点も注目される。MOONRIDERSの長い活動歴の中で培われた夏秋のセッティングは、効率性と演奏性を両立させた理想的な構成といえる。彼の選ぶハードウェアは、安定感と機能性を重視した実戦的なセットアップとなっている。

使用ペダル・ハードウェア機材表【MOONRIDERS・夏秋文尚】

使用スローン（椅子）＆スティック種類と特徴【MOONRIDERS・夏秋文尚】

MOONRIDERSのドラマー夏秋文尚は、Tamaの「Speed Cobra 910」ツインペダルを愛用している。このペダルの軽快な踏み心地により、彼特有の繊細かつダイナミックなキック演奏を実現している。ハイハットスタンドはヴィンテージスタイルの「HC33BW」を採用し、シンバルスタンドには安定感抜群の「HC63BW」ブームスタンドと「HC72WN」ストレートタイプを組み合わせることで、多彩なセッティングを可能にしている。

タムホルダーには1-UP仕様に最適な「MTH900AS」を使用し、スネアスタンドには確実なホールド性能を持つ「STAR Classic」を選択。ドラムスローンは長時間の演奏でも疲れにくい「HT730B」を採用している。これらTamaのハードウェアは彼のダイナミックな演奏スタイルを支える重要な要素となっている。

さらに、Pearlの「Quick-Set Cymbal Mate」も併用し、素早いセッティングを可能にしている点も注目される。MOONRIDERSの長い活動歴の中で培われた夏秋のセッティングは、効率性と演奏性を両立させた理想的な構成といえる。彼の選ぶハードウェアは、安定感と機能性を重視した実戦的なセットアップとなっている。

チューニング・サウンドメイク・EQの工夫と特徴【MOONRIDERS・夏秋文尚】

夏秋文尚は、MOONRIDERSの長きにわたる活動の中で独自のドラムサウンドを確立している。スネアは打面を適度に締めつつ、裏面はやや緩めにセッティング。特にバラードではスネアの裏面にムーンジェルを1〜2個配置し、不要な倍音を抑制。一方、アップテンポな楽曲では、テープを最小限に留めることで、スネア特有の「カラカラ」としたサウンドを活かしている。タムには古典的なコットンクロスを内部に入れ、自然な減衰を実現している。

レコーディングにおけるミックス処理では、キックドラムに80Hz付近をブーストさせつつ、250Hz帯域をカットして箱鳴り感を抑制。スネアは1.2kHz〜2kHz帯域を強調し、アタックと存在感を引き出している。ハイハットやシンバルは10kHzあたりを緩やかに持ち上げ、空気感を表現。コンプレッサーはアタック10ms程度、レシオは3:1前後と控えめに設定し、自然な演奏ダイナミクスを保持している。

ライブとレコーディングでは意図的にセッティングを変えており、ライブではアタックを重視した硬めのチューニングを好む。特に大きな会場では、キックドラムは低域を強調し、スネアはミドルレンジを豊かにしたサウンドメイクを採用。一方レコーディングでは、スタジオの反響を考慮し、やや締め気味のチューニングで残響を抑制。MOONRIDERSの音楽性に合わせて、オーケストラのようなダイナミックレンジの広さを意識した繊細なドラミングを実現するサウンド作りを心がけている。

比較的安価に音を近づける機材【MOONRIDERS・夏秋文尚】

MOONRIDERSの夏秋文尚サウンドを手頃な価格で再現するなら、ヴィンテージ感のあるLudwigライクなメイプルキットがベースになります。Pearl Export EXLなどのミドルレンジキットに、Evans G2コーテッドヘッドを組み合わせることで、温かみのある鳴りに近づけられます。スネアはPearl Sensitoneスチールモデル（5〜6万円）が夏秋氏のシャープな粒立ちを彷彿とさせるでしょう。

シンバルはZildjian A Customシリーズのミディアム〜シンタイプを中心に揃えると近いニュアンスが得られます。特にライドはピンポイントなスティックワークが特徴的な夏秋氏のプレイに合わせて、定番のZildjian A Custom 20インチが費用対効果に優れています。中古市場を利用すれば3〜4万円程度で手に入るため、コストパフォーマンスも高いでしょう。

フットワークではTama Iron Cobra 200シリーズ（2万円前後）が夏秋氏の繊細なペダルワークを再現するのに適しています。MOONRIDERSのニューウェイブ〜オルタナティブロックのグルーヴ感を出すには、ドラムセッティングも重要で、比較的フラットでコンパクトなセッティングを心がけるとよいでしょう。また、チューニングは若干高めにすることで、夏秋氏の特徴的なカッティング感のある音色に近づけられます。

比較的安価に音を近づける機材表【MOONRIDERS・夏秋文尚】

ライブセットアップについて【MOONRIDERS・夏秋文尚】

MOONRIDERSのドラマー夏秋文尚は、ステージ後方中央に配置されることが多い。バンドのサウンドを後方から支える位置取りで、他のメンバーとの距離感を保ちながらも視線を合わせやすい配置となっている。ドラムセットはシンプルながらも要所を押さえた構成で、特にスネアドラムの存在感が際立っている。

マイキングについては、キックドラムには内側と外側の2種類のマイクを配置し、スネアには上下からマイクを設置する傾向がある。オーバーヘッドマイクは左右対称に2本配置され、シンバルの繊細な音色も逃さない。ライブ会場の音響環境に合わせて細かな調整を行うこともあり、音へのこだわりが感じられる。

代表的なライブ映像では、夏秋のダイナミックなプレイスタイルと正確なリズムキープが印象的だ。特に鈴木慶美との絶妙な呼吸が感じられる演奏や、白井良明のギターソロ時のサポートなど、バンド全体の音楽性を引き立てるプレイが見どころとなっている。また、演奏中の表情や姿勢からも、45年以上続くバンドを支え続けてきた確かな技術と情熱が伝わってくる。

総括まとめ【MOONRIDERS・夏秋文尚】

ムーンライダースの夏秋文尚は、シンプルながら独自の存在感を放つドラミングが特徴だ。バンドの音楽性に寄り添いつつも、「音楽をカタチにする」というポリシーのもと、曲の本質を捉えたプレイで40年以上にわたり鈴木慶美の楽曲を支え続けている。

再現する上で重要なのは、シンプルなセットアップと繊細なダイナミクスの表現力だ。特にスネアワークの抑揚と、シンバルのニュアンス豊かな使い方が彼のサウンドの要となっている。曲の空気感を大切にしたタイム感覚と、過不足ない音数での演奏が本質だ。

夏秋のアプローチは特定の機材への依存よりも、音楽そのものと向き合う姿勢にある。テクニックの誇示よりも、曲の世界観を表現することを重視し、シンプルながらも説得力のある演奏を追求している点が、彼の長いキャリアを支える根幹となっている。

本記事参照サイト【MOONRIDERS・夏秋文尚】

本記事は下記公式サイト等を参照して作成しています。

• Wikipedia
• Guitar Magazine
• S&R Records
• Real Sound