【ACIDMAN・浦山一悟】風ドラムサウンドの作り方＋使用機材セッティングまとめ｜セット・スネア・シンバル・ペダル

【浦山一悟】ACIDMAN 始めに

浦山一悟は、オルタナティブロックバンドACIDMANのドラマーとして、精密かつダイナミックなリズムワークで知られています。安定したビートキープと繊細なニュアンスの表現が特徴で、バンドの楽曲に不可欠な土台を提供しています。

彼のプレイスタイルは、力強いバスドラムのキックと細やかなハイハットワークが特徴的で、曲の展開に合わせて緩急自在に変化させる表現力を持っています。ACIDMANの代表曲「赤橙」や「ALMA」では、浦山の叩き出す複雑なリズムパターンが楽曲の疾走感や浮遊感を生み出し、バンドのサウンドに重要な要素となっています。

ACIDMANの実験的な音楽性と繊細な感情表現において、浦山のドラミングは単なるリズムキープに留まらず、感情を伝える重要な表現手段として機能しています。時に静寂を感じさせるような繊細なタッチから、爆発的なクレッシェンドまで、楽曲の世界観を広げる重要な役割を果たしています。

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使用ドラムセット（シェル）一覧と特徴【ACIDMAN・浦山一悟】

ACIDMANのドラマー浦山一悟は複数のドラムキットを使い分けている。Pearlの「Masters Maple」はメイプルシェルによる温かみのある音色が特徴で、サウンドウッド製シェルが響きの深さを生み出し、ライブでの基本セットとして活躍。同じくPearlの「Masters Custom」はバーチ材を使用したモデルで、よりシャープでパンチの効いたサウンドを求める場面で使用される。 DWの「Standard Maple」は輪島塗特注モデルという特別仕様で、美しい見た目と共にメイプル材ならではの豊かな中低域を持ち、レコーディングでの繊細な表現に活用。TAMAの「STAR Maple」は「AQUA」のミュージックビデオ撮影で使用され、標準より若干小さめのフロアタム構成で機動性に優れている。 スネアドラムはTAMA「STARPHONIC」ブラスモデルと「STAR Bubinga」を使い分け、前者は輪郭のはっきりとした明るい音色、後者はブビンガ材による豊かな倍音と温かみのある音色が特徴となっている。

使用ドラムセット（シェル）機材表【ACIDMAN・浦山一悟】

使用スネアドラムの種類と特徴【ACIDMAN・浦山一悟】

ACIDMANのドラマー・浦山一悟は多彩なスネアドラムを使い分けています。メインとして使用するYAMAHAの80’sヴィンテージモデルのブラスは、EVANS POWER CENTER REVERSE DOTヘッドと組み合わせ、パワフルで芯のある音を実現。Ludwigの名器BLACK BEAUTYはSOULスネアとして重宝し、温かみと輪郭がはっきりした音色が特徴です。 エフェクト系にはPearlのSENSITONEスティールを使用し、加工を前提とした音作りに。TAMAのSTARPHONICブラスはファットでタイトな音色が出せるよう調整されています。MEINLのGENERATION Xスティールはサブスネアとして配置され、小口径ながらアクセントを効かせる役割を担当。深い響きを求める時にはTAMAのバーチ/バブンガ素材のSTARCLASSIC BBを使用し、低音の豊かさを活かしています。ヘッドはG1 COATEDを多用し、温かみのある音質を基本としています。

使用スネアドラム機材表【ACIDMAN・浦山一悟】

使用シンバルの構成と種類と特徴【ACIDMAN・浦山一悟】

ACIDMANのドラマー浦山一悟氏は、MEINLシンバルを中心としたセットアップを採用しています。ハイハットには14″のByzance Vintageを使用し、マルチプルな表現に対応する柔軟性を持たせています。クラッシュシンバルは16″のMB20 Heavy Crash、17″と18″のByzance Vintageを配置し、それぞれ重厚な高音域、温かみのある音色、アタックとパワーのバランスが取れた特性を活かしています。 ライドシンバルには20″のByzance Sand Rideを採用し、ドライでアタックが明瞭な音色を実現。アクセント用には10″のByzance Traditional Splashを、効果音的な使用には18″のByzance Chinaを配置しています。また、特徴的なのが16″+16″のByzance Extra DryとClassics Customを組み合わせたスタックで、独特なノイズ効果を生み出しています。このバラエティ豊かなMEINLシンバル構成が、ACIDMANサウンドの多様な表現力を支えています。

使用シンバル機材表【ACIDMAN・浦山一悟】

使用ペダル・ハードウェアの構成と種類と特徴【ACIDMAN・浦山一悟】

ACIDMANのドラマー浦山一悟氏は、ハードウェアにもこだわりを持っています。キックペダルには最上位モデルであるSONORのSpeed Kingを愛用し、その確かな踏み心地と反応の速さを演奏に活かしています。TAMAのドラムスローンTS905は安定性が高く、長時間のライブでも安心感があります。 ハイハット周りにはTAMAのHC84BWスタンドを採用し、スムーズな動作性で繊細なフットワークを実現。スネアスタンドはSS905のバスケットタイプを使用しています。シンバルスタンドは安定感のあるHC83BWのストレートタイプと角度調整が容易なHC82BWブームスタンドを組み合わせています。 タムマウントにはTAMAのMTH900ASを採用し、Star-Castマウンティングシステムによる安定したセッティングを実現。また、CB90Fシンバルブームをアタッチメントとして使用し、自由度の高いセッティングを可能にしています。

使用ペダル・ハードウェア機材表【ACIDMAN・浦山一悟】

使用スローン（椅子）＆スティック種類と特徴【ACIDMAN・浦山一悟】

ACIDMANのドラマー浦山一悟は、SONORの最上位モデル「Speed King」キックペダルを愛用している。その高精度な踏み心地とレスポンスの速さが、彼の繊細かつダイナミックなフットワークを支えている。ハードウェアはTAMAを中心に構成しており、TAMAのSS905スネアスタンドはバスケットタイプで、スネアの固定が確実。HC84BWハイハットスタンドはスムーズな動作性を誇り、TS905ドラムスローンは長時間の演奏でも安定したプレイをサポートする。 シンバルスタンドは三脚タイプのHC83BWストレートスタンドと、角度調整が容易なHC82BWブームスタンドを併用。タムはMTH900ASタムホルダーでマウントし、Star-Castシステムによる共鳴の妨げない設計が特徴的だ。さらにCB90Fシンバルブームをアタッチメントとして活用し、限られたスペースでも理想的な配置を実現している。このセッティングが浦山の複雑なリズムワークを可能にしている。

チューニング・サウンドメイク・EQの工夫と特徴【ACIDMAN・浦山一悟】

浦山一悟のドラムセッティングでは、スネアはレゾナントヘッドを比較的強めに張り、ドライなアタックが特徴的。バスドラムはフロントヘッドにポート（穴）を開け、内部にムーンジェルを配置してサステインを調整している。タムは上下のテンションの差をつけることで、低音の芯を残しながらもアタック感を出すチューニングを採用。特にフロアタムは6番目の倍音を強調できるよう、オーバートーンの調整に時間をかけている。

ミックス処理では、ATPサウンドの要となるスネアは300Hz付近をわずかにカットし、2〜4kHzのアタック感を強調。バスドラムは60Hz前後を持ち上げて重低音を確保しつつ、3.5kHzのアタック部分を強調してパンチ感を出す。全体的にはコンプレッションはゆるめに設定し、特にタムはアタックタイム10ms、リリースタイム100ms程度でダイナミクスを保ちながら芯の部分を整える処理が施される。

レコーディングとライブでは、スタジオではルームマイクを多用して空間の広がりを強調するのに対し、ライブではゲートをやや強めにかけて分離感を確保する違いがある。また「ALMA」などの静謐な楽曲では、打面にタオルを置いて倍音を抑制しているのに対し、「GREEN CHORD」などのロック曲ではオープンチューニングで倍音の広がりを活かすなど、楽曲に合わせた使い分けも特徴だ。

比較的安価に音を近づける機材【ACIDMAN・浦山一悟】

浦山一悟のサウンドに近づくには、まずMEINLのByzanceシリーズに似た中価格帯シンバルとして、同メーカーのClassics CustomシリーズやPaiste PST7が代替として適しています。特にCrashとRideの組み合わせは彼の繊細なプレイスタイルを表現できるポイントで、入門機材から卒業したい方にもちょうど良いバランスです。

スネアドラムは高額なBradyなどの木製スネアが理想ですが、初期投資を抑えるなら、TamaのS.L.P.シリーズやPearlのModernUtilityがコスパに優れています。深さのあるウッドシェルを選び、チューニングを少し高めに設定することで、ACIDMANのクリアで力強い音色に近づけることができるでしょう。

セット全体としては、Roland VAD506などのハイエンド電子ドラムの代わりに、TD-17KVXなどの中価格帯モデルを選ぶのも一案です。キックペダルはDW9000シリーズの代わりにPearl P-930やTama Iron Cobraなど、ミドルクラスのモデルで十分な反応性を得られます。メーカーにこだわらず、自分のプレイスタイルに合った感触のものを選ぶことが重要です。

比較的安価に音を近づける機材表【ACIDMAN・浦山一悟】

ライブセットアップについて【ACIDMAN・浦山一悟】

ACIDMANの浦山一悟は、基本的にドラムをバンド編成の中央やや後方に配置する傾向がある。「RELOOP TOUR」などの大規模なライブでは、ドラムセットを360度見渡せるステージングも採用しており、客席からの視認性を重視している。彼のセットアップはタムを3つ配置し、シンバルも複数使用する拡張的なものが特徴だ。

マイキングについては、キックドラムには内側と外側の両方にマイクを設置し、スネアドラムには上部と下部からのマイキングを行うケースが多い。オーバーヘッドマイクは左右対称に配置され、シンバルの響きと全体のバランスを捉える工夫がされている。近年ではローランドの電子ドラムVAD506も併用するなど、音作りの幅も広がっている。

ライブ映像での見どころは、「シアーイン・クリムゾン」や「赤橙」などの楽曲での緩急の効いたドラミングだ。特に、繊細なゴーストノートから一気に爆発するダイナミクスの変化や、楽曲の展開に合わせた表情豊かなシンバルワークは、映像でも注目すべきポイントとなっている。浦山のパフォーマンスは常に音楽性と技術の高次元な融合を感じさせる。

総括まとめ【ACIDMAN・浦山一悟】

浦山一悟のドラミングは、正確無比なタイム感と繊細なニュアンスの共存が核となっている。AClDMANの楽曲では独特のグルーヴ感を生み出し、シンプルながらも奥行きのある表現で、バンドサウンドの土台を支えている。彼のプレイは演奏技術だけでなく、曲の世界観を理解した情感豊かな表現力が光る。

彼のサウンドを再現するポイントは、繊細なタッチを活かせるシステムドラムとドライなチューニングにある。スネアは芯のある高めの音色を好み、シンバルはMEINL製のダークでドライな音色が特徴的。ハイハットワークの緻密さとライドシンバルの粒立ちが、彼のグルーヴ感を構成する重要な要素となっている。

浦山は機材に固執せず、どんな環境でも自身の音楽性を表現できる柔軟性を持つ。電子ドラムと生ドラムの両方を使いこなし、各楽器の特性を理解した上で、本質的なグルーヴと表現力を追求する姿勢がある。機材は表現のための道具と捉え、自身の感性と音楽性を最優先にした演奏スタイルを貫いている。

本記事参照サイト【ACIDMAN・浦山一悟】

本記事は下記公式サイト等を参照して作成しています。

• ACIDMAN Official Site
• MEINL (Manufacturer)
• Roland (Manufacturer)
• 音楽ナタリー (Media)