【NUMBER GIRL・アヒト・イナザワ】風ドラムサウンドの作り方＋使用機材セッティングまとめ｜セット・スネア・シンバル・ペダル

【アヒト・イナザワ】NUMBER GIRL 始めに

アヒト・イナザワは、1990年代後半から2000年代初頭に活動し、2019年に再結成したNUMBER GIRLのドラマーとして知られています。パワフルかつ正確なビートと複雑なリズムパターンを特徴とし、バンドのノイジーでダイナミックなサウンドを支える重要な存在です。

彼のドラミングスタイルは力強いキック、スネアのバックビートが特徴的で、「透明少女」や「YOUNG GIRL SEVENTEEN」などの代表曲において、激しくも繊細な演奏で楽曲を牽引しています。NUMBER GIRLのポストロック、オルタナティブロックを基調とした実験的な音楽性において、イナザワのリズム感は不可欠な要素となっています。

CANOPUS製ドラムを愛用し、特徴的なチューニングと独自のセッティングで、バンド特有の音像を形成することに貢献しています。向井秀徳のギターと向川千晶のベースとともに生み出す高密度のグルーヴは、日本のロックシーンに大きな影響を与えました。

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使用ドラムセット（シェル）一覧と特徴【NUMBER GIRL・アヒト・イナザワ】

NUMBER GIRLのドラマー、アヒト・イナザワは複数のドラムセットを使い分けてきました。バンド初期には Pearl Masters Custom（22×16/12×8/16×16）を使用し、メイプルシェルによる基本的な音作りを行っていました。その後、TAMA Starclassic Maple（22×16/13×9/16×16）に移行し、明るく芯のあるサウンドを獲得。ライブパフォーマンスでは DW Collector’s Series（22×18/12×9/16×16）も使用し、より豊かな低音と存在感を出しています。 近年は Canopus との関係が深まり、Canopus “The MAPLE”（22×16/12×8/16×16）のソリッドメイプルによるウォームなトーンや、Canopus Drums “Yaiba”（22×16/13×9/16×16）のシャープなエッジとアタックが特徴的なキットを活用。また Canopus Neo-Vintage NV60-M（22×14/13×9/16×16）も使用し、伝統的な音色と現代的な機能性のバランスを取り入れています。彼のセットアップは基本的にバスドラム、タムタム、フロアタムの3点構成で、メイプル材の温かみのある音色を好んでいます。

使用ドラムセット（シェル）機材表【NUMBER GIRL・アヒト・イナザワ】

使用スネアドラムの種類と特徴【NUMBER GIRL・アヒト・イナザワ】

NUMBER GIRLのドラマー、アヒト・イナザワは主にCanopusのスネアドラムを愛用しています。メインとして使用しているのは、Type 22BRモデル（真鍮製14×6.5インチ）で、明るく抜けの良いサウンドが特徴です。楽曲の要求に応じて、Early Type Brassモデル（真鍮製14×5インチ）も使い分け、こちらはヴィンテージ感のある音色を生み出します。 また、Vintage Brassモデル（真鍮製14×6.5インチ）は豊かな倍音とアタック感を持ち、バンドのエネルギッシュな演奏を支えています。より温かみのある音色が必要な場面ではMapleモデル（メイプル製14×5.5インチ）を選択し、バランスの良い響きを実現。さらに、Aluminum One Series（アルミ製14×6.5インチ）はクリアでパワフルな音を求める楽曲で活躍しています。 全てのモデルにはコーテッドヘッドと20本スナッピーを採用し、NUMBER GIRLの独特なサウンドを作り上げています。

使用スネアドラム機材表【NUMBER GIRL・アヒト・イナザワ】

使用シンバルの構成と種類と特徴【NUMBER GIRL・アヒト・イナザワ】

NUMBER GIRLのドラマーとして知られるアヒト・イナザワは、Zildjianシンバルをセットアップの中心に据えています。ハイハットには伝統的なサウンドで定評のある14″のK Lightを使用。クラッシュは音色の異なる3種類を配置し、明るくクリアな音色の18″A Custom、低めでダークな音色の16″K Custom Dark、そしてパワフルでブライトな音質の17″A Customを使い分けています。ライドには20″のKを採用し、ダークでウォームなサウンドを生み出しています。さらに、アクセント用に10″のA Custom Splashと、アタックの強いエフェクトサウンドを持つ18″のOriental China Trashを配置。これらのシンバル構成はNUMBER GIRLの激しくも繊細な音楽性を支える重要な要素となっています。

使用シンバル機材表【NUMBER GIRL・アヒト・イナザワ】

使用ペダル・ハードウェアの構成と種類と特徴【NUMBER GIRL・アヒト・イナザワ】

NUMBER GIRLのドラマー、アヒト・イナザワが愛用するハードウェアはCANOPUS製のものが中心となっています。彼のセットアップでは、CANOPUS BULLET SPEEDMASTERキックペダルが特徴的で、シングルチェーンの素直な踏み心地と優れたレスポンスで激しいビートを支えています。また、ライブでの激しい演奏にも対応できるCANOPUS BULLET HI-HAT STANDは、軽快な動作性によってテクニカルなハイハットワークを可能にしています。 スネア周りにはCANOPUS BULLET SNARE STANDを採用し、スリムでモダンなデザインながら確実なホールド力を誇ります。シンバルセッティングではCANOPUS BOOM CYMBAL STANDを使用し、安定した設置感で激しいプレイ中でもぶれない性能を発揮。タム取り付けにはCANOPUS TOM HOLDERを採用し、確実な固定力でセッティングの安定性を確保しています。 長時間のライブやレコーディングでも疲労を軽減するCANOPUS DRUM THRONEも重要なアイテムで、時にはCANOPUS BULLET DOUBLE PEDALを用いた二足のプレイも見せるなど、反応の良いツインペダルの特性を活かした演奏を展開しています。

使用ペダル・ハードウェア機材表【NUMBER GIRL・アヒト・イナザワ】

使用スローン（椅子）＆スティック種類と特徴【NUMBER GIRL・アヒト・イナザワ】

NUMBER GIRLのドラマー、アヒト・イナザワが愛用するハードウェアはCANOPUS製のものが中心となっています。彼のセットアップでは、CANOPUS BULLET SPEEDMASTERキックペダルが特徴的で、シングルチェーンの素直な踏み心地と優れたレスポンスで激しいビートを支えています。また、ライブでの激しい演奏にも対応できるCANOPUS BULLET HI-HAT STANDは、軽快な動作性によってテクニカルなハイハットワークを可能にしています。 スネア周りにはCANOPUS BULLET SNARE STANDを採用し、スリムでモダンなデザインながら確実なホールド力を誇ります。シンバルセッティングではCANOPUS BOOM CYMBAL STANDを使用し、安定した設置感で激しいプレイ中でもぶれない性能を発揮。タム取り付けにはCANOPUS TOM HOLDERを採用し、確実な固定力でセッティングの安定性を確保しています。 長時間のライブやレコーディングでも疲労を軽減するCANOPUS DRUM THRONEも重要なアイテムで、時にはCANOPUS BULLET DOUBLE PEDALを用いた二足のプレイも見せるなど、反応の良いツインペダルの特性を活かした演奏を展開しています。

チューニング・サウンドメイク・EQの工夫と特徴【NUMBER GIRL・アヒト・イナザワ】

アヒト・イナザワはNUMBER GIRLのサウンドを支えるドラマーとして、スネアは打面をやや高めに張り、裏面はそれより若干緩めにチューニングする特徴があります。キックドラムには内部にフェルトパッドを配置し、適度な減衰を施すことで「School Girl Bye Bye」などに見られる鋭いアタックと適度な低域を両立させています。特にスネアは、打面端にムーンジェルを1〜2個配置し、不要な倍音を抑えつつもバンドの激しさを表現するための芯のある音を確保しています。

レコーディング時のミックス処理では、キックドラムは60Hz付近をブーストして重みを出しつつ、4kHz帯域を強調してアタックを確保。スネアには200Hz周辺をカットし、3kHz〜5kHzをブーストして抜けを良くする処理が施されています。コンプレッサーは比較的強めの設定（4:1〜6:1程度）で、アタック時間は速め（5ms前後）に設定し、NUMBER GIRLの激しい演奏でも一貫性のある音圧を維持しています。定位は基本的にステレオですが、キックとスネアはセンターに置かれることが多いです。

ライブではレコーディングと比べてアタック感を重視した調整が行われ、特にハイハットとシンバルの明瞭さを確保するため、6kHz〜10kHz帯域を強調する傾向があります。タムはゲートをやや強めにかけることで、他の楽器との干渉を防ぎつつも、「YOUNG GIRL SEVENTEEN」などのフィルインの際の力強さを損なわないバランスに調整されています。全体として、ハイミッド〜ハイ領域のエッジを効かせつつも、過度な高域強調は避け、NUMBER GIRLの荒々しくも緻密なバンドサウンドを支えるドラムサウンドを実現しています。

比較的安価に音を近づける機材【NUMBER GIRL・アヒト・イナザワ】

アヒト・イナザワのNUMBER GIRL時代のドラムサウンドに近づけるなら、鳴りの良いメイプルシェルがおすすめです。エントリーモデルでは Pearl Export EXXやTama Imperialstarが手頃な選択肢になります。スネアはメタルサウンドが特徴的で、Pearl Sensitoneやその廉価版のパワーベイトスネアが良いでしょう。イナザワ氏の力強いヒットをサポートするスネアとして相性が良いと言えます。

シンバルはZildjianの明るくパンチのあるサウンドが近いと言われています。予算を抑えるならZildjian Planet Zシリーズか、Paiste PST 5が適しています。特にクラッシュシンバルは硬質な音色が特徴的なので、18インチのミディアムクラッシュを揃えると良いでしょう。ハイハットも同様に14インチのミディアム〜ヘビーを選ぶとバンドサウンドに馴染みます。

フットワークについては、シングルペダルでTama Iron Cobra 200シリーズやPearl P-930などのミドルレンジモデルで十分です。アヒト・イナザワはキックの音をしっかり鳴らすプレイスタイルなので、反発力と安定感のあるペダルを選ぶと良いでしょう。全体的に見ると、高価な機材よりも演奏技術や独特のグルーヴ感を研究する方が、彼のサウンドに近づく近道になるかもしれません。

比較的安価に音を近づける機材表【NUMBER GIRL・アヒト・イナザワ】

ライブセットアップについて【NUMBER GIRL・アヒト・イナザワ】

アヒト・イナザワは通常ステージ右側（観客から見て左）に配置され、向井秀徳（Vo/Gt）や田渕ひさ子（Gt）との視線の交わりを重視したセッティングが特徴的です。ドラムセットはシンバルを高めに配置し、スネアに複数のマイクを立てることで鋭いアタック音を強調する傾向があります。オーバーヘッドマイクは広めに設置され、バンド全体の音の広がりを捉えています。

マイキングではキックドラムに2本、スネアの上下に各1本、タムに1〜2本、オーバーヘッドに2本という基本構成を採用し、特にスネアは繊細なニュアンスを拾うためにマイク位置に細心の注意が払われています。ライブ音響エンジニアとの綿密な打ち合わせにより、楽曲ごとに音圧バランスを調整する徹底ぶりも知られています。

代表的なライブ映像としては2019年の復活公演「TOUR ALIEN FIELD」が挙げられ、「YOUNG GIRL SEVENTEEN」での激しいシンバルワークと精密なキックワークの対比、「透明少女」での繊細かつダイナミックな演奏が見どころです。また「鉄風鋭男」では同期のないタイトなリズムセクションが堪能でき、ドラミングの引き出しの多さを確認できます。

総括まとめ【NUMBER GIRL・アヒト・イナザワ】

アヒト・イナザワのドラミングはNUMBER GIRLのノイジーかつメロディックなサウンドの要。16ビートを基調としながらも、タイトでシャープなビートとハイハットワークが特徴的で、彼の力強くも繊細なグルーヴ感が楽曲のエネルギーを支えている。

再現には、ややドライなチューニングのスネアと、中音域を抑えたシンバルが重要。キャノンボールのキックを含むドラムセットはコンパクトながら鋭いアタックと豊かな鳴りを両立させ、彼独自のフレージングを可能にしている。

しかし彼のプレイスタイルの本質は機材よりも、ロックとジャズの双方の要素を取り入れた独自のアプローチにある。機材は道具に過ぎず、彼自身が「自分の音」を大切にする姿勢こそが、NUMBER GIRLの音楽性を支える基盤となっている。

本記事参照サイト【NUMBER GIRL・アヒト・イナザワ】

本記事は下記公式サイト等を参照して作成しています。

• CANOPUS DRUMS (Manufacturer)
• DRUMS MAGAZINE (Media)
• リットーミュージック (Publisher)
• Fender News (Manufacturer)