【TUBE・松本玲二】風ドラムサウンドの作り方＋使用機材セッティングまとめ｜セット・スネア・シンバル・ペダル

【松本玲二】TUBE 始めに

松本玲二はTUBEのドラマーとして、バンドのサマーソングを支える安定したグルーヴ感が特徴です。パワフルでありながら繊細なバランス感覚を持ち、夏を象徴するアップテンポな楽曲から感情豊かなバラードまで幅広く対応します。

「シーズン・イン・ザ・サン」や「Beach Party」などの代表曲では、爽やかなビートと正確なタイミングで曲を前に推し進める役割を担っています。西海岸風のサウンドに日本的な情感を取り入れたTUBEのミュージックスタイルの中で、松本のドラミングは要となっています。

技術的には16ビートを基調としたクリアなストロークと力強いキックドラムの組み合わせが松本流と言えるでしょう。そのプレイスタイルはTUBEの明るく開放的なサウンドと完璧にマッチし、バンドの長年の人気を支える重要な要素となっています。

YouTubeで松本玲二のプレイをチェック → こちら

使用ドラムセット（シェル）一覧と特徴【TUBE・松本玲二】

TUBEのドラマー松本玲二は長年にわたり様々なドラムセットを使い分けてきました。初期からYamahaのRecording Customを愛用し、バーチ材の力強さとバランスの良さを生かしたプレイが特徴です。ライブではPearlのSession Customを使用することも多く、22インチのバスドラムに10、12インチのタムと16、18インチのフロアタムという構成で、バーチの鋭いアタックと豊かな中低域を活かしています。 スタジオワークではYamahaのMaple Customを好んで使用し、温かみのある音色で楽曲に深みを与えています。またPearlのMasters Customも愛用しており、メイプル材特有のパワフルでクリアな音質がTUBEのサマーチューンに最適なサウンドを提供しています。 近年ではPearlのConcept Seriesも取り入れ、現代的なサウンドを追求。特にビーチ材を使用したYamahaのBeech Customは中低域の力強さとクリアな高域が特徴で、スタジアムでの演奏に適したセッティングとして活躍しています。

使用ドラムセット（シェル）機材表【TUBE・松本玲二】

使用スネアドラムの種類と特徴【TUBE・松本玲二】

松本玲二はTUBEのスタンダードスネアとしてYamaha Maple Customを愛用しています。メイプル材の14×5.5インチで、コーテッドヘッドと20本スナッピーにより温かみのあるミドルレンジを実現。ライブではTama Starclassic Mapleも使用し、カスタムスナッピーによる調整で会場に合わせた音作りをしています。金属系では、Ludwig Steve Jordan Signature Black Beautyのブラスゲーミッシュ素材がドライで抜けの良い音色を提供。同じくYamaha Steve Gaddモデルはブラス製で「ひまわり」の録音に使用され、繊細なニュアンスを表現。重厚な音を求める際は70年代の深胴Slingerland Radio King、明るい音色が特徴のSonor PAiSte Seriesブロンズスネアも使い分け、幅広い音域と表現力を持たせています。

使用スネアドラム機材表【TUBE・松本玲二】

使用シンバルの構成と種類と特徴【TUBE・松本玲二】

TUBEのドラマー松本玲二は、Zildjianシンバルを中心としたセットアップで安定感のある演奏を支えています。ハイハットには14″のK Constantinopleを使用し、ヴィンテージライクな音色で繊細なニュアンスを表現。クラッシュシンバルは複数の種類を配置し、16″のK Custom Darkで暖かみのある倍音を、18″のA Customで明るい立ち上がりを、19″のK Dark Medium Thinで豊かな中域を引き出しています。 ライドには20″のK Customを採用し、ドライでジャジーな音色を活かしたフレージングが特徴です。アクセント用には10″のA Custom Splashを効果的に配置。エフェクトサウンド用として18″のOriental China Trashと10″のZXT Trashformerを組み合わせ、音の輪郭を広げています。これらZildjianシンバルの組み合わせにより、サーフミュージックからポップロックまで幅広いTUBEの音楽性に対応しています。

使用シンバル機材表【TUBE・松本玲二】

使用ペダル・ハードウェアの構成と種類と特徴【TUBE・松本玲二】

TUBEのドラマー松本玲二は、多彩なパワフルプレイを支えるハードウェア選びにもこだわりを持つ。キックペダルはYamaha FP9310をメインに使用し、チェーンドライブ特有のパワーと応答性を活かしている。ツアー時にはPearl Eliminatorも状況に応じて採用。ダブルキックではTAMA HP900PTWスピードコブラのカスタムモデルを使い、高速プレイを実現している。 ハイハットスタンドはTAMA HH905を使用し、繊細なフットワークをサポート。シンバルセッティングにはYamaha CS-810ブームスタンドを配置し、安定感を確保。スネアドラムにはCanopus CDBS-1スタンドを採用し、素早いセッティング調整を可能にしている。 タム取り付けにはGibraltar 9700UAユニバーサルホルダーで自由なポジショニングを実現。長時間のライブでもYamaha DS-840スローンで疲労を軽減し、TAMA MSB30マグネット付きチューニングキーで即座のチューニング調整を行う構成となっている。

使用ペダル・ハードウェア機材表【TUBE・松本玲二】

使用スローン（椅子）＆スティック種類と特徴【TUBE・松本玲二】

TUBEのドラマー松本玲二は、多彩なパワフルプレイを支えるハードウェア選びにもこだわりを持つ。キックペダルはYamaha FP9310をメインに使用し、チェーンドライブ特有のパワーと応答性を活かしている。ツアー時にはPearl Eliminatorも状況に応じて採用。ダブルキックではTAMA HP900PTWスピードコブラのカスタムモデルを使い、高速プレイを実現している。 ハイハットスタンドはTAMA HH905を使用し、繊細なフットワークをサポート。シンバルセッティングにはYamaha CS-810ブームスタンドを配置し、安定感を確保。スネアドラムにはCanopus CDBS-1スタンドを採用し、素早いセッティング調整を可能にしている。 タム取り付けにはGibraltar 9700UAユニバーサルホルダーで自由なポジショニングを実現。長時間のライブでもYamaha DS-840スローンで疲労を軽減し、TAMA MSB30マグネット付きチューニングキーで即座のチューニング調整を行う構成となっている。

チューニング・サウンドメイク・EQの工夫と特徴【TUBE・松本玲二】

松本玲二氏のドラムは、バスドラムの打面をやや緩め（60%程度の張り）にし、裏側は80%程度と少しタイトに調整するのが特徴です。スネアには両面にムーンジェルを1〜2個配置し、バラードではリム側にも追加して余韻を抑制。タムは打面を中央からやや外側で叩くことで、80-120Hz帯の豊かな低域と300-500Hz帯の芯のある中域を両立させています。特にTUBEのサーフサウンドに欠かせないフロアタムは、裏面にテープを部分的に貼り、400Hz付近をわずかに抑えることで粒立ちを向上させています。

ミックス処理では、スネアに3-5kHzを+3dB程度ブーストし、アタック感を強調。同時に200-250Hz帯を-2dB程度カットしてモコモコ感を抑制しています。バスドラムは40-60Hzの超低域に加え、2-4kHz帯を+2dB強調してビーターのアタックを際立たせ、コンプレッサーはアタックタイム5ms・レシオ4:1程度の設定で安定感を確保。ハイハットとシンバルは10kHz以上をわずかに持ち上げ、空間的な広がりを演出しています。定位は基本的にドラマー視点ですが、シンバル類は若干広めに設定しています。

ライブとレコーディングでは明確な使い分けをしており、レコーディング時はスネアの打面を若干タイトに調整し、リム付近にもムーンジェルを追加して残響を抑制。全体的にゲートの閾値を上げてセパレーションを高めています。対してライブでは、会場の反響を考慮してバスドラムの低域（60-100Hz）をやや抑え、代わりに800Hz-1kHzのパンチ感を強調。タムやシンバルの余韻も長めに設定し、大きな会場でも芯のあるサウンドを実現しています。特に「シーズン・イン・ザ・サン」などの代表曲では、リゾート感溢れる開放的なサウンドづくりを心掛けています。

比較的安価に音を近づける機材【TUBE・松本玲二】

TUBEの松本玲二が奏でるクリアなドラムサウンドは、Pearl Reference Pure シリーズがベースとなっています。コストを抑えるなら、Pearl Export EXXシリーズ（5〜8万円台）やYamaha Stage Customシリーズ（6〜9万円台）がコストパフォーマンス良好です。特にメイプル・バーチの混合シェルは、松本氏の好むパワフルでありながら抜けの良い音色に近づけるのに最適です。

スネアドラムは、Yamahaメイプルカスタムのようなメイプル材を使用した14インチを選ぶとTUBEのポップなロックサウンドに近づけられます。手頃な代替品としてPearl Sensitone（3〜4万円）やLudwig Acrolite（中古で2〜3万円）がおすすめです。シンバルはZildjian Aシリーズに近い音色のSabian XSRシリーズ（ハイハット2〜3万円、クラッシュ1万円台）が価格を抑えつつ明るいサウンドを実現できます。

ペダルは松本氏が愛用するPearl Eliminator（約2万円）の代わりに、Pearl P-930（約1万円）やTama Iron Cobra 200（約1万円）でコスト削減できます。チューニングの工夫も重要で、タムは比較的低めに、スネアは中高音域を強調すると、TUBEのサマーロックサウンドに近づきます。機材選びよりも正確なチューニングと松本氏のバックビートを意識した演奏アプローチが、より本質的なサウンド再現につながるでしょう。

比較的安価に音を近づける機材表【TUBE・松本玲二】

ライブセットアップについて【TUBE・松本玲二】

松本玲二のドラムセットは後方中央に配置され、ライブでの視認性を確保するために若干高めのライザー上に設置される傾向がある。特徴的なのは、ドラムシールドを使用しながらも、バンドメンバーとのアイコンタクトが取りやすいよう前方の壁を低めに設定している点だ。TUBE特有の爽やかなサウンドを支えるために、シンバルは複数配置され、特にクラッシュシンバルは左右に2〜3枚が配備されている。

マイキングについては、キックドラムに深めに設置されたダイナミックマイク、スネアには上下からのマイクセッティングが特徴的である。トムには各々専用のマイクが取り付けられ、オーバーヘッドには2本のコンデンサーマイクが配置される。ライブならではの工夫として、ステージモニターは足元に配置され、バンドサウンドを正確に把握できる環境を整えている。

代表的なライブ映像では「シーズン・イン・ザ・サン」などの人気曲演奏時、松本のキレのあるフィルインと安定したグルーヴ感が見どころである。特に夏フェスでの演奏では、テンポよく進行するサーフサウンドを支える正確なタイム感と、サビでの力強いバックビートが印象的だ。また、MCなどの合間にも絶えずスティックを回し続ける独特のパフォーマンススタイルも松本玲二の魅力となっている。

総括まとめ【TUBE・松本玲二】

松本玲二のドラミングは、TUBEのサマーチューンに欠かせないグルーヴ感が特徴だ。安定した16ビートのタイトなバックビートを基本に、曲の展開に合わせた絶妙なフィルインとダイナミクスで、バンドのサウンドを力強く支えている。特にライブでの安定感は群を抜き、終始力強く叩き続けながらも繊細なニュアンスを表現する技術が光る。

音作りの再現ポイントは、深めのチューニングによる芯のあるスネアサウンドと、輪郭のはっきりしたタムの響きだ。クリアでパンチのあるキック音と、明るめのライドシンバルを組み合わせることで、TUBEらしい爽やかなグルーヴを生み出している。また、オープンハイハットの使い方も特徴的で、サビでの開放感を演出する重要な要素となっている。

松本は長年の経験から、機材よりも奏者自身の感性と技術を重視する姿勢を貫いている。どんな環境でも安定したパフォーマンスができるよう、基本を大切にしながらも自身の音楽性を失わない姿勢は、多くのドラマーの模範となっている。機材に頼りすぎず、自分の体と心で音を作り出す彼のアプローチは、真のプロフェッショナリズムを示している。

本記事参照サイト【TUBE・松本玲二】

本記事は下記公式サイト等を参照して作成しています。

• Wikipedia – 松本玲二
• Young Guitar Magazine
• Moridaira Official
• Donel Media