【UNISON SQUARE GARDEN・鈴木貴雄】風ドラムサウンドの作り方＋使用機材セッティングまとめ｜セット・スネア・シンバル・ペダル

【鈴木貴雄】UNISON SQUARE GARDEN 始めに

UNISON SQUARE GARDENのドラマー鈴木貴雄は、パワフルかつ緻密な演奏で知られています。バスドラムのパターンやスネアの効果的な使い方によって曲の推進力を高めるプレイスタイルが特徴的です。

キレのあるフットワークと表現力豊かなシンバルワークを駆使し、バンドの多彩なジャンルを横断する楽曲に柔軟に対応しています。ロックを基調としながらも、ジャズやファンクの要素を取り入れた繊細かつダイナミックな演奏は、バンドのポップでエネルギッシュなサウンドを支える重要な要素となっています。

「シュガーソングとビターステップ」や「オリオンをなぞる」などの代表曲では、緻密なリズムキープと同時に独創的なフィルインを挿入するセンスが光ります。鮮やかなテクニックと確かなグルーヴ感で、UNISON SQUARE GARDENの個性的なポップロックサウンドを力強く牽引しています。

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使用ドラムセット（シェル）一覧と特徴【UNISON SQUARE GARDEN・鈴木貴雄】

UNISON SQUARE GARDENのドラマー鈴木貴雄は、複数のドラムセットを状況に応じて使い分けています。メインで使用しているのはYamahaのRecording Customで、20×15インチのバスドラム、10×7/12×8インチのタム、14×12インチのフロアタムという構成のバーチ材シェルセット。このほか、パワフルでタイトなサウンドを求める場合にはTAMAのStarclassic Bubinga（ブビンガ材）を、温かみのあるサウンドを求める時にはStarclassic Maple（メイプル材）を使用します。いずれも22×16インチのバスドラムに12×8インチのタム、14×14/16×16インチのフロアタムという構成です。2019年頃にはTAMAのCollector’s Mapleを使用し、最近ではバンドのサウンドに合わせてセットアップされたSLP G-Mapleも使用。メイプル材の持つ温かみとバーチ材の持つシャープさを場面によって使い分け、バンドの音楽性に合わせた選択をしています。

使用ドラムセット（シェル）機材表【UNISON SQUARE GARDEN・鈴木貴雄】

使用スネアドラムの種類と特徴【UNISON SQUARE GARDEN・鈴木貴雄】

UNISON SQUARE GARDENの鈴木貴雄は幅広いスネアドラムを使い分けています。メインスネアはTAMA Starphonic PPB146で、ブラス製14×6インチのシグネイチャーモデル。コーテッドヘッドとMCS20スナッピーによる明瞭なアタックと豊かな響きが特徴です。サブとしてCANOPUS AC146（メイプル14×6インチ）をVINTAGE仕様で使用し、温かみのある音色を提供。TAMA ProsoundI（メイプル14×5.5インチ）はバックアップとして常備されています。また、TAMA Starphonic PS55（メイプル14×5.5インチ）はビンテージ感のある音色で活躍。山下達郎のライブではYAMAHA T-SQUARE Signature（ブラス14×5インチ）を採用。力強いサウンドを求める場合はTAMA Starphonic Brass（ブラス14×6.5インチ）をエンペラーXヘッドとカスタムスナッピーの組み合わせで使用しています。

使用スネアドラム機材表【UNISON SQUARE GARDEN・鈴木貴雄】

使用シンバルの構成と種類と特徴【UNISON SQUARE GARDEN・鈴木貴雄】

UNISON SQUARE GARDENの鈴木貴雄は、Zildjianシンバルをフル活用した多彩なセッティングを構築しています。ライドシンバルには20″のTwenty Masters Collectionを採用し、アタック感を活かすために浅めにセット。クラッシュシンバルは、Kシリーズを中心に17″、18″、19″と複数サイズを使い分け、それぞれウォッシュが少なく明るい音色のもの、サスティーンの長さを重視したもの、さらにバラエティ豊かなサウンドを得るために追加された一本と、目的別に選定されています。また、18″のK Conクラッシュも取り入れ、ダークで温かみのあるトーンも演出。ハイハットは14″のK/K Customの組み合わせで、明るいながらも主張しすぎない音色を実現。19″のOriental China Trashをエフェクト用として、10″のK Splashをアクセント用として配置し、幅広い音域と表現力を確保しています。

使用シンバル機材表【UNISON SQUARE GARDEN・鈴木貴雄】

使用ペダル・ハードウェアの構成と種類と特徴【UNISON SQUARE GARDEN・鈴木貴雄】

UNISON SQUARE GARDENの鈴木貴雄は、TAMAのハードウェアを主に愛用している。キックペダルにはSPEED COBRA 910を使用し、フットボードが長いため速いフットワークに対応できる点を評価。ライブではSPEED COBRAのダブルペダルも場面によって活用している。 長年愛用しているTAMAのhi-hat standは安定性があり、繊細なハイハットワークを支えている。snare standはシンプルな設計で使いやすく、cymbal standもUNISONのライブで多用されている。 タムの配置にはTAMAのtom holderを使用し、安定したセッティングを実現。throneは長時間のパフォーマンスでも疲れにくい座り心地を提供している。スタジオではrackシステムを活用し、効率的なセッティングを可能にしている点も彼のセットアップの特徴だ。

使用ペダル・ハードウェア機材表【UNISON SQUARE GARDEN・鈴木貴雄】

使用スローン（椅子）＆スティック種類と特徴【UNISON SQUARE GARDEN・鈴木貴雄】

UNISON SQUARE GARDENの鈴木貴雄は、TAMAのハードウェアを主に愛用している。キックペダルにはSPEED COBRA 910を使用し、フットボードが長いため速いフットワークに対応できる点を評価。ライブではSPEED COBRAのダブルペダルも場面によって活用している。 長年愛用しているTAMAのhi-hat standは安定性があり、繊細なハイハットワークを支えている。snare standはシンプルな設計で使いやすく、cymbal standもUNISONのライブで多用されている。 タムの配置にはTAMAのtom holderを使用し、安定したセッティングを実現。throneは長時間のパフォーマンスでも疲れにくい座り心地を提供している。スタジオではrackシステムを活用し、効率的なセッティングを可能にしている点も彼のセットアップの特徴だ。

チューニング・サウンドメイク・EQの工夫と特徴【UNISON SQUARE GARDEN・鈴木貴雄】

鈴木貴雄は、特にスネアのチューニングにこだわりを持ち、パワフルなロック曲では打面をやや高めに張り、裏面はそれより少し緩めに調整することでシャープなアタックと適度な芯を両立させている。曲調に応じてムーンジェルの配置も変え、アップテンポな楽曲では1〜2枚を打面の端に、バラードではより広範囲に貼ることで響きを調整。タムは14インチと16インチを使用し、低域の太さを保ちながらも中高域のアタックが際立つよう打面をやや強めに張っている。

サウンドメイクでは、スネアは200Hz付近をやや持ち上げて芯の太さを出し、3kHz〜5kHzを強調してカッティング感を高めている。キックは60Hz前後の超低域と4kHz付近のアタックをブーストし、250Hz前後を適度にカットすることで明瞭さを確保。タイトなサウンドを実現するためゲートはアタック時間を極限まで短く設定し、スレッショルドは慎重に調整。定位は基本的にドラムセットの配置に沿ったステレオ感を意識しつつ、キックとスネアは中央に固定している。

レコーディングとライブでは明確に異なるアプローチを採用。スタジオではより細かいチューニングを施し、打面にテープやコットンを部分的に貼り付けることで倍音をコントロール。一方ライブではより強いアタック感を重視し、残響を抑えるためドライな響きを追求している。特に「シュガーソングとビターステップ」などの疾走感のある曲では、スネアにはより強いゲートをかけ、リムショットの際の抜けを重視。ホールの音響特性に合わせ、UNISON SQUARE GARDENのバンドサウンドを支える力強いドラムセッティングを確立している。

比較的安価に音を近づける機材【UNISON SQUARE GARDEN・鈴木貴雄】

UNISON SQUARE GARDENの鈴木貴雄氏のサウンドに近づけるならば、まずはTAMA STARCLASSICシリーズの代替としてCatalystシリーズを選択するとコストパフォーマンスが高いでしょう。特に14インチのスネアドラムを中心にしたセットアップで、ヘッドはRemoのコーテッドアンバサダーを使うことで硬質でクリアな音色が再現できます。彼の特徴的な音作りには、適切なチューニングとヘッド選びが重要な要素となります。

シンバルについては、Zildjianの代わりにPaisteのPST7シリーズやMeinl HCS/MCSシリーズを検討すると、予算を抑えながらも明るく鮮明な音色に近づけることが可能です。鈴木氏は15インチのハイハットと18〜20インチのクラッシュを好んで使用していますが、安価なラインでもサイズを合わせることで雰囲気を掴めるでしょう。ドライで輪郭のはっきりしたサウンドを意識することがポイントです。

バスドラムペダルは、鈴木氏が使うTAMA Speed Cobraの代わりに、同じTAMAのIron Cobraの廉価モデルや、Pearl P-930などのシングルペダルを選ぶと良いでしょう。スティックは5Aか7Aの細めのものを選び、リムショットを多用する演奏スタイルを意識することで、タイトでパンチの効いたサウンドに近づけることができます。何より大切なのは、機材以上に鈴木氏のリズム感やグルーヴ感を研究することです。

比較的安価に音を近づける機材表【UNISON SQUARE GARDEN・鈴木貴雄】

ライブセットアップについて【UNISON SQUARE GARDEN・鈴木貴雄】

鈴木貴雄のライブセットアップは、ステージ中央に構えるスタイルが特徴的です。バスドラムを正面に据え、シンバル類を低めに配置することでコンパクトながらも機能的なセッティングを実現しています。また、ハイハットとスネアドラムの距離を近づけた独自の配置で、スピーディーなプレイを可能にしています。

マイキングはスネアドラムに上下からマイクを設置し、バスドラムには内部と外部の2つのマイクを使用する傾向があります。オーバーヘッドマイクは左右対称に配置し、全体のサウンドバランスを重視したセッティングとなっています。タムやフロアタムにも個別にマイクを設置し、繊細な音色の変化も逃さない工夫が見られます。

代表的なライブ映像では、楽曲「シュガーソングとビターステップ」での疾走感あるプレイが見どころです。手数の多いフレーズを正確に刻みながらも余裕ある表情で演奏する姿は必見です。また、ライブ中は楽曲の展開に合わせて演奏スタイルを変化させ、バンドのグルーヴを支える確かな技術と表現力を感じられます。

総括まとめ【UNISON SQUARE GARDEN・鈴木貴雄】

鈴木貴雄のドラミングは、パワフルかつ繊細なニュアンスを持ち合わせたスタイルが特徴的である。UNISON SQUARE GARDENの楽曲に欠かせない躍動感あふれるグルーヴを生み出す彼の音作りの核は、ジャズやロック、ファンクなど幅広いジャンルへの理解と、バンドのポップなサウンドに寄り添う絶妙なアプローチにある。

彼のサウンドを再現する上で重要なのは、ドライかつ芯のあるスネアサウンドと、クリアな定位感を実現するシンバルワークだ。Pearl Reference Pure、Brady Jarra Jarrahなどのスネア、Zildjianを中心としたシンバル構成で、アタック感とサステインのバランスを絶妙に調整している。キックのチューニングも低めに設定し、バンドサウンドの土台となる太い低音を形成している。

しかし鈴木は「ドラムの音色は7割が叩き方で決まる」と言及しており、機材よりも演奏技術を重視する姿勢が伺える。時にはレンタル機材や様々なシチュエーションでも一貫した音を出せる技術を持ち、機材に依存しすぎない柔軟なアプローチで、バンドの楽曲に最適なサウンドを追求し続けている。

本記事参照サイト【UNISON SQUARE GARDEN・鈴木貴雄】

本記事は下記公式サイト等を参照して作成しています。

• Drums Magazine
• Wikipedia
• Guitar Magazine
• Audee