【THE YELLOW MONKEY・菊地英二】風ドラムサウンドの作り方＋使用機材セッティングまとめ｜セット・スネア・シンバル・ペダル

【菊地英二】THE YELLOW MONKEY 始めに

THE YELLOW MONKEYのドラマーとして知られる菊地英二は、パワフルかつ繊細なビートで同バンドのロックサウンドを支える重要な存在です。1980年代後半から活動を始め、グラムロックやハードロックの要素を取り入れた独特なプレイスタイルを確立しました。

洋楽的な感覚と日本的な情緒を融合させたTHE YELLOW MONKEYの音楽において、菊地のキレのあるドラミングは「JAM」「SPARK」などの楽曲で特に際立っています。テクニカルなフットワークと大胆なフィルインが特徴で、バンドの壮大なサウンドスケープを下支えしています。

再結成後も安定感のあるリズムキープを続け、バンドの進化と共に彼自身のプレイスタイルも成熟を続けています。緻密なアンサンブルを重視したアプローチは、日本のロックドラマーの中でも独自の位置を占めています。

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使用ドラムセット（シェル）一覧と特徴【THE YELLOW MONKEY・菊地英二】

THE YELLOW MONKEYのドラマー菊地英二は、主にPearl製のドラムキットを愛用しています。ツアーでは「Pearl Masterworks Custom」をメイプル材のシェルで、サイズ構成はバスドラム22×18インチ、タム10×8インチ、12×9インチ、フロアタム14×14インチ、16×16インチという編成で使用しています。レコーディングでは「Masters Maple Complete」を主力とし、「Reference Pure」も併用しており、どちらもメイプル材で同じサイズ構成です。 以前はYamahaのドラムも使用しており、「Custom Ultra Sensitive Kit」はメイプル材で力強さと繊細さのバランスに優れた特性を持ち、「Oak Custom」はオーク材で特に力強い音が必要な楽曲で重宝していました。どちらも同じサイズ構成で、バスドラム22×18インチを中心としたセッティングを基本としています。菊地英二の音作りは、パワフルさとニュアンスの繊細さを両立させたアプローチが特徴です。

使用ドラムセット（シェル）機材表【THE YELLOW MONKEY・菊地英二】

使用スネアドラムの種類と特徴【THE YELLOW MONKEY・菊地英二】

THE YELLOW MONKEYの菊地英二氏は多彩なスネアドラムを使い分けています。メインとして愛用するPearlの「METALWORKS」は14×5インチのメタルシェルで、コーテッドヘッドと20本のスナッピーを組み合わせることでクリアでパンチの効いた音を実現。同じくメタル系の「LM402 Supraphonic」(Ludwig製/14×5.5インチ)は定番モデルとして抜けの良いサウンドを提供し、多くのレコーディングで活躍しています。 さらに豊かな音色を求める場面では、CANOPUSの「CANOPUS Brass」(14×6.5インチ)の輝かしい音色、Bradyの「Brady Jarrah」(14×6.5インチ)の豊かな低域と明るい高域の両立を活かしています。また、Pearlの「Dennis Chambers Signature」(メイプル/14×5.5インチ)は歌うような音色が特徴で、バラードなど表現の幅を広げる場面で重宝しています。すべてコーテッドヘッドと20本スナッピーという基本セッティングを基に、曲調に応じた使い分けを行なっています。

使用スネアドラム機材表【THE YELLOW MONKEY・菊地英二】

使用シンバルの構成と種類と特徴【THE YELLOW MONKEY・菊地英二】

THE YELLOW MONKEYのドラマー菊地英二は、主にZildjianを中心としたセッティングを採用しています。ハイハットには14″のZildjian Keropeを使用し、ウォッシュした音色を好んでいます。クラッシュシンバルはバンド再結成時に18″のZildjian Studio Masterを採用し、他にも19″のZildjian Signature Grooveでアタックが強く明るい音色、16″のA Customでバランスの良い音を出しています。また、中音域が豊かな18″のSabian HH Seriesも取り入れています。ライドシンバルには温かみのある響きが特徴の22″のZildjian Master Vintageを選択。エフェクト的に使用する18″のK Custom Session Chinaや、アクセント用の10″A Custom Splashも配置し、幅広い音色バリエーションを実現しています。菊地の構成は多彩な音色を駆使した表現力豊かなプレイを支えています。

使用シンバル機材表【THE YELLOW MONKEY・菊地英二】

使用ペダル・ハードウェアの構成と種類と特徴【THE YELLOW MONKEY・菊地英二】

THE YELLOW MONKEYの菊地英二は、Pearl製のハードウェアを一貫して愛用しています。キックペダルは、ショートボード設計のPearl P-3000を使用し、素早い反応と繊細なフットワークを実現。強烈なドライブ感が必要な曲では、力強い踏み心地のPearl Demon Chain Driveも活用しています。ダブルペダルはPearl P-2002C Eliminatorを使用し、激しいフットワークを支えています。 ハイハットスタンドはPearl H-2000を採用し、安定したリズムキープを実現。スネアスタンドはPearl S-1030で、ロック機構によりライブでの激しい演奏でもスネアをしっかりホールド。シンバル配置にはブームアーム付きのPearl C-1030を使用し、自由度の高いセッティングを構築しています。タムホルダーはPearl TH-1030Sで、ツアー中のセッティングの再現性に優れ、座り心地の良いPearl D-1000SPNドラムスローンで長時間の演奏をサポートしています。

使用ペダル・ハードウェア機材表【THE YELLOW MONKEY・菊地英二】

使用スローン（椅子）＆スティック種類と特徴【THE YELLOW MONKEY・菊地英二】

THE YELLOW MONKEYの菊地英二は、Pearl製のハードウェアを一貫して愛用しています。キックペダルは、ショートボード設計のPearl P-3000を使用し、素早い反応と繊細なフットワークを実現。強烈なドライブ感が必要な曲では、力強い踏み心地のPearl Demon Chain Driveも活用しています。ダブルペダルはPearl P-2002C Eliminatorを使用し、激しいフットワークを支えています。 ハイハットスタンドはPearl H-2000を採用し、安定したリズムキープを実現。スネアスタンドはPearl S-1030で、ロック機構によりライブでの激しい演奏でもスネアをしっかりホールド。シンバル配置にはブームアーム付きのPearl C-1030を使用し、自由度の高いセッティングを構築しています。タムホルダーはPearl TH-1030Sで、ツアー中のセッティングの再現性に優れ、座り心地の良いPearl D-1000SPNドラムスローンで長時間の演奏をサポートしています。

チューニング・サウンドメイク・EQの工夫と特徴【THE YELLOW MONKEY・菊地英二】

菊地英二のドラムサウンドは、THE YELLOW MONKEYの力強いロックサウンドを支える重要な要素だ。スネアは打面を比較的タイトに張り、裏面はやや緩めに調整して、パンチのあるアタックと適度な残響のバランスを実現している。バスドラムにはミュート用のフェルトやブランケットを使用して余計な倍音を抑え、ハイハットやシンバルは自然な響きを残すためムーンジェルの使用を最小限に留めている。

ミックス処理では、バスドラムは80-100Hz帯を持ち上げて低域の存在感を強調し、アタック感を出すために2-4kHz帯も適度にブーストする。スネアは200-300Hz帯をカットして濁りを除去し、3-5kHz帯を強調してクラックサウンドを際立たせる。タイトなリズム感を保つためにゲートをかけ、コンプレッサーは2:1〜4:1の比較的控えめな比率で使用。定位は基本的にセンターにバスドラムとスネアを配置し、タムやシンバルは左右に振り分けている。

ライブとレコーディングの違いについては、ライブではアタック感と低域の存在感を重視し、客席の後方まで届く力強いサウンドを心がけている。対照的にレコーディングでは、各楽器とのバランスを考慮し、特に60-80Hz帯の低域と8-10kHz帯の高域を整え、残響を適度に抑制してミックスに馴染むサウンドを追求。菊地のテクニックとエンジニアの緻密なEQ処理が相まって、THE YELLOW MONKEYの特徴的なドラムサウンドが構築されている。

比較的安価に音を近づける機材【THE YELLOW MONKEY・菊地英二】

菊地英二サウンドを手頃な価格で目指すなら、まずはPearl Export EXシリーズをベースに考えるのがおすすめです。スネアはPearl Sensitoneスチールモデルが5万円前後で手に入り、パワフルかつ粒立ちのあるサウンドが再現できます。シンバルは予算を考慮するとZildjian A CustomではなくZBTシリーズでも十分な存在感が得られるでしょう。

ハイハットスタンドやバスドラムペダルは安定感が重要で、PearlのDemondriveの代わりにEliminatorシリーズを選ぶと価格を抑えつつ安定感のある演奏が可能です。バスドラムは22インチで、TAMAのSuperstar Classic Mapleなどもコストパフォーマンスに優れた選択肢となります。シンバルスタンドはPearlやYAMAHAの中級モデルでも十分な安定性があります。

チューニングと奏法も重要で、スネアは比較的高めのチューニングでアタックを効かせることで菊地英二のキレのある音に近づけます。タムも中高音域で調整し、適度なミュートを施すことでアタックと深みのバランスを取りましょう。ハードなプレイにも耐えるよう、強度を重視した中級機材を選ぶことで、予算を抑えながらも力強いイエモンサウンドの土台を築けます。

比較的安価に音を近づける機材表【THE YELLOW MONKEY・菊地英二】

ライブセットアップについて【THE YELLOW MONKEY・菊地英二】

菊地英二は通常ステージ中央奥に配置され、バンドの中心としてリズムをコントロールする重要な位置を占めている。ドラムセットは基本的に中規模～大規模で、複数のタムやシンバルを効果的に配置し、THE YELLOW MONKEYの多彩な楽曲に対応できる構成となっている。キックドラムには正面からのマイク、スネアには上下からのマイキングが多く見られる。

マイク配置の傾向として、オーバーヘッドマイクを適度な高さに設置し、ドラムキットの全体像を捉えつつ、各パーツには個別マイクを設置。特にスネアドラムとキックには細心の注意を払ったマイキングがされており、彼の鋭いリムショットやダイナミックな演奏を余すことなく拾う工夫がされている。

代表的なライブ映像では、「SPARK」や「JAM」などの演奏時に見せる豪快かつ繊細なドラミングが見どころ。特にフィルインでのスピード感ある手さばきやハイハットワークの精緻さが注目される。再結成後のライブでは、よりパワフルさを増した演奏スタイルと、安定したグルーヴ感を兼ね備えたプレイが特徴的で、バンドの屋台骨としての存在感を示している。

総括まとめ【THE YELLOW MONKEY・菊地英二】

菊地英二のドラムサウンドは、強靭なパワーと繊細なニュアンスを兼ね備え、THE YELLOW MONKEYのロックサウンドの土台を形成している。特に彼のキック・スネアのタイトかつ芯の強い音質と、グルーヴ感あるプレイスタイルは、バンドの音楽的アイデンティティの重要な一部となっている。

機材面では、パールのドラムセットとZildjianを中心としたシンバルが長年の相棒となっている。特にスネアドラムへのこだわりが強く、楽曲やシチュエーションに合わせた複数のスネアを使い分けることで、サウンドに多様性と表現力を与えている。彼の音色作りにおいて、シンバルワークの繊細さも特筆すべき要素だ。

しかし菊地は純粋に「音楽性」を重視するミュージシャンであり、機材や技術に固執するのではなく、それらを曲想を表現するための手段として柔軟に活用する姿勢を持つ。彼の演奏から学ぶべきは、高品質な機材の選択もさることながら、それらを通じて自分だけの個性的な音楽表現を追求する姿勢だろう。

本記事参照サイト【THE YELLOW MONKEY・菊地英二】

本記事は下記公式サイト等を参照して作成しています。

• Pearl Drums Official Site
• Guitar Magazine
• Free The Tone Manufacturer
• Fender News